3 ゲームとかのボスってたまにあっけなさすぎる奴いるよね
戦闘回なのか...?
オバケが怖くて逃げ回り、飛び込んで閉じ込められた大部屋で僕は今...
「骸...骨......騎士...?」
死神のようにも見える禍々しい骸の騎士と対峙している
改めて骸の騎士を見てみる
黒の鎧のようなものを纏い、禍々しいオーラを放っている
顔にあたる部分は人間がミイラ化したような顔であり、長い白髪を靡かせている
そして、手には存在感を放つ剣...たぶん、魔剣の類だと思われる
...うー、さっきみたいに逃げることもできない...
向こうはやる気まんまんだよ...
なにか対策を考えないと
とりあえず、鑑定を......
...鑑定...!
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名前:ランスロット Lv.???
魔力:???
種族:不死王
スキル:???
魔法:???
称号:異世界人、???
武器:魔剣アロンダイト
装備:???
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...うわー...僕、勝ち目なさそうなんですけど...!?
ステータスも全然わかんないし....
って言うか、ランスロット!?異世界人!?
どういうことなの...?
鑑定後、僕は敵前ということも忘れ硬直してしまった
ランスロットはその隙に僕までの距離を詰め...魔剣を振るってきた
「うわっ!?」
僕はギリギリで剣に気付き、後ろに跳んでなんとかかわすことができた
...あ、あぶなかった...
もう少し気付くのが遅かったら死んでた......
...あれ、ランスロットの手元に何か集まってる…?
というか、あれ...僕の方向いてない…?
「うわー!」
ランスロットのかざした左手から禍々しい魔力でできたと思われる弾丸が輝夜に襲いかかった…!
「ふにゃー!」
あぶない!あたる!あたっちゃう!
ムリッ!これ、ムリだからっ!
死ぬ!死んじゃうから!
...変な悲鳴をあげながら輝夜は逃げ回る…
輝夜がやみくもに逃げ回っているためか、翻弄するような動きになりランスロットもなかなか輝夜へと狙いをつけられず魔力の弾丸を当てられないでいる...
うわー!
今日は厄日だっ!
異世界には知らない内に来てるしっ!骸骨たちに追い回されて!今だって、不死王に襲われてるしっ!
............。
.........。
......うん?...骸骨?不死王?
...不死王って聖魔法の聖なる光の浄化なら、なんとかならないっ!?
......こうなったら、ヤケク...じゃなくて
やるだけやってやる!
なら範囲はこの部屋、いや廃墟全体だ!
行くぞ!
「はぁー!聖なる世界!」
輝夜は玉座の後ろに立ち止まり、玉座を盾にすることで聖魔法|《聖なる世界》を発動した。
この魔法は自分の周囲一帯を聖なる光で包み、浄化するという魔法。
この魔法によりランスロットを浄化の光が包み
「!■■■■っ!?......」
凄く端麗な騎士の姿へと、変貌した
「お前が私を救ってくれたのか...感謝する」
「へっ。い、いえ...お礼をされるようなことでは」
「守るべきものを失い、魔物へと堕ちた私を救ってくれたのだ...どれほど、感謝しても足りないくらいだ。私もこれで、眠りに就ける」
その言葉と共にランスロットは、光の粒子となって少しずつ風景に融けていくように消えていく
「救われた礼に、お前の力で聖剣になったアロンダイトと私が生前に好んでいた騎士礼装を贈ろう。もう、時間が迫っているな...最後にお前の名を聞かせて貰えないか」
「輝夜、時崎輝夜です。」
「そうか、カグヤか...カグヤ、ありがとう」
ランスロットは感謝の言葉を紡ぎ、完全にその姿を消した
ホントは真面目な戦闘書こうと思ったんですが...