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セルデシア・インザ・リューリク  作者: 創手カケラ
2~冒険者の革命~下準備
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久方ぶりの味

「自分はお断りします……」

「えっと……私もお構い無く」

二人は困った表情で苦笑いを浮かべて失礼な事だが、運ばれたものを断る。この世界の調理されたものには味がない。飲み物含めて料理などには総じて味がなく、それをいやと言うほど堪能している。だが、ギムレントはニヤリとして、アコニトを、ちらりと見て合図を出す。それにアコニトは、大きく頷いて、三つのティーカップに紅い水色のお茶を注いでいく。

「まあ、騙されたと思って飲んでくれ……驚くからさ。砂糖とミルクもあるし……」

「ん……んー」

「……わ、わかりました」

アコニトがお茶を注いでる間に、ギムレントがシュガーポットにミルクポットをテーブルを並べる。アコニトは紅茶の用意できたものからティーカップとティースプーンをソーサーに乗せてそれぞれの前に差し出す。綺麗な紅い水色に、うっすらと湯気が上がり、紅茶のよい香りが広がる。よい香りが。

「……あら?」

「まあ、一口どうぞ」

「……で、では……ん?」

アーニャはこの紅茶がこの世界の今までの物と違うことにその香りで気づいたが、シュトロボフはそう言う違いに気づいてない様子。ギムレントに進められて、シュトロボフはティーカップを取る。この飲み物に香りという概念があることには気づいてないが、それを嗅いで表情が和らぐ。そうして、一口、恐る恐る口に含む。

「お!?えっ、な、なんですかこれ!!これって!!」

「えっ!?」

「ふふん、ほら、アーニャさんもどうぞ。飲めばわかりますから……」

「は、はい……ん!?」

シュトロボフは一口飲んで、目を大きく開いてビクッと体を跳ねらす。そして、この紅茶の事を大きな声でギムレントに尋ねる。それにギムレントは、とても良いしたり顔で鼻で笑う。彼はティーカップを持ち口へと運ぶ。一口飲む一歩手前で、アーニャにも進める。シュトロボフの反応としたり顔のギムレントに進めれ仕方なく口へと運ぶ。そして、彼女もまた驚いた。

「ど、どう言うことですか?これ?」

「どうして味があるんですか?」

「ふふ、知りたいかい?なら、これにサインしてくれ……」

二人はこの紅茶の味。この世界になってから久しぶりの味に、ギムレントに質問しようとする。だが、そのギムレントは二人の前に一枚ずつ紙を並べて、話を一度切る。二人は仕方なくその紙を受けとりそれに目を通す。

「誓約書ですか?」

「今ここでの、会話、情報を第三者に口外しない……まあ、分からんでもないですけど」

「そうだろ?これ口外されると君達を呼んだ意味がなくなるし計画が頓挫してしまうからね。このハバローフの現状解決の計画が……」

「……ハバローフの現状解決ですか?」

ギムレントの計画に、反応したのはアーニャの方だった。アーニャは真剣な眼差しでギムレントを見つめ誓約書をテーブルに置く。彼女の隣のシュトロボフは、二人の様子より味のある紅茶に興味があり契約書の内容を確認していた。

「うーん、してその計画に私やアーニャさんはどう関わるんですか?」

「うん、アーニャさんとシュトロボフを呼んだのは、君たちのギルドと手を組みたいのよね。そしてまずはこの味のあるもので金儲けをするのさ……三ギルド計画」

「金儲け!?」

「金儲け?」

声色違えど二人の反応は同じだった。アーニャはギムレントを睨んでしまい、シュトロボフは苦笑いだが金の匂いに目の色が変わる。二人の反応にギムレントはとても満足そうで入れ忘れてたミルクと入れ砂糖を落とし、ゆっくりとかき混ぜる。二人の様子を楽しみつつゆっくりと紅茶をミルクティーを飲み始めた。

こちらへのあげ直しなので、間隔空けず投稿してみました☆お楽しみいただけてたら幸いです☆


あ、今日も修正を書き直しを続けてるのでお楽しみにどうぞ

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