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セルデシア・インザ・リューリク  作者: 創手カケラ
歪み始めて、狂い始めて
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人獣狩り

風を切る音が森を抜け女を捕まえてる人の形の背に風を切った物が突き刺さる。

「なっ!!がは!?」

「ひい!?」

「なんだ!?弓矢?」

「どこのどいつだ!!出てきやがれ!!」

背中を射貫かれた人の形はその場に崩れ落ちる死を迎えたわけではないが動けずに息が荒くなる。女は人の形の様子に驚き悲鳴をあげて、取り込んでた奴らが騒ぎだす。

「ギャーギャーワンワン、うるせえな……獣が……」

人の形の騒ぐ連中を獣と称し、彼らと違った険しく目付き眼光鋭い表情でゆっくりと歩き近づく男・ギムレント。その左右を固めるのは二対の剣の柄に手を添えて、にこやかな笑顔を見せるジーフェンと鈴の幾つも取り付けられた杖を持ち、盾ともとれる籠手を装備したカリン。その後方には、弓を構えた先程までと表情も雰囲気も違う葵。たった四人に人獣(じんじゅう)はにやりと口元緩め不快な笑顔を見せた。

「てめえ……俺らが鉄熊メドベージェ・ジラーザと分かってんだろうな?あ?」

「はい?ふっ熊かい?獣が人語を喋るなよ。熊なら熊らしく山奥や森に潜んでろ」

一番図体のでかい頑丈そうな籠手をはめた奴がギルド名を名乗り、睨み付ける。木々の合間からさらに奴らの仲間が現れ人数はギムレントのパーティの数倍の人数になっていた。そんな相手にギムレントは鼻で笑い、見下して煽るように侮辱する相手をギルド名の通りの熊と呼び侮辱する。

「っ、てめえら一度死なねえとわからねえ見てえだな!!」

「ロシアで熊狩りとは嫌なものだな……」

「ごちゃごちゃ言ってんじゃねえよ!!クソジジイ!!」

火に油を注ぎ、人獣たちは怒りに露にして武器を握りしめる。そんな人獣たちにさらに冷めた目で熊狩りと称し見下して、さらに大火を起こすつもりで言葉を返してあげた。とうとう一人が怒りに任せてギムレントに殴りかかっていく。

「俺らのマスターに簡単に手が届くと思うわないでください」

「いっ、てめえ……」

その拳を剣の刃で受け止めるジーフェン。ジーフェンの明るすぎる笑顔と拳から伝わる痛みにより怒りに震え、こめかみに血管が浮き出る人獣。ジーフェン相手に、戦闘を始める。そんな状況に熊並みの大柄な男が声を荒げた。

「てめえら!!何遊んでんだ囲め!!後方の弓アマと変な服のアマを先に潰せ!!」

「あいよ!!」

「ロシア人とは脳筋ではないのだな。少しは考える小さい脳があるらしい」

「バカにするのもいい加減にしろよ……てめえ」

「ふふっ……〔ゴーレム〕」

相手を侮辱し続けるギムレントに大柄な男もこめかみに血管が浮き出る。その怒る相手をニヤリと笑いさらに見下し笑顔を見せた。そしてギムレントは再びゴーレムを呼び出す。ただゴーレムの姿はより頑丈な素材で出来たもので大きさも桁違いであった。

「ゴーレムやつらを蹴散らせ……ジーフェン、雑魚に手間をとるな切り伏せろ。カリン、魔法攻撃で接近する連中を吹き飛ばせ。葵は援護射撃と魔法攻撃」

ゴオオオオオ!!

「な!?ぎゃあああ!!」

「あいつをとめろ!!」

ギムレントの指示にゴーレムは雄叫びをあげて、雪煙を巻き上げながら、突撃していく。その体躯に任せて主の敵を蹴散らして、その拳で殴り飛ばす。敵の攻撃は意味をなさず頑強なかいなで薙ぎ払う。敵は簡単に宙へと舞い上がる。

「了解、ではさようなら」

「!?なっ、ぐあ!!?」

ジーフェンも指示を聞けば、笑顔から冷たい表情へと一瞬でかわり、相手が対応する間も与えず、一太刀、二太刀、三太刀と斬撃を与えて、四太刀目で相手の腹にぐさりと突き刺す。

「んっ……」

「てめ……えぇ……」

(感触が……あった……)

突き刺す抵抗、肉の感触に顔を一しかめたがずるりと剣を引き抜き付いた血を払う。相手の掠れる呻き声に似た声が聞こえたが、程なく相手は光の泡と消えていく。ジーフェンはギムレント一度見たがそれ以上考えるのやめ、剣を構えた。ジーフェンが一人を葬っている頃。カリンは杖を掲げて詠唱する程なく眩い閃光が走る。

「了解〔アージェントシャイン〕!!」

「ぎゃああ!!」

「な、なんだこりゃあ!!まぶしっ」

カリンの攻撃魔法の閃光に目が眩む、敵である人の形をした獣たちは怯む。そのうち一人はその閃光によりダメージを負い汚い悲鳴をあげる。怯む敵、ゴーレムに蹴散らされる敵を葵は容赦なく遠距離射撃で射掛けてそれを追撃する。その間に魔法詠唱を済ませ引き絞った矢を放つと共に唱える

「じゃあ……〔剣の神呪〕っと」

「てめえら!!何やってる!!数はこっちが上だろうが!!なっ!?ちいぃっ!?」

天より光の剣が次々と降り注ぎ何人は蓄積していたダメージと合わさってこの攻撃に耐えきれず光の泡となり消滅する。籠手をはめた図体のでかい大柄の男もダメージを負い余裕な表情を浮かべるギムレントに怒りを爆発させ、汚い鳴き声をあげる。

「ふざけんな!!クソジジイ!!ゲウルガ様を怒らせてただで!?ぐあ!!」

「ギルマス!?」

頭に血の上ったその男は、ゲウルガ様と自分に様とつけて名乗り、ギムレントに怒りをぶつけた。ギムレントへ殴り掛かろうとした時。強烈な衝撃と音がしてあらぬ方向へ飛ぶ。それにまだ生き残っている死に損ないどもが、驚き声をあげる。ゲオルガ様を飛ばしたのはギムレントのゴーレムで口から白い煙が出ていた。一連の攻撃、ゲオルガ様が飛ばされたコとでがら空きになったところでゴーレムは女の子捕まえて、ギムレントのもとに戻っていく。

「てめえ……」

「へ?え?」

「単純なバカだな?ゲウルガ様……回りを見てないからだぞ?さて、ゴーレムは、そのまま町にその子をつれていきなさい」

ゴオオ……

「ふぇ!?」

怒りに震えるゲウルガ様にギムレントは、とてもいい満面の胸くそ悪い笑顔で、わざとらしくゲウルガ様と呼びまたバカにする。バカにして怒りに目血走るゲオルガ様から、ゴーレムに話を変え指示を出す。女の子は何ガなんだか分からないままゴーレムに連れていかれる。それを手負いの奴らは何もできず、それにしようにもジーフェンやカリンの攻撃が邪魔をしていた。大柄の男は怒りと不快さに顔をさらに歪ませてギムレント達を睨み付ける。この時点で、ギムレントはまるで勝利したかのような見下しきった表情で相対する連中を見た。

「てめえ……この俺を、鉄熊のゲウルガを怒らせたこと呪うがいいぞ」

「ロシアの田舎者がほざくなよ……それに見た目通りの熊が人語話すなって……獣には本当の恐怖と痛みを身に刻んで教えねばならんな……」

両者怒りと狂気で歪んだ顔でにらみ合い、陽が沈みきった紅き森が闇夜に染まっていった。

ま、見ての通り原作のあの人の立場です。武器も変えてしまいました。籠手です←

いやー、やっぱりギムレントの表情を想像するだけでここは楽しいです(作者主観)

現状表現できる能力ではこれが精一杯ですがどうでしょう?

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