No.49 今日、情報量多くない??
今日は何か情報量多いんです。
フレイくん、忙し。
お楽しみください。
「何だいっ!!!アメリアっ!!!!」
おっ!!
テレパシーを送っていたアメリアは確かにテウタの声が聞こえた。
若干ジャミング的なものがかかっており、不安定ではあったが、なんとか届いた。
よしっ!!
『テウタっ!!うちを助けてほしいんだっ!!』
『どこにいるんだよ。てか、なにがあったの?』
『サイネリアのアイドル、ナイルってやつがいるだろ?』
『うん』
『そいつになんか攫われた?って感じ』
『はぁ?』
テウタは状況がよく理解できていないようだった。
『アメリアが攫われたのっ!?』
『ああ』
『珍しいこともあるんだなぁ』
『ナイル、無効化主魔法だぞ』
『アメリアは素手があるじゃない?』
『そうだが……、ナイルに肩を触れられたとたん、体が動かなくなった』
『!?』
『今も動けない。だから、早く助けにきてくれ。場所は……』
うちが周囲を見渡してどこか予想していると、テウタが言った。
『……船でしょ?捕らえたやつをすぐに移動させるには持ってこいだしね』
『船か……。確かにずっと揺れている』
『もしかしたら、すでに出発しているかもしれないのか……。ねぇ、ナイルってやつはサイネリア出身だよな?』
『ああ』
『了解。じゃあ、今から助けにいくよ、待ってて』
『……ありがとよ』
『それは助けてからね』
テウタの言葉を最後にテレパシーは完全に切れてしまった。
もしかしたら、サイネリアに運ばれているのかもな。
距離が離れたから、切れたのか……。
アメリアはエリカが非常にゆっくり動いているのと部屋に誰も来ていないことを確認すると疲れて目を閉じた。
★★★★★★★★★★
「ロウっ!!」
「はい、なんでしょ?」
アメリアからテレパシーで連絡を受けたテウタはロウに指示をする。
「急遽ヒラリー様とスカイぺを繋げ」
「了解っ!」
「おい、お前ら!船を用意しろ!すぐにだ!」
「「「「アイアイサー!!!!!」」」」
さらにテウタは部下に指示をした。
数分後、ロウに呼ばれパソコンがある部屋に行く。
画面にはトッカータ王国第5王女、ヒラリー王女がいた。
アメリアに自分に病気にはなっていないことを聞かされて、私はヒラリー王女とも交流を持つようになった。というのも、海賊騎士としての仕事の指示をアメリアからヒラリー王女に変更したためである。
『どうした、テウタ』
「単刀直入に言います。アメリアがサイネリア出身のナイル・ディレクションに攫われたようです」
『何っ!?』
画面のヒラリー王女は珍しく動揺していた。
「ですので、今から救助に向かいに行きますが、よろしいでしょうか?」
『あ、ああ。すぐに行ってくれ』
「了解です。では、失礼します」
『ああ』
テウタはスカイぺを切るとすぐに席を立つ。
実の妹だもんね……。
そりゃあ、動揺するよ。
しかも、今の状況ではヒラリー王女自身が助けに行くことができない。
私が行くしかない。
テウタはそう決意すると、すぐさま船に乗る。
「お前ら、サイネリアに向かえっ!!」
「「「「アイアイサー!!!!!」」」」
テウタの船は東のサイネリアの海に向かって進み始めた。
★★★★★★★★★★
「アナ姉、ホワイトネメシアの王子と婚約してすぐに結婚するの」
「えっ?」
ちょっと……、もう今日は僕、情報処理が追い付かない。
アナ姉が婚約?結婚?
しかも、
相手は以前侵攻を受けたホワイトネメシアの王子だって?
え?
「それでアナ姉が最後のいたずらだから協力してって言われてやったの、ほんと質の悪いいたづらよね。ごめんなさい」
そういうと、ミーシャ姉は深くお辞儀をする。
「ミーシャ姉、顔上げて。あの、ちょっと状況がよく分からないんだけど……」
「……」
顔を上げたミーシャ姉は一時黙っていたが、数分後口を開いた。
「アナ姉の婚約はね……、向こうに脅されて決まったことに近いの」
「向こうって、ホワイトネメシア?」
「うん。あっちの王子がね…、私たちの髪色が気に入ったらしくて……。で、あっちの国王がよこさなきゃ、また侵攻するぞってことをほのめかしてくるもんだから……。そのとき、誰があっちに行くかってなったんだけど、アナ姉がすぐに手を上げてね」
「それで……」
「アナ姉は自分は結構やりたい放題したから今度は国と両親に孝行だなって言ってて……。正直、突然すぎて……」
「……」
ショックと混乱のあまり2人とも黙っていると、城の方からざわめきが聞こえた。
「何かしら?」
「一旦、アナ姉の件は置いといて、ミーシャ姉、ちょっと行ってみよう」
「ええ、何か嫌な予感がする」
フレイとミーシャは城の方に向かうと、庭に面している廊下に急ぎ足でヒラリーが歩いているのが見えた。
「ヒラリー、どうしたのですか?」
ミーシャはヒラリーに問いかけ、足を止める。
ミーシャの声が聞こえるとすぐにヒラリーは振り返った。
「ああ!!ミーシャ!!それが……って、フレイっ!?」
「お久しぶりです、ヒラリー姉」
「ちょうどいいところにっ!!!良かった!!」
「はぁ?」
ヒラリーはガシっとフレイの両肩を掴む
「お前の婚約者が攫われたんだっ!!助けに行ってくれ!!」
「え?」
フレイは状況がつかめず、本気で困った顔をしていた。
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