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第27話 慶応遊撃隊

チョコ「今日はミコの順番だったな!」


ミコ「そうですね」


カイコ「今回は、これにしてみましょう~!」


チョコ「慶応遊撃隊か」


ミコ「キラキラのパッケージが、なかなか綺麗です」


カイコ「紙の箱だから、随分と劣化しちゃってるけどね~」


ミコ「タイトルは硬めなのに、描かれてるのはバニーガールの女の子なんですね」


チョコ「やっぱり、こうでなくちゃな! じゅるり」


カイコ「はいはい、チョコのいつもの病気が出たところで、さっさと始めるわよ~」



  (早速、ゲームを起動)



ミコ「あっ、アニメーションムービーが始まりましたね」


チョコ「しかし、凄まじく映像が粗いな」


カイコ「そうね~。この頃だとまだムービーを使ってるゲームは少なかったみたい~」


ミコ「ハードの性能的に厳しかったんですかね。映像の表示サイズも小さめですし」


チョコ「それはいいが、なんだか難しい話が続いてるぞ?」


ミコ「ですね。せっかくのアニメシーンなのに、これではつまらないです」


カイコ「と思ったら、『そんな時代背景とは無関係に』って、場面転換したわ~」


ミコ「主人公たちの登場ですね」


チョコ「この話のつなぎ方……コットンみたいだな!」


カイコ「実際、同じ横スクロールタイプのコミカルシューティングだし、

    主人公も女の子だし、あえて意識した作りなのかもしれないわね~」


チョコ「じーさん、ばーさん、蘭未(らみ)の3人で、秘宝の鍵を守ってるんだな」


ミコ「そこへ、敵が登場するわけですね」


カイコ「ドクター・ポンの乗った宝船ね~」


チョコ「タヌキかよ!」


ミコ「鍵が奪われてしまいました」


カイコ「そこで遅れて登場したのが、主人公の蘭未なのね~」


チョコ「来るの遅いって!」


ミコ「どうやら、コンビニでおでんを買っていたみたいですね」


チョコ「ちょっと待て! 江戸時代じゃなかったのか!?」


カイコ「ふふっ、そういうコミカルな設定なのよね~」


チョコ「そして蘭未がバニーガールに変身するんだな!」


ミコ「どうしてバニーガールなんでしょうか……」


カイコ「謎ね~」


ミコ「ところで、この蘭未ちゃんの声、どこかで聞いたことがあるような……」


カイコ「ふふっ。なんと、今でも女優として活躍中の、菅野美穂さんなのよ~」


チョコ「なるほど、確かにそうだな!」


ミコ「声優なんてやってたんですね」


チョコ「だが……正直すごく下手くそじゃないか?」


カイコ「まぁ、まだデビューしたての頃だし、声優は専門外だったでしょうし、

    仕方がないんじゃないかしら~」


チョコ「じーさんやドクター・ポンの声優がベテランっぽいから、

    余計に際立つ感じだけどな。ま、蘭未が可愛いから許す!」


ミコ「さすが、チョコ姉様です」


チョコ「それにしても、女優なのに声優もやったりするものなんだな」


ミコ「ジブリ映画では恒例ですけどね」


カイコ「あとは、仲間由紀恵さんなんかも、アニメの声優をやっていたみたいね~。

    声優だけじゃなくて、主題歌まで歌ったりしてたとか~」


チョコ「ほぉ~! いろいろやってるものなんだな!」


ミコ「そういえば、菅野美穂さんもCDを出してませんでしたっけ?」


カイコ「あっ、そうだったかも~」



 ☆☆☆☆☆



ミコ「ゲームを開始したら、またビジュアルデモが始まりましたね」


チョコ「こっちはムービーじゃないんだな!」


カイコ「秘宝は箱舟って呼ばれているらしいわね~」


チョコ「このばーさんも、よくわかってなさそうだけどな!」


ミコ「秘宝の鍵を代々守り続けてきたはずなのに……」


チョコ「とにかく、鍵を取り戻してくるまで、飯抜きってことで、

    蘭未が出発する流れになるんだな!」


カイコ「ドラゴンのポチも一緒にね~」


ミコ「ドラゴンなのに、ポチですか」



  (で、ようやくステージ1がスタート)



チョコ「おっ、BGMが軽快で、結構いい感じだな!」


カイコ「蘭未ちゃんは、ポチに乗って飛んでるのね~」


ミコ「敵のデザインなんかも含めて、コミカルでポップな印象ですね」


カイコ「ここで恒例の、操作説明でもしておきましょうか~」


ミコ「お願いします」


カイコ「Bボタンで攻撃、Aボタンで移動速度調整ができるわ~」


チョコ「すでに攻撃はしてたけどな」


カイコ「ちょっと特殊な操作もあるわよ~?

    Bボタンを離したままにしておくと、最大2つまで小さな竜がつくの~」


ミコ「オプションみたいなものですね。攻撃もしてくれますし」


カイコ「しかも、Cボタンで広範囲の攻撃もしてくれるのよ~。1匹減っちゃうけど~」


チョコ「つまりは、ボム扱いってことか!」


カイコ「パワーアップは、特定の敵が出すアイテムを取ることで可能よ~。

    メインのショットが、前方集中か広範囲かの2種類、

    その他に、サブウェポン系が3種類から選べるわ~」


ミコ「ふむふむ」


カイコ「それぞれ何段階かパワーアップするけど、同じのを続けて取らないとダメなの~」


チョコ「ちょっと面倒そうだな」


カイコ「そうでもないんじゃないかしら~。

    パワーアップアイテム、結構たくさん出てくるみたいだし~」


ミコ「むぅ。広範囲ショットを取ったら、斜めだけの2方向になってしまいました」


チョコ「しかも、連射の利かない、単発攻撃だと!?」


カイコ「パワーアップしていけば、発射される弾の数は増えるはずだけど、

    単発だとさすがに厳しいかしらね~」


ミコ「そうですね。前方集中型にしておきます」


チョコ「サブウェポン系は、誘導型のやつが使いやすそうだな」


ミコ「威力としては弱めですが、敵を追尾してくれるのはありがたいです」


カイコ「それにしても……結構死んじゃってる?」


ミコ「むぅ……」


チョコ「ミコにしては珍しいな!」


ミコ「当たり判定がつかみづらいです。敵が背後から出てきたりもしますし……」


カイコ「全体的にキャラが大きめだからかしらね~?」


チョコ「うおっ! 突然巨大な敵が上から落ちてきたぞ!?」


ミコ「サイズ的に、中ボス扱いでしょうか」


カイコ「コミカルな雰囲気なのに、意外と難しいゲームなのかもしれないわね~」



  (それでも、慣れてきたミコは順調に進み始める)



チョコ「ボスっぽい気配だ」


ミコ「あっ、蘭未ちゃんが、『なに? あれ』って喋りました」


カイコ「アイテムを取ったときなんかにも喋ってはいたけど、

    他にもゲームの状況に応じて、いろいろ喋ったりするみたいね~」


ミコ「なかなか凝った作りになってるんですね」


チョコ「どうでもいいが、モーモーとうるさいボスだな!」


ミコ「ま、ボス自体は動かないので、攻撃パターンさえつかめば問題ないです」


カイコ「というわけで、あっさり撃破ね~」


チョコ「おっ、倒したらビジュアルシーンになったな」


ミコ「といっても、映像は一部アニメーションする一枚絵ってだけですが」


カイコ「でも、この雰囲気って……」


チョコ「完全にアニメとかの次回予告風だな! いい感じだ!」


ミコ「『次回、慶応遊撃隊第2話、隅田川を下れに、プッシュ、スタート!』

   ですか。スタートボタンを押さなくても、進みますけどね」



 ☆☆☆☆☆



  (続いて、ステージ2へ)



カイコ「ここは、川に沿って下っていく感じのステージみたいね~」


ミコ「そうですね」


チョコ「おっ、途中で縦スクロールに変わったぞ!」


ミコ「滝に沿って降りていくんですね」


チョコ「その滝を、でっかい魚が登ってきてるぞ!?」


カイコ「あっ、ミコ。その魚に重なって、ショットを撃ってみなさいな~」


ミコ「えっ? 死んでしまいませんか?」


カイコ「大丈夫よ~。滝にも魚にも、当たり判定はないから~」


チョコ「そして……残機が1人分増えた?」


カイコ「1UPアイテムが隠されてるのよ~」


ミコ「そうだったんですか。見えませんでしたが」


チョコ「出た瞬間に取っちまったからな」


カイコ「ふふっ。1UPは、実は全部のステージにあるみたいなの~」


ミコ「でしたら、そのナビもお願いします」


カイコ「ん~、全部載ってるようなサイトは見つからなかったから無理~」


チョコ「取りたかったら自分で探せ、ってことだな!」


ミコ「ぶぅ~」



  (と、失意のミコに、さらなる悲劇が襲う)



ミコ「うあっ!?」


チョコ「ひでぇ! 滝を降りて横スクロールに戻ったと思ったら、

    なんの前触れもなく、巨大な敵が背後から出てきやがった!」


カイコ「ふふっ、油断大敵よ~」


ミコ「今のは反則的だと思いますが……」


カイコ「1UPしてあってよかったわね~」


ミコ「死ぬことを想定して1UPが配置してあったとしか思えません」


チョコ「この敵、タヌキがでっかいタコツボを持ってるデザインなんだな」


ミコ「蘭未ちゃんも『あっ、タコだタコ!』って言ってましたね」


カイコ「そのタコが足を伸ばして攻撃してくるのね~」



  (さて、タコはさくっと退治して、ボス戦)



ミコ「『海の中になにかいるよ?』、と蘭未ちゃんが喋ってます」


チョコ「これは、歌舞伎……ですかね?」


カイコ「このゲーム、ボスのデザインも珍妙よね~」


ミコ「ま、慣れてきたミコの敵ではありませんが」


チョコ「タコにはあっさりやられたじゃねぇか!」


ミコ「あれは……製作者の意図に乗ってあげただけです」


カイコ「ふふっ、強がらなくてもいいのに~」



 ☆☆☆☆☆



  (ステージ3に突入……する前に、ビジュアルシーンで次回予告)



チョコ「下水道を通ろうとしたら、地下鉄の線路に出ちゃっただと!?」


ミコ「そんなマヌケな間違いしなくても」


カイコ「江戸時代なのに地下鉄? とかいうツッコミはないのね~」


ミコ「あっ、完全に違和感なく受け入れていましたね」


チョコ「まぁ、もともとそういう世界観だろ?」



  (ステージ3は次回予告にあったとおり、地下鉄での戦いになる。

   駅に着くと、『地上に出るわよ~』との声とともに地上へ)



カイコ「なんか、可愛らしい敵もいるわね~」


チョコ「猫だな!」


ミコ「倒すとニャーニャー鳴きますね」


カイコ「いじめてるみたいで、ちょっとかわいそう~」


チョコ「うおっ、今度は画面全体にダルマが並んで道を塞いだぞ!?」


ミコ「赤いダルマは倒せないみたいですね」


カイコ「青いのを倒して、道を確保するのよ~」


チョコ「おっ、城だ!」


カイコ「ようやく江戸城に到着ね~」


ミコ「『あっ、ここよ、ここ! 突撃~!』と言って飛んでいきましたね」


チョコ「で、ビジュアルシーンが挟まるのか。古文書を調べてるんだな」


ミコ「箱舟はアララト山の上にあるようです」


カイコ「あら? いきなり攻撃を受けて、江戸城が崩れちゃった~」


ミコ「蘭未ちゃんはポチに乗って脱出しましたけどね」


チョコ「アメリカ軍の砲撃か! なんとも攻撃的だな!」


カイコ「どう考えても、一発で戦争に突入するような行為よね~」



  (ボスはそのアメリカの戦艦)



ミコ「砲台を壊せばいいんですね。楽勝です」


カイコ「全部倒したら、そこからアメリカ人が顔を出してきたわ~」


チョコ「アメリカ人って、でかいんだな」


ミコ「そういう問題でしょうか?」


チョコ「『コッチコッチー!』って挑発してくるのが、ムカつくな!」


カイコ「砲台のあった場所のどこから顔を出すか、全然わからないわね~」


ミコ「ですが、あのアメリカ人を倒さないとクリアできません」


チョコ「もぐら叩きだな、これは!」


カイコ「あら? 引っ込んだきり、出てこなくなったわね~?」


チョコ「と思ったら、全部の場所から一斉に出てきやがった!」


ミコ「ひとりじゃなかったんですね。驚きました」


カイコ「全然驚いた口調じゃないけど~?」


ミコ「実は腰が抜けて……いえ、嘘です。楽勝ですから」



  (アララト山はロシア帝国にある。そこへ向かう蘭未。

   ステージ4は空中戦。敵はアメリカ空軍らしい)



カイコ「雲の上のステージなのね~」


チョコ「でっかいミサイルまで飛んでくるんだな!」


ミコ「アメリカ軍も本気のようです」



  (しばらく進んでいくと……)



カイコ「奥のほうに船が見えるわね~」


ミコ「『あっ、宝船だ~!』だそうですよ」


チョコ「宝船……ドクター・ポンの船か!」


カイコ「前方に雲の塊が迫ってきてるわね~」


ミコ「『ポチ! 前見て、前! 雲に突っ込んじゃう!』と言ってます」


チョコ「蘭未の喋り方、なんだか妙に癖になる感じだよな!」



  (で、嵐になってボス戦。雷も鳴っている)



カイコ「積乱雲の中に突っ込んだ、ってところかしら~」


ミコ「このボスは……なんでしょうね?」


チョコ「なんだろうな? 空中基地?」


ミコ「まぁ、なんでもいいです。さくっと倒します」



  (クリアすると次回予告があるが……)



チョコ「おっ、次回予告のナレーションが、ドクター・ポンだ!」


ミコ「次のステージは、いよいよアララト山ですね」



 ☆☆☆☆☆



  (ステージ5、アララト山)



ミコ「スタートと同時に、『とんでもないとこに来ちゃった~!』とのセリフが」


カイコ「確かにとんでもないとこね~。雪山だし~」


ミコ「あんな露出の多いバニーガールの格好で、蘭未ちゃんは大丈夫なのでしょうか?」


チョコ「ここはひとつ、思い切ってバニーガールの衣装も脱ぐ方向で!」


カイコ「凍死しちゃうわよ~!」


ミコ「バニーガールのままでも凍死しそうですけどね」


チョコ「それにしても、敵はやっぱり背後からも容赦なく出てくるんだな!」


カイコ「なるべく画面の中央付近に陣取っておくべきかしらね~」



  (ステージの途中で、また宝船が登場)



ミコ「『あっ、こんなとこにいた!』って喋ってます」


チョコ「結構いろいろと喋ってくれるよな!」


カイコ「見てる側としても、なかなか楽しいわね~」


ミコ「ですが、宝船は先に行ってしまいました」


チョコ「そしてボスか」


カイコ「なんか、機械的な敵かしらね~。気球みたいなのもあるけど~」


ミコ「相変わらず、ボスのデザインはよくわかりませんね」



  (ボスもさくさく撃破するのだが……)



チョコ「むっ? ボスを倒したら、なにやらコミカルなBGMに変わったぞ?」


カイコ「宝船だわ~!」


ミコ「で、ステージクリアになるんですね」


チョコ「ビジュアルシーンだ。氷の山の上に大きな船が乗っかってる感じだな!」


カイコ「あれが箱舟なのね~」


チョコ「ドクター・ポンがいろいろと箱舟について説明してくれてるな!」


ミコ「蘭未ちゃんは、まったく理解していないみたいですけどね」


チョコ「ドクター・ポンは、地球をタヌキが支配する惑星にしようとしてるんだな!」


ミコ「蘭未ちゃんは、まったく話を聞かずにポチと遊んでますけどね」


カイコ「あら~? 箱舟が崖から滑り落ちていくわよ~?」


チョコ「とりあえず鍵は取り戻さないと、ってことで、箱舟に向かうわけか!」


ミコ「このままだと、ずっと飯抜きですからね」



 ☆☆☆☆☆



  (ステージ6は落下中の箱舟が舞台となる)



ミコ「このステージのタイトル、『カスピ海を血に染めて』って……」


チョコ「コミカルな雰囲気とミスマッチなのが絶妙だな!」


カイコ「タヌキが船の甲板から上に向かって飛んでいくのが、ちょっと面白いわね~」


ミコ「箱舟の落下に合わせて飛んでいる、っていう設定なんですね」


チョコ「おっ、水しぶきが上がった。着水したってことだな!」


カイコ「あら、歌舞伎のボス、再登場ね~」


ミコ「突然下から前触れもなく出てくるんですね、やっぱり」


チョコ「それはともかく、こいつ、壊れてるぞ!?」


ミコ「前に倒しましたからね」


カイコ「攻撃は隙間が狭くて、ちょっと厄介になってるみたいだけどね~」


チョコ「だが、ミコの敵ではない、と」


ミコ「当たり前です。死に損ないなどに負けるミコではありません」


カイコ「激しい攻撃とかもなかったしね~」


チョコ「おっ、今度は宝船だ! ダメージも与えられるぞ!」


ミコ「ようやく倒せるんですかね」


カイコ「ドクター・ポンの乗ってる船でしょ~? そう簡単に行くかしら~」


チョコ「と思ったら、あっさり撃破したみたいだぞ?」


カイコ「あらら、あっけない~」



  (その後、ボス戦に突入)



チョコ「ボスはヘビっぽい敵だな!」


ミコ「弾もかなり飛ばしてくるので、結構きついですね」


カイコ「ボムを使うと敵の弾を消せるらしいから、上手く使うとよさげかも~」


チョコ「なるほど」


ミコ「まぁ、倒しましたけどね。案の定、分裂しましたが」


チョコ「シューティングにおける基本みたいなものか」


カイコ「それぞれ攻撃もしてくるのね~」


ミコ「ま、動きも遅いですし、分裂前ほど怖くはありません」


チョコ「無事、全部倒したな!」


カイコ「あら~? BGMがまた、おちゃらけた感じのに変わったわ~」


ミコ「おっ、ドクター・ポン登場です! って、うわわっ!?」


チョコ「いきなり炎をまき散らして攻撃かよ!」


カイコ「でも、そのまま逃げていっちゃったわよ~?」


ミコ「あっ、箱舟が……」


チョコ「浮上したみたいだな!」


カイコ「というところで、ステージクリアなのね~」


ミコ「ビジュアルシーンになりましたが、蘭未ちゃん、宇宙服を着てますよ?」


チョコ「浮上したと思ったら、宇宙まで来てたのかよ!」


カイコ「どこから宇宙服なんて出したのかしら~。それに、

    ヘルメットを外しちゃってるから、死んじゃうと思うんだけど~」


ミコ「細かいことは言いっこなしです。とくにこのゲームの場合は」


チョコ「確かに、世界観的になんでもありっぽいしな!」


ミコ「で、次が最終面になるんですね」



 ☆☆☆☆☆



  (そんなわけで、ラストステージ開始)



チョコ「まずは箱舟の外側からか」


ミコ「ステージの途中から、内部に侵入していくんですね」


カイコ「『中に入るわよ~!』って喋ってるわね~」


チョコ「次はなにを喋ってくれるか、楽しみになってくるよな!」


ミコ「敵はやっぱり背後からでも容赦なく現れます」


カイコ「箱舟の内部だと、当たったら死ぬ壁もある中だから、かなり難しそうね~」


チョコ「最終面だけあって、敵の攻撃も激しいな!」


ミコ「ええ。ま、楽勝……です、けど、ね」


チョコ「全然楽勝っぽく見えないけどな!」


ミコ「気のせいですよ、気のせい。うわっ、あぶ……」


カイコ「あぶ~?」


ミコ「アブラカタブラ」


チョコ「なんでだよ!」


ミコ「そんなことより、中ボスです」


カイコ「1面の中ボスとして出てきた敵ね~」


チョコ「でも、上にもいるぞ!?」


ミコ「しかも、サイズ的に大きくなっているような」


カイコ「他のザコ敵まで、ちらほら出てくるのね~」


ミコ「結構厳しめですが、集中攻撃で1体倒してしまえば、あとは余裕です」


チョコ「とはいえ、ステージはまだ続くんだな!」


ミコ「当たり前です。使い回しの中ボスで終わりだったら、拍子抜けですよ」


カイコ「今度は、細めの通路地帯かしら~」


チョコ「むっ、柵が閉まっていくぞ?」


ミコ「セリフ来ました! 『ちょっと、閉めないで!』だそうですよ」


チョコ「なるほど、タヌキがハンドルみたいなのを回して、閉めてるのか!」


ミコ「これって、もしかすると……」


カイコ「ふふっ、ご想像のとおり、タヌキを倒さないと完全に閉まっちゃうのよね~」


チョコ「死ぬしかなくなるじゃないか!」


カイコ「タヌキをしっかり倒していけばいいのよ~」



  (柵地帯を抜けると、ボスが待っている)



チョコ「ん~、なんだろうな、これ?」


ミコ「猫ですよ」


チョコ「いや、それは見ればわかるけど……」


ミコ「撃つとみゃーみゃー鳴きますし、猫以外のなにものでもないですよ」


チョコ「いや、そうなんだが……。顔は完全に猫だが、胴体部分、おかしくないか?」


カイコ「中でハムスターが走っている回し車、って感じかしら~」


チョコ「それだ!」


ミコ「まぁ、その他にも、ツッコミどころはありますけどね」


チョコ「うむ。上下の紫色の物体、目玉もついてるが、わけがわからないしキモい!」


カイコ「猫の顔も、コミカル路線じゃなくて、妙にリアルだしね~」


ミコ「まあ、倒しました」


チョコ「おっ、倒したら上からドクター・ポンが落っこちてきた!」


カイコ「秘宝の鍵も一緒に落ちてきたみたいね~」


ミコ「と思ったら、いろいろ合体して、猫ポンに!」


カイコ「その説明では、意味が伝わらなそう~」


チョコ「猫の顔がついた乗り物に、ドクター・ポンが乗って攻撃、って感じか?」


ミコ「さっきのボスと比べて、とっても小さくなってしまいましたけどね」


カイコ「でも、撃つとみゃーみゃー鳴くのは一緒なのね~」


チョコ「動物虐待っぽい……」


ミコ「あっ、倒しました」


カイコ「ドクター・ポン、秘宝の鍵を残したまま逃げていったわね~」


チョコ「その鍵をゲットして、蘭未は脱出……って、今のがラスボスってことかよ!」


ミコ「ラスボスは大したこともないし、インパクトも足りない微妙な感じでした」


カイコ「箱舟は爆発しちゃったみたいね~」



 ☆☆☆☆☆



チョコ「おっ、ここでアニメーションムービーか!」


ミコ「爆発する箱舟から、命からがら逃げ出すわけですね」


カイコ「箱舟、そのまま大気圏に突入しちゃったわ~」


チョコ「で、江戸の近くに落下して、大爆発!」


ミコ「クレーターができちゃってます」


カイコ「あの感じだと、大災害っぽいけど~……」


チョコ「江戸の住人は黒焦げになりながらも、生きてるんだな! 蘭未も含めて!」


ミコ「ギャグ系の世界観でよかったですね」


カイコ「ただ、ここでオチが~」


チョコ「秘宝の鍵、太平洋の真ん中辺りに落ちたのか」


ミコ「当然見つからず、激しく怒られ、飯抜きな蘭未ちゃんでした。ちゃんちゃん」


チョコ「で、エンディングのスタッフクレジットになるんだな」


カイコ「エンディング用の一枚絵が用意されてるのね~」


ミコ「ただ、結構短かったですね。あれ? なにかまだ続きそうですよ?」


カイコ「最後に蘭未ちゃんが出てきて、

    『じゃあ今度は、ピーーーーー! で会おうね!』だって~」


チョコ「次回作をにおわせる終わり方だな!」


ミコ「実際、セガサターンで続編が出たんですよね」


チョコ「おおっ! 次回作をにおわせておいて諸般の事情で作られなかった、

    というオチにはならなかったんだな!」


カイコ「なぜかシューティングじゃなくて、アクションゲームだったみたいだけどね~」


ミコ「ミコとしては、シューティングとして続編を出してほしかったです。

   父様もそう言っていました」


チョコ「ま、なんにしても、なかなか楽しいゲームだったな!」


カイコ「そうね~」


ミコ「そうですね」


チョコ「よし! それじゃあ、今日の夕飯は、タヌキ鍋ってことで!

    よろしくな、カイコ姉!」


カイコ「そんなの作らないわよ~!」



 ☆☆☆☆☆



今日は慶応遊撃隊で遊んだのか。なかなかいいゲームだったな、あれは。

パターンを覚えるまでは、結構厳しいゲームかもしれないが。

いや、パターンを覚えていても、あっさり死んだりするか……。


そういえば、カイコたちが話していた、仲間由紀恵さんが声優と主題歌を担当していたというのは、

夢木鳥ねむさん原作の「ホーンテッド・じゃんくしょん」だな。

アニメは少ししか見なかったが、このゲームの菅野美穂さんと比べると、まともな演技だった気がする。

まぁ、ちょっと微妙な演技だったのが、このゲームの場合は味になっている、と言えなくもないのだが。


ステージ構成も凝っていて、ゲーム中にも結構いろいろと喋ってくれて、全体的に楽しい雰囲気になっている。

ハードがメガCDだったためか、少々マイナーなままで終わってしまったが、かなりの良作シューティングと呼んでいい作品だろう。



 ☆☆☆☆☆



【ゲーム解説】



「慶応遊撃隊」


対応ハード:メガCD 発売元:ビクターエンタテインメント 発売日:1993年8月6日



なぜかバニーガール姿な女の子が主人公の、横スクロールシューティングゲーム。

当時としてはちょっと珍しい、アニメーションムービーシーンのあるゲームだったが、画質は激しく荒かった。

今は女優として活躍している菅野美穂さんが声優として参加しているのも特徴的。


時代設定が慶応(江戸時代最後の元号)なのに、コンビニがあって主人公蘭未がおでんを買っていたりする。

そんなわやくちゃな雰囲気も魅力的かも



ゲームとしては比較的オーソドックスなSTGだが、全体的にコミカルな作りとなっている。

当たり判定の位置を変えられるシステムもあるが、当たり判定自体が大きめなためか、少々死にやすい印象。

敵の配置の関係なのかもしれないが……。

そういった意味では、見た目とは裏腹に意外とハードなゲームとも言える。


ショットを撃たないでいるとオプションの小竜が増える、その小竜を消費してボムとして使えるなど、独特なシステムもある。

パワーアップ自体は、2種類のメインショット、3種類のサブウェポンを、アイテムで数段階ずつ強くしていく方式。

なお、本編で書かれているキラキラの紙箱だったのは初回版のみで、キラキララッキー宝箱パッケージ仕様という名称だった。



続編として、セガサターンで「慶応遊撃隊 活劇編」が発売されたが、そちらはシーティングではなく、アクションゲームになっていた。

また、プレイステーションで「慶応遊撃隊外伝 蘭未ちゃんの大江戸すごろく」というゲームも発売された。


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