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セルデシア・インザ・リューリク  作者: 創手カケラ
歪み始めて、狂い始めて
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吹雪の森の騎士団・破壊者

「なんでここに?イワンもPKしてんの?」

「人相は悪いが……そんな趣味はない。ギムレこそ、怖いことをするものだ……」

「そうかい?狩るものは狩られることもあると知ってもらわなくてはと思ったのだがね?」

不気味な杖をつくギムレントのもとに、目付きの悪い大男、イワンが近づいていく。大男はギムレントのことをギムレと呼び、ギムレントはそんなイワンに、首をかしげつつ尋ねる。その尋ねられたことに否定しつつ今度はギムレントを怖いと言いつつ笑う。それに惚けるように答えギムレントも普段のような笑顔を見せた。

「破壊者・イワン……」

「破壊者?」

「フェン君イワンって誰?」

「あっ……と……葵さん重いです……えっとですね」

普段の様子に戻ったギムレントに安心するジーフェンとカリン。ジーフェンはイワンと言う名に覚えがあるようで呟きイワンを見ていた。カリンはジーフェン呟きに聞こうとしたが、ジーフェンの後ろから葵が飛びつき、カリンの聞こうとしたことを先に聞いてしまう。飛びつきに倒れそうになるがジーフェンは体勢を持ちこたえて耐えつつ葵に知る範囲でイワンのこと説明する。ただ、二人の葵とジーフェンのその様子にカリンは一瞬表情をムッとさせた。

「ロシアサーバーで有名なプレイヤーの一人ですよ。日本サーバー言うところのD.D.Dのような千人規模のギルド・吹雪の森の騎士団ルィーツァリ・メチェーリ・ブィリェスを率いるギルドマスター。二つ名持ちで破壊者・イワン 」

「千人規模……」

「へー、あの顔で?」

「そ、それは失礼ですよ葵さん」

千人規模のギルドと聞いてカリンはイワンに眼差しを向ける。葵はジーフェンから離れて、相変わらずな反応でイワンのことを見ながらジーフェンに尋ねる。その質問には苦笑いを浮かべてジーフェンは一様答えていたがちらりとイワンを横目で見た。ジーフェンらが戯れてる間、イワンとギムレントは現状の情報交換など会話を続けていた。

「お前んとこギムレのギルド・カムイワッカの森は、全員でロシアに来てるのか?」

「ん?違うよ、来たのはカンストイツメン勢だよ。ノウアスフィアの導入に合わせて、ロシアで限定アイテムが出るとかでないとかネットで流れててな……まあ、ロシアサーバーのみのアイテムもほしかったしと来てみたら……こんな状況さ。で、PK狩りさ……お前のギルドは?」

「運のない男だな。こちらは、ログインしていたメンバーとは合流した。数は何だかんだ千人以上はいた……新人もそれなりにいたもんだよ」

「ふーん……面子が多くてエエなあ。まあ、言った通りこっちはイツメン勢だけでこっちに来たからな……あっちはそれなり数百はのヤマトサーバーにいる。向こうのギルメンは残った頼れる奴に任せるしかなくってな。と言っても本拠地にしてたエッゾはここと同じ状況でアキバへの大移動をはじめてるころかな」

「大変だな……今後はおまえらも大変だろ?カンストと言っても数人なのだからな」

「まあ、どうにか戻る方法探すか……ここで別途形を作るさ」

「なるほど……な」

「そっこと……にしても、もうPK祭りか……ヤマトも言えた義理じゃないが」

「一皮むけばお前の言う通りなのだろう……ギムレ」

ギムレントは切り株に腰掛け、杖は鞄に押し戻しいつもの物に取りだし変える。イワンは木に寄りかかり、剣を傍らの地面に突き立てる。どこも似たり寄ったり、悪くなる現状に笑うしかない二人。そして、ふとギムレントは再び聞き直し小首をかしげる。

「怖い話だよ……ん?あ、そういやあなんでお前がここ来てんのか聞いてないぞ?イワン?」

「あ?ああ……我がギルドの所属のものと知り合いが襲撃され二人はPK、一人はゴーレムによりハバローフに連れてこられた。話を聞けばそんな危険な連中と戦っているパーティがいると聞いてな……ギルド総出で、支援しにきたのだ。それがそうしたらギムレ達だったとは……思わなかったよ……」

「へー、あの子ら君んとこのなの?」

「嫌な話だ。突然この世界に放り込まれ死を経験するのだからな……初めてがこれとは……いくらそれで終わらず神殿で蘇ったとしても……よい経験ではあるまい……」

「!?ほお……よい経験ではないが、情報としてはありがたいな。甦ったのならば」

「今ごろやつらも復活してる頃か」

「だろうね……あいつらは死んでもいいと思うが」

「いうなお前は」

ギムレントはイワンを見上げる。イワンは思い出したようにギムレントに経緯を話始めた。来た理由を話始めると怖い目付きだが、一瞬見せた悲しげな表情と言葉からイワンの心情が伺える。ただ聞き忘れたことの情報をイワンから知れてギムレントは少し安心する。ただ、イワンより怖い目でPK連中に対しては許してない様子を見せた。そうこう話してると周りの草木が揺れ、音が近づいてくる。

「吹雪の団長ヴェレキ・マイステル・メチェーリ我々を置いていかないでください」

「ああ、すまんな……ターシャ」

「おうおう……スゴいねえ……」

「こ、こんなに……」

吹雪の騎士団長とイワンを呼びながら、駆け寄るでもなく静かに近づいてくるターシャと呼ばれる女性、その後ろを鎧に身を包んだもの達や魔術師のような風貌のものが次々現れる。その様子にギムレントは笑い、ジーフェンらは唖然としていた。

「人望のなせる技だなイワンよ?」

「私に人望があるように見えるか?ギムレ」

二人は笑いながら集うもの達を見ていた。それぞれ違う眼差しで

やっとここまで書けました。イワンさんは前にも書きましたが、サブ職は裁縫師なゴツい人です。べつにドルチェ敵な人ではないないのよw


このギルドをどう動かすか

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