61 アイドル姫様目指します!? ☆
まったりメインの新章開始です!
第二回イベント、ギルド対抗戦は終了した。
結果は十三時開始の回で三位入賞。
対戦回数を捨てて投票数に全振りしたのが功をそうしたようだ。
一位の≪FirstKnights≫、通称FKはポイント合計八百オーバーとかいうとんでもない数値だった。
対戦して一ポイント、勝利で更に一ポイントのルールで、対戦と勝利だけで七百は行ってるんだからもはや異次元だ。
単純に三百五十回近く対戦してる訳だからな。
集中力が持つのもすごいし、一戦一戦の時間はかなり短い筈だ。
流石は廃人ギルド。恐ろしい。
しかし、俺達は自分達を貫いた。
三位に入賞出来ただけでも上出来だろう。
イベント自体はあと二回、午後五時と八時からも開催されたが、俺達は参加しなかった。
一度入賞するとランキングや投票の対象から外れるらしく、賑やかしにしかならないこと。
後はメンバーの何人かが都合が悪かった為だ。
俺達の戦法は全員が全員の力を出し切って成り立つもので、一人でも欠けると成立しない。
そんな半端なステージを見せるわけにもいかないから、参加を見送った。
そんな熱く楽しいイベントも終わり、再び平和な日常が戻ってきた。
次のイベントは一か月後。
それまではのんびりこのゲームを楽しむつもりだ。
▽
イベントが終わった次の日。
俺は食後の昼寝を済ませて、ぐぐっと身体を伸ばす。
毎週月曜日は定期メンテナンスの日だ。
午前八時から午後三時までの間はゲームにログイン出来ない。
だから日課の昼寝とストレッチを前倒しにした。
身体を解し終わったくらいで丁度三時になった。
しっかりと水分を補給してから、ベッドに横になる。
「ダイブスタート」
目の前に広がるのは、ギルドホームの一室。
普段皆でくつろぐのに使用しているリビング的な場所だ。
この建物は豪華なお屋敷なので、この部屋も立派な感じになっている。
なんかお洒落な感じのカーペットがしかれ、大きくて高そうなソファー四つとテーブルが設置してある。
入口の対面の壁には暖炉が埋め込んであって、よく燃えている。
火が入っているのはゲーム的な演出なのか部屋は暑くも寒くもない、快適な温度だ。
昨日は午後九時くらいに皆が集まったので、狩りに行ってから、イベントの打ち上げをした。
とても楽しかった。
ギルドメンバーリストを開く。
ここを見ると、メンバーのログイン状況が分かる。
全員フレンドリストに登録しているのでそっちでも分かるが、こっちは一覧で表示されるので手っ取り早い。
まだ誰もログインしていないようだ。
メンテナンス明けだからそんなものだろう。
「よいしょ、っと……はっ!?」
ついおじさん臭い台詞を吐きながら、どっかりとソファーに腰かける。
誰かがいると美少女ムーブを意識しないといけないから、今の状況につい気が緩んでしまった。
今の俺は狐耳美少女でお姫様なんだ。
余計なボロが出ないよう、もっと気を引き締めておかないといけないな。
さて、誰か来るまでのんびりとステータスでも眺めるとするか。
昨日のイベントでも経験値が入ったり≪称号≫を得たりしたから、確認をしておく必要がある。
名前:カオル
種族:妖狐
クラス:プリンセス
レベル:33
ステータス
筋力:1 体力:1 魔力:1 敏捷:1 器用:1 幸運:1 魅力:401(+1010)
種族スキル
≪魅惑≫ ≪美しい毛並≫ ≪蠱惑≫
クラススキル
≪魅力上昇≫ ≪魅了≫ ≪治癒の願い≫ ≪プリンセス・ボックス≫
≪フェイクモーション≫ ≪障壁強化≫ ≪チャーミングショット≫
≪プリンセスフォースⅢ≫ ≪ワンモアボックス≫
≪チャーミングミスト≫ ≪プリンセスフィールド≫
≪エンチャントファイア≫ ≪フェイクスペル≫
≪アイドルステップ≫ ≪歌姫≫ ≪ポジションチェンジ≫
≪アイドルスマイル≫ ≪アイドルダンス≫ ≪アイドルソング≫
称号
≪箱入り娘≫ ≪詐欺師≫ ≪守り手≫ ≪お転婆≫
≪真のプリンセスへ挑む者4≫ ≪収納上手≫
≪可愛さを振りまく者≫ ≪太陽の精霊の御子≫ ≪大詐欺師≫
≪輝きのアイドル≫ ≪歌姫≫ ≪指揮官≫
≪扇動の歌声≫
頭:プリンセスティアラ
上半身:プリンセスドレス
下半身:プリンセスドレス
右手:プリンセスワンド
左手:
靴:プリンセスブーツ
アクセサリー:魅惑のマイクヘッド
アクセサリー:メチャカワリボン
レベルが一上がって、それは全部≪魅力≫に突っ込んだ。
これはいつも通り。
新しく得た≪称号≫は、≪イチオシアイドル≫と≪輝きのアイドル≫、そして≪扇動の歌声≫。
前二つは≪新人アイドル≫からランクアップしたものらしく、最終的に≪輝きのアイドル≫だけ表示されている。
≪イチオシアイドル≫の称号はログでしか確認していない。
得たスキルは、≪イチオシアイドル≫の方が≪アイドルスマイル≫。
効果は単純で、笑顔を浮かべている間、≪魅力≫が二割アップする。
シンプルだけど強い。
≪輝きのアイドル≫で得たスキルは≪アイドルダンス≫。
踊っている間魅力が二割アップし、スキル発動の為のモーションが必要なくなる。
これは≪歌姫≫と同じ系統のスキルだな。
≪魅力≫アップが付いてるお陰でまたしても≪フェイクモーション≫が割を食いそうだ。
イベントの時にあればかなり便利だったんだろうが、どちらも得たのはイベント終了後だ。
ログを見た限りだと、結果発表が終わった時だと思う。
でもまぁ、普段はそんなに使わないだろう。
普段の狩りでまで歌って踊ってるのは、ちょっと気恥ずかしい。
≪扇動の歌声≫によって習得したのは、≪アイドルソング≫のスキル。
これは歌っている間、それを聴いているギルドメンバーもしくはパーティーメンバーの≪体力≫と≪敏捷≫を一定の割合アップする。
これは俺の≪魅力≫の数値によって効果が多少上がるようだ。
アイドル系の称号がいっぱい増えた。
これはあれか、運営は俺にアイドルになれとおっしゃるか。
お姫様だけで精一杯だよ俺は。
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