若者達の道
「よお……フォール君……そっちは?どうなった?」
「あ!ギムレントさん!!はい、今やっと洞爺湖……ウィザムントレイクについたところです」
「おお、頑張ったな……」
念話の相手はススキノからアキバに向かっていたフォール。カムイワッカの森のメンバー率いての移動だったがどうにか元の世界で言うところの洞爺湖にまでついたらしい。
「この移動大変でしたけどいろんな経験できてよかったかもしれません。新千歳空港はモンスターや野性動物の棲むダンジョンになってて空には大型の鳥が飛び回ってましたよ。登別は本当に鬼みたいな巨人が暴れてましたしね。倒しましたけど。室蘭は、武器生産の拠点でしたね。武器の補充が出来て助かりましたよ。流石鉄の町ってところですかね」
声の感じは明るく後ろからも他のメンバーの声が聞こえる。大変な旅になってるだろうがそれ以上のなにかを得たようである。
「それから、大地人の方々とも一緒に移動してます。村と村の間はモンスターが出るので、連れていってくれないかってことで、お礼も頂けるし、話すと皆さんいい人で色んなこと聞くこと出来て」
「ほー……流石フォール君だな……誰に対しても優しいからな」
「流石とか言われましても……当然だと思ってるので……ただ、食事に味があったらなと……思うところですかね……大地人は当たり前なようで気にしてない様子ですけど」
「やっぱりそっちも味無しか」
終始明るい声にギムレントは安心する。大地人に対してもちゃんと理解して、と言うよりギムレント達より理解してるとも言える。ただ食事の味はこちらと変わらないらしい。
「後……お伝えしなければならないことなんですが……」
「ん……ああ、そうだ聞きたかったのはそれだ。メンバー減ってるんだが?」
「はい。抜けた方は北海道にエッゾ帝国内に残るそうです」
「そうか……理由は?なんだったんだ?」
ギルドメンバーのリストを見たときに、数が減っていた。この状況ギルドマスターが現地にいないのだから、抜けると言うものが出たのだろうと思っていた。いくら大地と話したことがあるとは言え、その要因がいないなら、こっちとあっちでは事情も違う訳だから、いつ帰ってくるか分からないものを宛には流石に出来ない。そう言うことだろうと思っていた。
「抜けたのは、ティーゼ、七星、火燕達を中心にした三十一名。理由は、ススキノをどうにかしたいと抜けました。すぐにギルドを結成した見たいで、ギルド名は【カムイランケタム】ただもうススキノにはいないらしくて、より北の村を拠点にしてるみたいです」
「そうか……若者に負けてられんな……」
ギムレントは新人プレイヤーのため、ススキノから離れるように言った。それに従い新人を守り、旅を進める中でフォールらは大地人との出合いや見てきたもので、何か得たようだ。それとは別にススキノをどうにかしたいと残った仲間達もいる彼らは彼らなりに考えまた何かを見つけているだろう。そんな彼らの姿を浮かべ、ギムレントは懐から煙管をだし刻まれてる文字を見てにっと笑う。
「うんじゃあ、また連絡するよ。そちらからも連絡くれ、ティーゼらがどうしてかも分かったら頼むわ」
「はい!あ、何か伝えることは有りますか?ティーゼ達に?」
「うんにゃあ、何も好きなようにやれ……フォールもアキバについたら好きに頑張ってくれ」
「……はい!!分かりました!!じゃあ、また移動するので、それでは」
念話を終える。二つに別った者達の前途が苦難あれど切り進むことが出来ることを望み天井を見上げる。勢いつけて立ち上がり、窓の方へ歩みを進める。手には湯気は上がるが香りも味もないお茶で満たされたティーカップと懐から出したキセル
「この煙管と飯と……あいつらと……傲慢と言われようがやってやるか」
ティーカップの茶を飲み干し、眼下の冒険者達を見下ろす。ギラつく眼差しで、言葉を発すればニヤリと笑った。
シュパロの防壁が札幌市となってるが、どこら辺なのだろう?
地図を見たら、石狩市の真勲別川に囲まれたところとか、モエレ沼公園の辺りとか、石狩川の支流に囲まれた辺りとかあそこら辺かな?と思うところ?規模がどうか分からないけど個人的には石狩市の真勲別川に、囲まれた場所が言いと思うんですけどね。天然のお堀に囲まれてるわけだから
モエレ沼公園も悪くないけどね。




