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元ヤン王女の研究記録  作者: せんぽー
ファイル3 平穏からの海賊登場
46/136

No.46 彼女は目を覚ます

昨日の話はふざけすぎました。

すみません。


内容はタイトルどおりです。




お楽しみください。

「なんでこんなところにお前がいる⁇」





うちは警戒心を保ったまま、目の前に現れたナイルを見る。






「うーん、散歩?」


「ウソつけ」


「ほんとって」





ナイルはフードを外し、ニコニコ笑顔を見せてくる。

フードの下からは花萌黄の短髪とエメラルドの瞳があった。





いや、肌白っ!!

女子かっ!?





「僕さ、フレイ王子の婚約者がどうしても気になって会いにきたんだよね」





分かってるけど、うちじゃないといいな。





「うわさでは特殊魔法のバリア主魔法持ちって聞いてね」





分かってる、うちだ。





「お前、バリバリ目的あるじゃねーか」


「あ、ナイル様……」





エリカは目を輝かせ、ナイルを見つめていた。

ナイルはそんなエリカにさわやかスマイルを見せる。





おお…、エリカがファンになるのも分かるかも……。

って、おい。

そういうのはあとだっ!!

コイツがなんでこんなところにいるか聞かないと!





「どうも、君は希少な光主魔法使いで有名なエリカさんだね」


「はいっ!!」




隣にいるエリカは完全に浮かれて、うちの前に出る。

ナイルは徐々にうちらに近づいてくる。





「おい、お前何の用だ。うちに用があんじゃねーのか?おいっ!!」


「うん、あるよ」





近づいてきたナイルはアメリアのバリアに触れると、バリアはパリっンと消えた。





「何っ!?」「わぁっ!!すごい!」





すっかりナイルの主魔法を忘れていたうちは足がもつれて、座り込んだ。





ああ……。

コイツは無効化主魔法だ。

触れたら消えるのは当たり前だ。

でも、

特殊魔法とはいえ

うちのように、















自らの意識(・・・・・)で発動させないと無効化はできない。





「エリ……」

「警戒心がもうちょいあると思ったんだけどね」





うちがエリカに言おうとした時、ナイルはそう小さな声でつぶやきながら右手を伸ばしてきてうちの肩に触った。





えっ。

しゃべれない。

えっ。





うちは必死に声を出そうとするが全く発せれない。

ひたすら、『うっ』とか『えっ』という声にならない音を出しているだけだった。

また、立とうと力を入れるが全然入らず、頑張っても足が痙攣したようにピクピクするだけだった。


クソっ。

体さえ動ければ、コイツをぶっ飛ばせれるのに。


幸い首や顔の筋肉は動かせた。

うちは上を見上げると、ナイルの笑顔が目に入った。

悪魔のような笑みが。





「だからね、君にはこっちに来てほしいんだ」





少し離れたところにいたエリカはきょとんとしていた。





「アメリア様、どうしたんですか?ナイル様が用事があるって言ってますよ、立ちましょう?」


「エリカ、あぅ、うぇあい」


「えっ?」





うちは一生懸命『エリカ、うち、立てない』と言ったつもりだった。

それなのになぜか『エリカ』だけははっきりしゃべれたが、それ以外はもう赤ちゃん言葉だった。

エリカはうちの異変に気付いたのか、ナイルの方を向いた。





「ナイル様、アメリア様に何かしたんですか?」


「ん?ああ、彼女、トマスに勝ったって聞いてたからとんでもない暴れ馬だろうと思ってちょっとね……」





ナイルはうちに背を向けエリカの方を向く。





「体を少し動けないようにしたんだ」


「なっ!!」





目を見開くエリカはうちのことを見つめる。





いや……。

うちのことはええから。

たぶん、本当の目的はエリカ(お前)だぞ。





「目的はなんなんですかっ?私はナイル様の1番のファンではありますが、友人を傷つけるようなことは許しません」


「ふーん」





悪魔の笑みのナイルはうちの目の前で座り込み、手をうちの唇に当てる。





え?





「きれいな唇だね」





ナイルは顔を近づけてくる。





顔、キレイだけど。

キレイだけど……。





目元から急に涙があふれてきた。

一粒の涙がすーと頬を通る。





なんで、

泣くんだろ?

あれ(・・)以来泣いていないのに。

あれ(・・)より何が怖いんだ?









あれ(・・)ってなんだ?





うちが静かに涙を落としていると、ナイルの背後から黒い霧が広がってきていた。

ナイルはとっさに黒い霧が生じる場所に手を伸ばし、霧を消していく。

しかし、すべての黒い霧は消えず、彼女のいる場所には残っていた。





「エリカ?」





彼女は黒い霧をまとい、ナイルを睨んでいた。





「ナイル様、アメリア様からお離れください。でないとっ!!」





そう言いったエリカは黒いオーラを放つ拳を作り、ナイルに向かって走り出した。





★★★★★★★★★★





「陛下、あれはどういうことですか?」





フレイは父である国王のもとに来ていた。

案の定、陛下はいつもどおり書斎で書類処理をしていた。



こんなに忙しい陛下に対し普段は悟って顔を出さず、怪物アメリアのところに行くのだが、今回はそうもいかなかった。





「あれとはなんのことだい?」


「陛下……、分かっているのなら知らないフリをしないでください」





僕がそういうと陛下はフフフとまるで書類処理が楽しいように笑う。


実際は僕をからかってるのだろうけど。


フレイは深い溜息をつく。






























「アメリア王女が会いたいって言ってるってどういうことですか?」


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