その男、依頼を受ける
俺の名前は豊前アパテュニティー屋良、職業は拳闘士だ。
俺には特殊能力がありパンチした相手の中身を爆破することができる。
そして今日も俺のこの能力を頼って客がきた。
コロシアムの参加依頼か?それとも暗殺か?
最近は血なまぐさい仕事が多い…って、ん、あれ?
入ってきた男は見るからにひ弱そうな一般人で、普段の客とは違いその筋の客ではなさそうだ。
間違えて入ってきた可能もあるしたしかめてみよう。
「いらっしゃいませ。本日のご用件は何でしょうか?」
客には敬語を使うのが俺のポリシーだ。
「殺してほしい人がいる。そいつは…」
◇◆◇◆◇◆◇◆
今俺はターゲットが居るという聖スペア女学院の校庭にいる。
ここは警備が厳重であり、許可なく入ることはできない。
ではなぜ俺が入れたか?それは依頼主に種がある。
今回の依頼主、沼多槍造は清掃会社の社長であり、この学院の掃除も任されている。
つまりは俺を清掃員として入れたのだ。
中庭の道を掃除しながら観察していると、3人横並びで歩いている女性徒のグループが目についた。
はっ!いた。ターゲットだ。真ん中にいる。
シュタタタタタ。俺は動いた。
「おいお前、綿愛芽クルリだな」
「違います。」
嘘だ。そう思った俺は早かった。
『必殺殺人拳奥義-内部爆破-』
ゴオオォォォオオォォォッッッ!
俺の拳が唸りをあげる。
ズッドオォォォォォンッッッ!ドガガアアアアアン!
天地を揺るがす拳が相手の腹に突き刺さる。
「キャー痛い!」
仕事は終わった。俺はクルリと身をひるがえし帰路に就いた。
◇◆◇◆◇◆◇◆
後日談。
学院で起こった事件はニュースとなり世間を震撼させるのに十分な事件であった。
しかしこの事件の犯人は未だ発見されていない。