表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

地主

作者: 大春冬彦

鈴木さんと地主さんのふれあいを詩にしてみました

私は地主

先祖の代からこの土地に住んでいる


とんてんかんと音がうるさくなった

だからその場所には近づかなかった


ある日急に静かになった

行ってみると、家があった

表札に鈴木と書いてあった


鈴木が庭によくごはんを置いてくれるから

鈴木の家で暮らすことにした

家を勝手に建てたのだから当然だ


鈴木は風呂に運んでくれる

シャワーを浴びると気持ちいい

その後のタオルはふわふわした


和室に私のベッドを用意

もふもふのやつで寝心地がいい

ぬくぬく寝られた


私の遊び相手をする

竿に吊るしたねずみだ

プラプラしてるのが可愛いかった


鈴木のぐちを聞くようになった

ぶつぶつしゃべってた

何を言ってるのかわからなかった


鈴木に彼女ができた

鈴木と一緒に住み始めた

彼女が世話してくれるようになった


10年たった

最近具合が悪くなってきた

別れようと思った


小雨がぱらぱら降り始めていた

夜中に外から帰って鳴くと

鈴木夫婦は雨戸を開けてくれた

見つめあった

鈴木は優しくなでてくれた


静かに落ち着きたい

迷惑はかけたくない

再び闇の中へ戻った

もう地主の地位は鈴木にやることにした



野良猫と人間の出会いから別れまでを詩にしました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 人間同士の話だと思って読み始めたら、途中からアレッ?猫さんの話でした。出会いから別れまでが淡々と書かれているのに、なぜか暖かい気持ちになりました。素敵な詩でした。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ