金貨がほしい。
「なぜお金が必要なんですか?」
アーニャが先に口を開き、真剣で冷たい眼差しでギムレントに訪ねる。ガランのギルドマスターだから、どこか期待をしてたのかもしれない。だが、今目の前にいるのは、他の大手ギルドの連中や無法者にと変わらないよう見え、勝手に期待したことを後悔していた。
そんなアーニャにギムレントは、したり顔をやめてティーカップをソーサーに戻す。相手のその視線など気にすることなく話始めた。
「うん……この改善計画には、資金が必要でね。その資金を集めるのにこの味のあるものを最大限利用して儲けて集めようと思ってね。販売の値段はも吹っ掛けるつもりはないよ?高くても、味のないものの二、三倍のほんとに高くても五倍の値段で提供するつもりだしね」
ギムレントの返答に、納得のいかないアーニャは冷たい眼差しを変えず、紅茶に口をつける。ギムレントと言う得体の知れない相手に彼女は警戒を強めていた。だが、そんななかで、様子をあまり変えず、ギムレントの金儲けという部分に興味をもち提案を始めるもう一人。
「その資金っていくらほしいんですか?額によっては提供しますよ?その代わりにベレスタ商店が情報を……」
「なら、金貨900万枚お願いします」
「なっ!?」
「900万枚!?」
提案の途中で、満面の笑みで提示する額は、金貨900万枚。さらなる衝撃が二人に走る。シュトロボフは苦笑いを浮かべ、すぐに誓約書で顔を隠す。アーニャはより一層ギムレントの本性を疑う。二人がそうやって疑心暗鬼の渦へと進むなか、突然 堰切ってギムレントは笑いだす。
「ふふっ、はははっ……まあ、金儲けと額だけじゃあ、無理だよな……じゃあ……もう少し具体的にしよう」
突然の笑い声と大きな声で話し出したギムレントに、二人は固まってしまう。紅茶の給仕係をしていた。アコニトも手に持っていたポットを落としそうになる。
「ああ、アコニトちゃんごめんね。それからすまないが一様紅茶のおかわり頼んできて」
「は、はい……もう、驚かさないでください。心臓止まるかと思いましたよ」
驚かしたことを謝りつつ紅茶のおかわりをお願いする。ギムレントに、驚いて詰まった息を吐きながら、小声で小言を言ってしまう。普段言わなかったアコニト小言にとギムレントの笑いつつ頭を下げる。二人の様子に冷たい眼差しを向けてたアーニャは大きなため息吐きその眼差しを向けるのをやめた。シュトロボフも顔を隠すのをやめて、平静を装いつつギムレントの様子を伺う。アコニトがティーポットをワゴンに戻し、部屋を出るとギムレントは二人に、アーニャとシュトロボフ少しずつ答えた。
「では、資金の使い道を先ずは話そうか?」
書き直しは文字数二、三倍だがこちらあまり文字数増えない……
ああ、この作品は原作ログ・ホライズンのような事が他の地域でも起こり得たのではと言う体で書いてます。
と言っても後追いでロシアならばと言う感じなのでパクリと言われても仕方ないかなと思いつつですけど……




