81/89
前節
王家からの仕事を見事達成したわけなのだが、やはり見事こなしたところでそれだけで済むはずもない。
なにやら未来や過去とはまた違ったスケールの問題に巻き込まれそうである。
きっと今度の事件も一癖も二癖もあるのだろう。
場所が場所だけにきな臭い。
ただ、どんなことが起ころうとも、俺に拒否権はないだろうな。
夜明けの月では便利で扱いやすい副団長。
王家の人物から見ればただの傭兵。
俺をいいように扱う奴が俺より上役なのだから仕方あるまい。
飴と鞭は、若干というかかなり鞭のほうが多いけど、たまには俺の意見も聞き入れてくれるからそんな上役でもついていっている。
はぁ~俺ってつくづく日本人だよな。