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セルデシア・インザ・リューリク  作者: 創手カケラ
1~極北(シベリア)の異邦人~INセルデシア
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絶望の町・ハバローフ下

「てか、大地人は……変わった様子ないっすね」

「まあ、プレイヤーと違って元からいるからね」

「うーん……そうだねえ」

ガランやジーフェンが目を向けた相手・大地人。エルダーテイルのNPCノンプレイヤーキャラでプレイヤーのサポートやクエスト依頼などゲームにとって不可欠なものたち。ゲーム時代は同じことを繰り返し言うだけで、意思もない存在だった。ただの人形なものだった。だが今目に見える彼らは思考し行動しある種我々冒険者、人間と変わらないように見える。人間としては嘆くだけになった冒険者より、大地人と呼ばれる彼らの方が人間として活動をしてる。どちらの方が人らしいか……いや、どちらも人間であるがどちらがましだろうか。ギムレントは彼らを見て目を細める。

「して、ギムレントさん。メンバー揃ったらどうするんっすか?」

「そうだね……ただなにもしないと言うのは暇ですし……町中で得れる情報もこの状況だと……うーん、危険だがモンスター戦もやってみるかい?」

「死んだらどうなるか分からないのにですか?」

再びガランが口を開き今後を尋ねる。正直この世界で情報と言うのがたった二つだけしかない。ここがゲームの世界と言うことと、少なくとも日本、ヤマトサーバーでも起きてい、。そこから推測して世界規模と思われること。たった二つ。その世界で次どうするかと言うのは重要である。ガランに尋ねられたギムレントは顎に手をやり思案する。今出来ることはかなり限られている。そこでギムレント提案はモンスターと戦うと言う案。簡単に言ってはみたがジーフェンは、ほんの少し身を引き不安の要因をぽつりと溢す。

「はは、確かにな。死んでもとの世界に戻れたら万々歳だけど……そこで人生も終わるかもだもんね」

「ギムレントさんの提案でも流石にリスクが高いです」

「うーん、けどなあ、ジーフェン」

ジーフェンの言うことも、尤もである。死んで戻れるならば好都合だが、もしもそれが本当の死であったら、とてもリスクが高い。ジーフェンはギムレントの提案に、否定して首を左右に振った。だが、そんなジーフェンにギムレントは続けて言う。

「ただ町にいたとて解決はしない。ただ待ったとてなにも起こらないかもしれない。ならばいずれか外にでにゃならん。早いか遅いか……なら早くても良いだろう?それに行くのは低レベルゾーンだよ。いくら俺でも無理はしないさ。ゲームのときみたいに戦えるかどうか把握はしておかないとな?」

ギムレント言うことにも一理ある。黙ってても解決せず、待っているだけではなにも始まらない。危険だがいずれか外にでなくてはならない。ギムレントしては、それらを含めて、やれるうちに早めに済ませたい。勿論無理をするつもりはないと笑う。

ギムレントの言うことにジーフェンは反論はしなかったが、やはり乗り気でなく、ほんの少し表情を曇らす。そんなジーフェンにガランは腕を回して肩に思いっきり力をかけて引き寄せる。ジーフェンをからかって笑う。

「珍しくジーフェンにしては弱気だな」

「……ガランみたいに単純じゃないだけですよ」

「はぁ?なんだよそれ……傷つくな」

ガランなりに、ジーフェンを気遣う。ガランにジーフェンは一瞬止まるがバカにするように言う言い返す。表情は和らいでいた。ガランはまた笑う。ギムレントは二人の様子に優しい眼差しで目を細めた。二人も、どう振る舞おうとも内心不安なのだと改めて理解する。

(ホント……年を取っても変わらんな。ダメなところはいや?年を取ったからより悪いのか)

一人己に笑うギムレント。ガランやジーフェン、辺りの動けぬ者達を見て、自分の浅はかさを笑うしかなかった。一人は内心で笑い、二人は、二人なりに平静を取り戻していくなか。そんな三人のもとに女の子の声が三人を呼ぶ。

「あ!?ガラン、ジーフェン!!ギムさーん!!」

「お、カリン!」

「カリンさん」

声の聞こえた方を三人が向けば、巫女さんのような和装でオレンジの髪の女の子が手を振り駆けてくる。手には鈴の小さな鈴の大量に付いた杖を持っている。その女の子をカリンと各々呼び三人は迎える。息を切らした彼女は顔をあげると笑顔を見せた。

「ギムさん良かった……突然こんなことになって……皆さんとバラバラに、なるし……けど、ギムさんに、ガランとフェンを、見つけれて良かったよ」

「カリンも無事で良かったですね……して、その子は?」

「あ、はい。困ってるようだったので一緒に、ギルドにも入ってない子でした」

「あ、あの……アコニトと言います……あの、えっと……」

ギムレントの尋ねるその子。カリンの後ろから顔を出したのは、淡い紫色の長髪の女の子。服装は幾何学模様の編まれた毛糸の服を着ている。見てわかるがとても不安そうで、突然のこの状況に、すでに泣いた後のようだ。そんな彼女を見て、ギムレントは優しく声をかけた。優しい笑顔を見せて。

「アコニトちゃんか、良い名前だねえ。おー、それに、メインは、Volkhvy(ヴォルフヴィ)(ロシアでの森呪遣い恐らくスラヴ神話などを元にした攻撃呪文や回復呪文があると思われる(予想) )強い魔法使えるし、回復もできる。これから楽しみですね」

「あ、はい!!けどまだまだでして……」

「何すぐになれますよ。ああ、私たちと一緒に行動しますか?仲間を見つけてからでよければ、この世界になれるのにも一度外で戦ってみようと思ってましたからそれも一緒に?私やカリン、この二人も手伝いますから」

「え、けど……いいんですか?」

ギムレントは、表示されるステータスを確認し、アコニトと言う名やロシアサーバーのみのメイン職業に関心を示す。アコニトの不安を少しでも和らげようと笑顔で今後を楽しみと話しかけ続けた。いや本当に楽しみな様子で優しく話しかける。そんなギムレントの様子に、アコニトは少し表情を緩ます、ただまだまだレベルの低いアコニトは顔をうつ向かせてしまう。そんな彼女にギムレントは続けて話しかける何ならと一緒に行動しますかとも提案する。

「いいんですか?……」

「ええ、構いませんよ?ねえ?皆さん?」

「俺もいいっすよ?」

「こういう状況ですしね。僕も構いませんよ」

「うん。アコニトちゃんが良ければ私も」

顔をあげて不安そうに聞くアコニトに、ガランも、ジーフェンも、もちろんカリンも受け入れる。この状況下ならば難しいことでもあるが普通のことであり、当然であるべきことをギムレントはしたかったのかもしれない。

「あの……えっと……本当に良いのでしたらお願いします!!」

ギムレントの提案に、アコニトは表情が明るくなり頭を深々と下げてお願いする。その様子にギムレントも口角が僅かに上がった。他の皆も同じく表情は明るくなった。

「じゃあ、我々は残りのを探すから……カリンちゃんはアコニトちゃんと一緒にギルド会館でお留守番。すぐに見つけてくるからね」

「了解ですギムさん。じゃあアコニトちゃん行こうか」

「あ、はい。カリンさん」

カリンとアコニトは手を繋ぎギルド会館に向かうそれをギムレントら三人は後ろ姿を見送る。少しだけ安心したのかアコニトの足取りは軽い。だが、それを見るギムレントの表情はどこか思うことがあるようだった。

まあ、肉を多めにつけてるだけな気がしてきた書き直し修正。

まあ、グダグダ感は変わらない作品ですがどうぞ☆

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