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セルデシア・インザ・リューリク  作者: 創手カケラ
1~極北(シベリア)の異邦人~INセルデシア
8/94

カマルクサの森

「ふーむ……」

アコニトとこの地に連れてきたギルドメンバーとで、一階に下りる。今だ騒がしいエントランスを抜けて、扉を開ければ眩しい日差しが差し込む。肌寒く、雪の大通りを進み町の門へと歩みを進める。文句を今も言い合い、動けず座り込むものが多い中を皆で進む。この世界で目覚めてから、どれぐらい時間が経ったか…過り考えるのは、これはゲームの延長線か?夢なのか?はたまた現実なのか?と考える。もう一度眠ればパソコンの前に戻るのではと考えもする。この世界に楽しさ反面ここに来て不安も増え始めていたギムレント。

雪を踏み締まる音。雪が締まる感触。体温が上がるのと外気の寒さを感じる。木々に積もった雪が落ちる音。その落ちた雪から伝わる小さな振動。北海道の冬場の森や町を歩いて経験したことのある感覚。夢であれなんであれ感じるものは現実のものと変わらない。

「今はなれることが大事か……」

すぐに戻れるとは限らない以上、早めにこの世界に慣れねばとまた改めて思う。すぐに弱気になった自分を一人笑い歩みを進めていく。ギムレントの後ろでは、各々会話を交え付いてきていた。武器を確かめたり、アコニトを中心に話したり、初めてのこの世界での戦闘に挑む不安をなくそうとしてるようであった。

「ギムレントさん。そういや死んだらどうなるんすかね?」

「あー……黒兵衛に聞けばよかったな……ウラジオンのPK連中を返討にしたと言ってたからな。その後どうなったか……」

ガランがふとギムレントに、尋ねたこと。ときどき話題にしたこの世界の我々の死についてだ。ウラジオンの黒兵衛はPK返討にしたと言うし、PKと言うことはプレイヤー、冒険者をキルしたと言うこと。キルされた倒された冒険者がどうなったか確認すれば良かったと頭を掻き渋い顔を見せる。

「今回は慣れることと死なないことが目的になりそうですね」

「そうだな……てっことでいざとなったら頼むよ大地」

「了解です……」

真横に進み出て真面目な顔した大地が進言する。自分等の姿、ゲーム仕様のもので錯覚しがちだが、命あっての物種。死んで終わりだったらそれで終わりの元も子もなし。死なないことを優先し慣れることが今回の目標と再確認し、大地にお願いして笑う。大地は少し深めに頭を下げその命を引き受けた。

町の門にたどり着き、門を抜けてさらに歩き続ける。外はより雪深く草木は白く化粧していた。川は今だ氷を張っている。魔物とのエンカウントは今のところないが町の外は油断できない。

「あ!クローリク!ウサギですよ!」

「ホントだ!可愛い」

「アコニトちゃんも葵も……カリンちゃんもかい?ほら、もうすぐカマルクサの森だよ」

「やっぱ女子ですね」

アコニトが見つけたのは冬毛の兎。と言っても現実の兎と少し違う姿で、この地域特有なのか大きめで丸みがある。ヤマトサーバーの兎より明らかに大きい。それに注意を引かれているアコニトと葵、声を出してないがカリンもそれを眺めてた可愛いものに目のない女性陣の様子にギムレントは表情が緩む。兎とは戯れず、たどり着いたのは真っ白な森。~カマルクサの森~にたどり着く。静かな森に冷たい風が吹き抜ける。

栃名とかも改めて考えていこうと思いつつ、本筋変わらんけど内容違うものになってたりしてきましたね

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