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セルデシア・インザ・リューリク  作者: 創手カケラ
道連れ四人とヴォトカの四人
42/94

やってやろうじゃないか~上~

夜明けごろ。白み薄靄うすもやが町を包んでいた。鳥がさえずり、執務室にも柔らかく淡い光が差し込む。味気ない旨くないヴォトカを飲まされ、どうすべきか固まることのなかった話(ギムレント)は執務室の椅子に腰掛け考えていた。造りの凝った飴色の艶のあるクラシックな机の上にはメモ書きが並ぶ。

「味気ないのが解決すれば、よい方に転がるだろうが……それが見つからんし……」

酒にも料理にも味がない。これが解決すれば一つ、この新たな世界の生活に、希望が見える。帰れない世界では、そう言う小さくも見えることはバカに出来ない大きな支柱になる。昔行ったある国の経験がそれを照明している。

(飯一つが希望になる。豊かさの一歩繋がる……けど、どうやってやる?あの料理じゃあ無理だもんな……)

他のメモ書きも眺めつつ、机に肘を付き頭を支える。PK問題や狩り場占有、買い占めの問題……それをどうにかするためのルール作り、それを補完する実力、拘束力の模索。考えれば考えるほどいい案が生まれない。ただただ、すべてが面倒で仕方がない。

「けど、大手でも誰でもいいからやらんとか……独善、独裁……独裁はねえがよ……」

めんどくさくまとめれないと意味が全くないが、どうにかまとめ上げ誰かがやらなければならないだろう。冒険者のせいで、この世界が悪くなって良いわけもない。

「んー……ん?念話か?朝早くから誰だい?あー忘れてた」

念話が誰からか、掛かる。日が少し強くなり始めたばかりの朝早く、ギルメンはまだ寝ている。と考えていたギムレントだったが、一人忘れていたことに気づき、確認すれば、その一人だった。

~◆~

「朝早いな。おはよう大地」

「おはようございます。ギムレントさん」

念話の相手。ウラジオンに向かう大地。その大地の方は森のなか雪を掻いて何かを探していた。ギムレントは体を起こし別のメモ書きを手に取り眺め始めて会話を始めた。

「そっちはどうだ?一人旅は?」

「いえ四人旅になりました。今食料探しをしています」

「へ?四人?」

「はい、四人です」

「四人って他は誰ですか?てか、何で?四人になったの?」

一人旅のはずなのに四人と答える大地。それを聞いて、手に持ってたメモを落として相手が目の前にいたら詰め寄り問いただすような勢いで大地に訪ねていく。大地は相手の反応に顔をしかめつつ一度その場に立ち止まりギムレントに答えていく。

「ハバローフから離れたときに大地人の兄妹が魔物と言ってもいい冒険者に襲撃、略奪されてまして」

「……大地人にか……たくっ……」

「その、兄妹を助けるのに交戦数名神殿送りにしたのですが、その子達を人質にされまして……」

「おいおい……どんだけだよ……」

冒険者の落ちぶれっぷり、悪質化。その原因はゲームの延長線だからと言う傲慢、強力な力に酔った歪み、無味な世界でのある種の理由作り、いろんな事が絡み合いそこに至るのだろう。日を経つに連れて己の心に蝕まれているのかない世界に渇望してとなのか。冒険者がこのままいけばと思うと、本当に不安になる事ばかり。

大地が探してるのは雪の下の山菜探しと言ったところです。

エッゾは夏になっても雪に覆われてるのでしょうかね?ロシアは南の方は春夏秋と作りますよ←

今年は雪解けが遅いと言うことで←

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