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セルデシア・インザ・リューリク  作者: 創手カケラ
小さくても強く、小さくても怖い情報屋
58/94

再確認と霞の先

「まずこの世界だが、確実にエルダーテイルだな……俺らの容姿を見ても、町の名前や表示を見ても、ロシア人と日本人が隣り合って話すことも出来るしな。念話も使えるし」

「うん……そうだな……魔法も使えて、死んでも神殿で蘇るしね……あ、マスター水を二つ頼むよ」

「はい、かしこまりました」

カウンターの一番奥隣り合って座る二人。再確認するようにツェトフェンは話を始める。この世界でわかってることを上げていく。上げたことに頷きつつ、魔法概念や神殿で蘇ることをギムレントも上げる。ツェトフェンの言う通り我々がやっていたゲームエルダーテイルだと言えば頷ける。マスターに水を頼み続けて今度はギムレントが他のことを上げる。

「ただ、不便なのは食べ物に味がない。風呂などもオブジェクトであり役にもたたない。素材アイテムの時は野菜も果物も味があるのだがな」

「ふっ、全くだな。この世界で酒やジュースを飲むんなら水でいいものな……飯も安いクラッカーでいい」

話の途中で水が出され、それを眺めつつ味がない食べ物や設備に不満を漏らし上げていく。野菜や果物に味があるのにと嘆きつつ一口飲み口を潤す。その事にツェトフェンも不満なのか、声を張り不平を言いつつ水を飲む。その様子に、その場にいる二人は困った顔を少しするが、思うところは同じなのか笑うしかなかった。

「はぁ、だがギム、変わったこともあるぞ……」

「ん?そうだな……自由度があの時より上がったたな?戦い方もかなり変わったし、大地人とも会話が成立する。都市間移動にトランスポートゲートが使えないのか」

「っ、それだけか?おまえ?」

「え?他に何かあるか?」

「ふっ……お前ギルドハウスどうしてる?」

変わったことと訪ねられ、指折り答えていく。ゲームの世界だったはずのここではかなりの大きな変化だった。だが、ツェトフェンは呆れたような顔でギムレントの顔覗きこむ。詰め寄り近づく顔にこちらが仰け反り首をかしげると相手は得意気に、自慢気に憎たらしい顔をしてツェトフェンが訪ねてくるがギムレントは分からずに、また答える。

「ここでは、前にギルド会館に借りたホールにいるけど?」

「ヤマトではどうなんだよ?」

「ど、どうって……あれだ。買うことができた廃ビルを利用して……」

「ふっ、今この世界、誰も所有してなかったら土地は何でも買えるみたいだぞ。障害物だったフィールドの廃ビルや廃墟もなんでもな」

「嘘!?」

「ホント……メニュー画面で確認してねえのか?」

「何でも買えるのか?」

「クレムリンもエルミタージュも……だろうな。因みにギルド会館事態も買えるぞ」

「会館も……あれもか」

土地の購入。そこまで出来るとはギムレントは思っていなかった。と言うよりも気にしてなかったのだろう。そして、今言われたことにギムレントは驚きとゆがんだ表情を露にした。それをツェトフェンは横目で見て、続けてまた言う。

「だが、法外だぞ?ギルド会館で金貨四百万枚」

「え、そんなに?」

「そりゃあ、当たり前だろ……はぁ、始めは期待したんだよ俺も。モスクワの元KGBのビルほしかったけど……なんぼだろうな……」

ツェトフェンの言葉に素に戻り、値段に力が抜けてカウンターに伏せるギムレント。どこの世界も金次第と言うのは変わらないと笑うしかなかった。その隣でツェトフェンも残念そうに椅子の背もたれに力なく寄り掛かる。だが、ギムレントは体をゆっくり起こして、ニヤリと笑う。

「まあ、これで後は食事の改善と金が揃えばか?食事を利用してやるか?まあ、だいぶん揃ったと言うところか」

「揃った?なんか案でもあんのか?お前?」

「ああ、この腐った状況変えようと思ってたからねえ?少し見えたと言ったところか……」

「俺にはなんも見えんがな……キチガイなジジイが一喜一憂してるようにしか見えんぞ」

「ふふっ、そうかいそうかい。なんに見えてもいいわい。よし、味なし酒を飲もう。記念だ」

「うんなもん飲みたくないが」

「マスター、ヴォトカ頼む」

「聞けよ」

一人騒がしくなるギムレントに、嫌そうなツェトフェン。それを気にせずギムレントは水を得た魚のように生き生きとし始め、ツェトフェンの意見を聞くことなく命の水を頼み笑う。

「はぁ……だからお前は嫌いだ」

「まあまあ、君にも得するようにするから……な?この酒もそのうち変えてみせるしさ」

「あまり期待しないがな……」

勢い任せに書き進めて……まあ、無理矢理なところもあるなと本人も思ってます。

して、この無理矢理なまま進めてこの巻はもうそろそろ終わる予定です。伏線らしいものうまく作れず、矛盾ばかりがあるような感じですが、今後もよろしくお願いします。

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