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セルデシア・インザ・リューリク  作者: 創手カケラ
1~極北(シベリア)の異邦人~INセルデシア
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大災害inロシア

エルダーテイル……ゲームとして配信されてから、20年が経ちながらも、根強い人気を誇り世界で2000万人。日本だけでも、10万人が登録されるMMORPGである。自由度の高さなどが人気を支えこれだけのプレイヤーを抱える物となった。だが、そのエルダーテイルに事件が起きる。いつもの定期的に行われてきた拡張パックの導入。今回で12番目となり、拡張パックの名は“ノウアスフィアの開墾”。それをいち早く導入されることになったのは日本サーバーとのことだった。

そして、当日の日本。五月の日付の変わり導入日となる頃。日本の多くのユーザーがその時をプレイしながら、今か今かと待っていた。他の国のユーザー達もその一報が入るのを楽しみにしていた。

「えーっと……どっこと?」

日本時間で日付の変わった午前零時過ぎ、俗に言う寝落ちと言っていいのか目を覚ました男。彼は首を傾げる。彼は日本のプレイヤーだが、その日は、導入される日本サーバーから離れ、ロシアサーバーのある土地で狩りをしていたはずだった。キーボードを叩き、マウスを動かして、画面の世界の、自分のキャラクターを動かして……

「ここ?っ、さむ……あ?なに?……おい?五月だよな?」

辺りを見るが、景色に頭が受け付けない。見慣れぬしかも屋外で、五月なのに雪降り積もり、白く化粧した森のなかだった。森の時点で思考が回らないのに、五月に降る雪にもう固まってしまう。寝落ちするまで家のパソコンに向かっていたはず。突然放り出されたこの世界は、雪降り積もる森のなか自分の息と声、心臓の音のみでとても静かであった。雪の降る音も聞こえそうなぐらい。

「って……おいおいおい?これって……まさかな?」

ふと、自分の姿に目をやるボロなのに、黒と金刺繍の施されたローブ。足元をみれば、見たこともない何かの革と布で出来た装飾の施された靴。雪の上に沈む大きめの宝石のようなものが取り付けられた杖。それを拾いみれば見覚えがある。段々と理解したくないが現実であることが突き付けられる。

「あー……やっぱり社長だ。これ現実かー……まじか……」

「社長ー、社長ですよね?」

男性のもとに声をかけて近づいてくる男が二人。二人は男性確認して、気を落としたような声で男性を社長と呼ぶ。社長と呼ばれた男性も二人を見て、驚きため息をついてしまう近づいてきた二人が見覚えのある若い二人だったからだ。一人は黒の短めの髪で瞳の色も黒。金属鎧に身を包み、獅子の紋章の刻まれた盾と身の丈を越える長剣を持つ。もう一人は軽装で布製の装飾のされた衣服に各局所を守る防具を身に付けていた。剣を双振り携え、少し長めの髪でクリーム色、瞳は緑で耳は長めの者。

見覚えのあった社長と呼ばれた男性は知ってる名を二人に掛けて、この状況に思わず笑ってしまった。

「えっと……ガランに……ジーフェンだよな?……ははは……」

「はい……社長?」

「何笑ってるですか?」

「いや……別に……なあ、1つ尋ねるけど、俺の名前って表示されてる?」

鎧の男をガランと呼び、剣を双振り携えるのをジーフェンと呼ぶ男性。二人の名を呼び思わず気の抜けた声で笑い頭を掻く。その様子に名前を呼ばれた二人は首をかしげつつ尋ねる。尋ねられた男性は首を振り気にするなと言う風に振舞い、今度は二人に自分の名を尋ねた。表示されてないかと。

「は、はい……ギムレントって出てますよちゃんと」

「はは、そうかい……そうかい……」

尋ねられた二人は男性の名前を答える。表示されてる名はギムレント。そう呼ばれた男性・ギムレントは乾いた笑い声の後ぽつりぽつりと呟き空を見上げた。森の木々の合間、見える曇り空から今も雪が降りてくる。

「ここってなんだと思う?集団幻覚?」

「……だといいんすけど……恐らく」

ギムレントの問に二人は困り顔で答える。集団幻覚だとまだ良かったのかもしれない。ガランは苦笑いで否定し、続いてジーフェンが答える。

「エルダーテイル……セルデシアだと」

「ふふっ、はぁ……だよね……」

ジーフェンの答えを聞き口許を緩ませて笑いだがすぐため息ついて、腰を下ろすのに手頃な岩に座る。杖の頭に両手を乗せてその上に顎を乗せて、改めてこの雪積もる森を眺めた銀世界にファンタジーな出で立ちの二人……

エルダーテイル……世界で二千万人とも言われるをユーザーを抱えるオンラインゲーム。日付が変わるまでネット上の言い方によるがただのゲームだったそれは、何があったか新しい現実となり、理由もわからずその現実に放り出された。

後にその出来事は大災害と呼ばれることとなる。覚めぬ夢の始まりのことを。

「弱ったな……明日は妻と子供達とで食事に行く予定だったのだが……断りの電話……もできねえしな……」

「そういう話っすか?」

加筆も含めて修正とさせていただきます!!

本筋は変わらないのですが内容が変わるかもしれませんので……本当に申し訳ない。

そして、改めて今、ログ・ホライズン二次創作をお楽しみください。

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