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第26話 アネット再び

カイコ「今日はメガCDのゲームにしてみましょう~」


ミコ「どうでもいいですが、本体がとってもごついですね」


チョコ「初代メガドライブに初代メガCDだと、縦に重ねることもあってか、

    なんだか凄まじいよな。まさに、マシーン、と呼ぶに相応しい!」


ミコ「実にセガらしい、とも言えますね」


カイコ「それはともかく、ゲームはこれよ~。

    じゃじゃ~ん! アネット再び~!」


チョコ「……再び……」


ミコ「……再び……」


カイコ「そう、再び~」


チョコ「ゲームのタイトルとして、それはどうなんだ?」


ミコ「まぁ、インパクトはそれなりにあるかと思いますが」


チョコ「再びってことは、2作目になるわけか」


カイコ「と思いきや、『アーネスト・エバンス』シリーズ3部作の3作目になるのよ~」


ミコ「予想外ですね。しかも、アーネスト・エバンスですか?」


カイコ「そうなの~。1作目はアネットが主人公なんだけど、

    2作目はアーネスト・エバンスが主人公なのよ~」


チョコ「だから、アネットが再び主人公に返り咲いた、って意味なんだな」


ミコ「……ですが、アネットが主人公なのが2本で、アーネスト・エバンスが1本。

   それなのにシリーズ名がアネットシリーズ、じゃないのは不可解です」


カイコ「確かに、謎ね~」


チョコ「女性をメインにしておいたほうが、ユーザー受けもいいだろうに」


ミコ「そういうイメージにはしたくなかった、ってことなのでしょうか」



 ☆☆☆☆☆



チョコ「おっ、ゲームを起動したら、なんだか歌が始まったな!」


ミコ「アニメーションして、歌まで流れるのは、なかなかいい感じです」


カイコ「ふふっ。CD-ROMのゲームならではね~」


チョコ「歌ってるのは、主人公のアネット、ってことだな!」


カイコ「もちろん、そうなるわね~」


ミコ「この緑の髪の女の子が、主人公のアネットなんですね」


チョコ「そしてこっちの見るからに考古学者っぽいのが、アーネスト・エバンスか」


ミコ「どうでもいいですが、アーネストって肩幅広すぎませんか?」


カイコ「細かいことは気にしないでいいのよ~」


ミコ「あまり細かくないと思いますが。異常なほどの肩幅です」


カイコ「男性はがっしりした体型でいいのよ~」


チョコ「カイコ姉、そういう趣味だったのか!」



  (というわけで、オープニングの歌は終了)



チョコ「さて、タイトル画面だ。ゲームを始めるとするか」


カイコ「あっ、チョコ。その前に、コンフィグ画面に行ってみなさいな~」


チョコ「ん? 難易度設定でも変えるのか? ……おおっ、これは!」


ミコ「背景にアネットが大きく描かれてますね」


チョコ「しかも、ベッドに横たわって、なんだか色っぽい感じだ! じゅるり!」


カイコ「こういう理由でした~」


チョコ「胸の谷間とか、横からのはみちちとか、いい絵だぜ! ぐへへへへ!」


カイコ「ふふっ、喜んでもらえたみたいね~」


ミコ「チョコ姉様を喜ばせる行動に出るなんて……。カイコ姉様、どうしたんです?」


カイコ「ん~、そうしておかないと、最後までもたないかな~って」


チョコ「む? どういうことだ?」


カイコ「ジャンルとしては、前の2作は普通のアクションゲームって感じだったけど、

    アネット再びは、クォータービュータイプの格闘アクション系になってるの~」


ミコ「いわゆる、ベルトスクロールアクション、ってやつですね」


チョコ「ファイナルファイトに代表されるあれか! オレの得意分野じゃないか!」


ミコ「古くは、熱血硬派くにおくんも、同じタイプと言えますよね」


カイコ「くにおくんの話は、あまり出さないでほしいかも~」


チョコ「トラウマになってるのか!」


ミコ「たけしの挑戦状ほどじゃないでしょうけど」


カイコ「ううう……。って、それは置いといて~。

    実はこのゲームね、ひどいクソゲーらしいのよ~」


チョコ「ほう」


ミコ「つまるところ、アメとムチ作戦なんですね」


カイコ「そういうことよ~」


チョコ「ふっふっふ、大丈夫だ!

    女の子が主人公ってだけで、オレは充分に燃えられるからな!」


ミコ「正確には、萌えられる、ですよね」


チョコ「ぐへへへへ!」


カイコ「はぁ~、相変わらず……。燃やしちゃいたいくらいだわ~」



 ☆☆☆☆☆



チョコ「とにかく、気を取り直してゲームスタートだ!」


ミコ「スタートしたら、いきなりビジュアルシーンがあるんですね」


カイコ「声優は、アネットが皆口裕子さんで、アーネストが矢尾一樹さんね~」


ミコ「アニメーションもしてますし、ボイスもありますし、悪くはなさそうですよね。

   さすがに古臭さは感じてしまいますが」


カイコ「ふふっ。ビジュアルシーンだけは、結構気合い入ってるかもしれないわね~」


ミコ「だけ、なんですか……」


チョコ「って、アイシャ王女にペンダントを渡したら、敵だった!?」


ミコ「なんというか、唐突な展開ですね」


カイコ「大勢の人が現れて始末されそうになったところで、アネットは逃げ出すのね~」


チョコ「で、ここからゲームが始まるのか!」


ミコ「敵がうろついてます」


チョコ「確かに、格闘系っぽいな!」


カイコ「そうね~。なぜかアネットの武器は剣だけど、蹴ることもできるし、

    敵に近寄って組み合えば、膝蹴りを入れたり投げ飛ばしたりもできるし~」


チョコ「なんだ、意外とまともっぽいじゃないか!」


ミコ「建物の外に飛び出したはずなのに、ゲームが始まったら城の中っぽいですけど」


カイコ「細かいことは言いっこなしよ~」


チョコ「脱出先は中庭で、城の通路に来た、って設定なんだろ!」


ミコ「あっ、石像みたいなのを壊したら、缶ジュースっぽいのが出ましたね」


カイコ「体力回復アイテムね~。缶ジュース、リンゴ、肉の3種類あるわ~。

    回復量が違うけど、どれが出るかは完全にランダムみたいね~」


チョコ「というか、3種類だけなのか?」


ミコ「そうですね。あと、この手のゲームって、敵を攻撃してダウンさせると、

   持っている武器が落ちたりするじゃないですか。

   それを拾って使うこともできる、ってのが楽しいと思うのですが……」


チョコ「このゲーム、別の武器とかって、一切ないんだな」


カイコ「そうよ~。だからこそ、ファイナルファイトの劣化版って感じなのよ~」


ミコ「劣化版どころか、比べたら悪いくらいに最悪なのでは……」


チョコ「それにもうひとつ、気づいたことがあるぞ」


ミコ「画面外に吹っ飛ばした敵が、なかなか戻ってこないことですか?」


チョコ「そのとおりだ!」


カイコ「画面に敵がまったくいない時間が、結構できちゃうわね~」


ミコ「敵を全滅させないと先に進めないから、テンポが悪すぎます」


カイコ「でもこのゲーム、魔法も使えるのよ~」


ミコ「魔法のメーターが時間で増えていって、5段階まで強くなるみたいですね」


チョコ「ほほう。純粋な格闘系じゃなくて、ファンタジー要素もある世界観なんだな!

    せっかくだから、使ってみよう!」


ミコ「ドラゴンみたいな絵が出てきましたね」


カイコ「全体攻撃魔法ね~」


チョコ「いや、それはいいんだが……」


ミコ「魔法の効果音がないので、とっても地味です」


チョコ「爽快感がない!」


カイコ「ふふっ、そういうゲームだから~」


チョコ「どういうゲームだよ!?」



  (なんだかんだ言いつつも、順調に進行)



チョコ「まぁ、テンポとか爽快感とかを抜きにすれば、結構マシじゃねぇか?」


ミコ「そうですね。今のところは」


カイコ「あっ、その敵を倒したらボス戦になるから、注意してね~」


チョコ「注意って言われてもな。よし、ザコ撃破……って、うわっ!?」


ミコ「CDの読み込みが入ったと思ったら、敵が画面中央に突然現れましたね」


カイコ「それがボスよ~」


チョコ「どこから湧いた!?」


カイコ「それと、ボス戦では魔法が使えないのよ~」


チョコ「どういう理由で!?」


ミコ「理由なんてありません。仕様です」


チョコ「なんだよそれ。ま、いいけどな。回転蹴りで、楽勝だし」


カイコ「なんとも大味なゲームね~」


ミコ「ボスもさくっと倒しましたね」


チョコ「倒したら、ビジュアルシーンに突入か」


カイコ「牢屋に本物のアイシャ王女が捕まってるのね~」


チョコ「そしてハゲの男登場!」


ミコ「声は銀河万丈さんですか。イースのナレーションもこの人でしたね」


カイコ「隣にいる赤い髪の男性は、なぜ乗り気じゃない感じなのかしら~?」


チョコ「赤い髪の男……アドルか!?」


ミコ「違いますって」


チョコ「むっ、闘技場に移動!? ここで戦うってことか」


カイコ「展開が随分と突飛な気がするわね~」


チョコ「おや? ビジュアルシーンで男が出てきたはずなのに、敵は女だぞ?」


ミコ「いえいえ、他にも敵はいるんですよ」


カイコ「順番に戦っていくのね~」


チョコ「ボスの連戦的な扱いか!」


ミコ「全員で一斉に攻撃してきたほうがいいでしょうにね」


チョコ「おや? 倒したらまた、ビジュアルシーンだ」


カイコ「銃で狙う作戦に出たみたいね~」


ミコ「最初からそうしていたほうが……」


カイコ「でもアネットに戦わせたのは、王女様の口を割らせるためっぽかったのに~」


チョコ「面倒になって、殺してしまえ、ってなったんだろ!」


ミコ「そこで煙幕です。銃撃するけど、アネットはいません」


カイコ「助けに来たのはアーネストかしら~」


チョコ「と思ったら、赤い髪の男か!」


カイコ「あのハゲ男に好きで従っていたわけではない、ってことなのね~」


ミコ「そういえば、アーネストってどうなったんでしょう?」


カイコ「きっとあとで出てくるのよ~」


チョコ「お約束だな」


ミコ「とにかく、この赤い髪の男性、ペンダントを返してくれましたよ?」


チョコ「ん? どうやって取り戻したんだ?」


カイコ「アネットは疑いもせずに受け取ったけど~」



 ☆☆☆☆☆



チョコ「で、次のステージだが。……ここはどこだ!?」


ミコ「助けられたあと、アネットは森の中を駆け抜けていったと思うのですが……」


カイコ「う~ん、壁にレリーフみたいなのもあるし、どこかの遺跡の中なのかしら~」


チョコ「これは、イベントシーンとゲームシーンの連携が取れてないってことか」


ミコ「普通ならテストプレイ中に気づくと思いますが」


カイコ「気づいたけど時間も費用もないから、無理矢理突っ走ったのかしらね~?」


チョコ「最初からしっかり全体を見て練り込まないとダメだっていう教訓だな!」


ミコ「それはともかく、敵も妙ですよね」


カイコ「そうね~。なんだか、ロボ系~?」


チョコ「腕を伸ばしてくる敵、回転している最中はダメージを与えられないみたいだ」


ミコ「それに、ちっこい敵が毒ガスかなにかを噴出させてくるのも厄介ですね」


チョコ「うむ。とてもイラつく敵だ!」


カイコ「どんな敵でも、断末魔の悲鳴が一緒っていうのは、どうなのかしら~」


ミコ「それも時間と費用の問題でしょうかね」


カイコ「ゲーム業界って厳しい世界みたいだものね~」


ミコ「一応、女性の敵だけは、別の断末魔でしたけどね」


チョコ「それにしても、これはないだろ……」


ミコ「あっ、ボスですね。木槌を頭上で回転させて、打ちつけてきます」


チョコ「怪力系か!」


カイコ「それでも、やっぱり楽勝なのね~」


ミコ「敵の行動パターンがしょぼしょぼです」


チョコ「さらに、断末魔の悲鳴はボスでも同じ……」


カイコ「ひどい、ひどすぎる!」


ミコ「ビジュアルシーン、背景が森の中ですね。遺跡はどこへ消えたのでしょう」


チョコ「おっ、アネット、倒した男につかみ上げられたぞ!?」


カイコ「逆さ吊り状態ね~。ここまで大きかったかしら~」


チョコ「この状態でどうしてスカートがめくれない!」


ミコ「……チョコ姉様は目のつけ所が違いますね。さすがです」


チョコ「はっはっは、そうだろうそうだろう!」


ミコ「いや、褒めてませんから」


カイコ「そのまま木に向かって投げつけられて、気を失ったみたいね~」


チョコ「あああああ! オレのアネットが、あんな男の餌食に!?」


ミコ「いつから『チョコ姉様の』になったんですか」


カイコ「あら? 紅茶?」


ミコ「本を読んでるっぽい長髪の男性がいますね。この人が助けたんでしょうか」


チョコ「おおっ、アネットがベッドで寝てる! 結構露出度も高めだ! じゅるり!」


カイコ「コンフィグ画面は、このシーンの絵が使われてたのね~」


チョコ「って、この男、知り合いなのか!」


ミコ「しかも研究施設っぽい場所に、人間の入ったカプセルらしきものがいくつも……」


チョコ「液体で満たされたカプセルだな」


カイコ「話の展開についていけないわ~」


チョコ「アネット、暴れて再び脱走!」


ミコ「まさしく、アネット再び、ですね」


カイコ「これのことを示してるわけじゃないと思うけど~」



 ☆☆☆☆☆



チョコ「次のステージは、電車の中か!」


カイコ「毎度のことながら、唐突ね~」


ミコ「どうでもいいですが、なぜ壁が紫色なのでしょう。悪趣味すぎます」


チョコ「普通の電車じゃないからだろ!」


ミコ「と言いつつ、着々と進行していくチョコ姉様でした」


チョコ「だってよ、敵の攻撃とかも単調だし……」


カイコ「見てるほうとしても、なんだか退屈よね~」



  (単調なのはボスでも同じ。というわけで、さくとクリア)



ミコ「ビジュアルシーンです。アーネストが車で迎えに来ましたね」


チョコ「運転してるのは、あの赤い髪の男だな!」


カイコ「アネット、電車から飛び移って、無事生還ね~」


ミコ「ですが、長髪の男……ジークフリートにペンダントを奪われてしまったようです」


カイコ「敵はアーネストが持っている二面の女神像を狙っているのね~」


ミコ「顔が2つあるんですね。ちょっと微妙なデザインです」


チョコ「その像、初めて出てきたよな?」


ミコ「唐突な展開のオンパレード。圧倒的なブレのなさですね」



  (次は機械っぽい面。もちろん、問題なくクリア)



ミコ「ビジュアルシーンで、敵との銃撃戦が始まりました」


カイコ「敵はべつに機械とかじゃないのね~」


チョコ「やっぱり、ゲーム部分との連携が皆無だよな!」


ミコ「アーネストがこの場を受け持って、アネットが先行します」


カイコ「基地を破壊するのね~。どうするつもりなのかしら~」


チョコ「おっ、そこでジーク登場!」


ミコ「懐かしいお友達と再会させてやる、とか言ってますよ?」


カイコ「あら、液体の中に裸の女性が~」


チョコ「おおっ、いい! じゃなくて……誰だこれ?」


ミコ「チョコ姉様が、まともなほうのツッコミを優先しました!」


カイコ「前作に出てきたキャラなのかしらね~?」


チョコ「よくわからんが、女性をこんな目に遭わせるなんて、許せん!」


カイコ「それにしても、なんだか背中がおかしなことになってたわよね~?」


チョコ「うむ。ちょっとグロかった! よくわからんけど!」


ミコ「もう話についていくのは諦めて、事実は事実として受け入れましょう」



  (で、ジークとの戦闘に。当然ながら、これも楽勝)



チョコ「結構重要そうなボス級キャラでも、こんなあっさりした感じなのかよ!」


ミコ「あっ、敵からの通信です」


カイコ「その正体は……ジーク? あら~?」


チョコ「むっ、自爆装置が作動しただと!? 早く逃げないと!」


ミコ「と思ったら、次の瞬間には外にいるアネット」


カイコ「端折りすぎじゃないかしら~」


チョコ「アーネストはどうなった!?」


ミコ「と、そこで期待に応えてアーネストの登場です」


チョコ「いや、べつに期待してないけどな」


カイコ「どうやらキルケ少尉に助けられたみたいね~」


チョコ「赤い髪の男、キルケって名前だったのか」



 ☆☆☆☆☆



  (アイシャ王女を救うべく、ネグゼシス総督府へと向かうことに)



チョコ「どうでもいいが、なぜ敵がまたしてもロボ系なんだか」


ミコ「しかも使い回しで、数も多いです」


カイコ「面倒なだけよね~」



  (道中もボスも、特筆すべき点はないので省略。ビジュアルシーンへ)



ミコ「怪物がいますね」


カイコ「ジークもいるわ~」


チョコ「怪物を攻撃しようとしたら、それが実はアイシャ王女だと!?」


ミコ「もとに戻す方法はある、とジークが語ってますね」


チョコ「で、結局その怪物と戦うのか!」


カイコ「攻撃すると可愛らしい声でキャーって悲鳴を上げるのが、すごい違和感~」



  (ともかく、ボス自体はさくっと撃退)



チョコ「勝ったから、王女をもとに戻す方法が聞けるわけだな!」


ミコ「二面の女神像の慈悲の女神の額に、ペンダントをはめ込めばいいようです」


カイコ「でも、純粋な愛の力も必要だって~」


チョコ「だったらこのオレが、アイシャ王女に愛情のこもった熱いキッスを!」


ミコ「今、怪物の姿ですよ?」


チョコ「うぐっ……!」


カイコ「躊躇したわ~。所詮チョコの愛はその程度なのよ~」


ミコ「その点、キルケ少尉は違います。見事、女神像の力を引き出しました」


カイコ「キスしたわけじゃないけどね~」


ミコ「あっ、ジークが女神像を奪おうとして、

   止めようとしたアーネストが銃で撃たれてしまいました!」


チョコ「女神像、壊れちまったな!」


カイコ「アネットは結界が張られて、アーネストのもとへは行けないのね~」


ミコ「展開がどうにも唐突ですよね、ほんと」


チョコ「結界を破るには、ジークを倒すしかないのか!」



  (そんなこんなで、ラスボス戦開始)



ミコ「この背景だと、位置取りが把握しづらいですね~」


チョコ「床の部分がどこなのかわからない絵なのに、今までどおり奥行きありだしな!」


カイコ「本体を狙わないとダメみたいなのに~」


ミコ「影の位置で判断するのがよさそうですかね」


チョコ「ま、それしかないだろ!」



  (微妙に苦戦するものの、ラスボスも撃破)



カイコ・チョコ・ミコ「…………」


カイコ「まさか……」


ミコ「ラスボスまで……」


チョコ「同じ断末魔だとは……」


カイコ「アイシャ王女が変身させられていた怪物は、専用の声だったのにね~」



 ☆☆☆☆☆



  (エンディングでは、王女の戴冠式になる)



チョコ「アネットがドレス姿だ! こういう格好も可愛いじゃないか!」


ミコ「アーネストは腕を骨折してるみたいですけど、それはスルーですか?」


チョコ「男なんて、どうでもいいんだ!」


カイコ「へ~、キルケ少尉は宰相になったのね~」


ミコ「アネットも女性らしく、アーネストに対する恋心を見せてますよ」


カイコ「でも、アーネストは激しく鈍感みたい~」


チョコ「ま、お約束ってやつだな!」


カイコ「……本音は~?」


チョコ「お前なんかに、オレのアネットは渡さん!」


カイコ「やっぱり~」


ミコ「チョコ姉様はブレませんね」


チョコ「はっはっは、そうだろうそうだろう!」


ミコ「だから、褒めてませんって」


カイコ「あら? 場面が変わったわ~。ドイツのベルリンだって~」


チョコ「ジークがいるじゃないか!」


ミコ「なんでしょう、この雰囲気は。まだ続く感じでしょうか……」


カイコ「含みを持たせつつ終わって、でも次回作は出なかった、って感じ~?」


チョコ「よくあるけどな、そういうの」


ミコ「む~。なんとも世知辛い世の中です」



 ☆☆☆☆☆



ほうほう。今回は『アネット再び』か。

確かにこのタイトルには、当時驚いたものだ。

というか、そんなタイトルで本当にいいのか!? と。


もっとも、ツッコミどころはそこじゃない、と言えるほどの、ひどいゲームだった。

俺は1作目の『エル・ヴィエント』は未プレイだが、2作目の『アーネスト・エバンス』はなかなか楽しめた記憶がある。

だからこそ買ってみた3作目だったわけだが……。


オープニングには歌まであるし、ビジュアルシーンが多いのもいい。

それなのに、どうしてこうなった! というゲーム部分の出来の悪さだったな。



 ☆☆☆☆☆



【ゲーム解説】



「アネット再び」


対応ハード:メガCD 発売元:ウルフチーム 発売日:1993年3月30日



「アーネスト・エバンス」シリーズ3部作の3作目。

2作目まではサイドビュータイプのアクションゲームだったが、これはファイナルファイトのようなベルトスクロールタイプの格闘アクションゲームとなっている。

主人公アネットは、シリーズ1作目の「エル・ヴィエント」と同じ。


シリーズ2作目となるアーネスト・エバンスが時代設定としては一番古く、エル・ヴィエントがその2年後、アネット再びがさらに3年後の話。

ただ、エル・ヴィエントでアネット17歳、アーネスト31歳だったのに、今作ではアネット20歳、アーネスト30歳となっている。

開発中に誰も気づかなかったのだろうか……。


このゲームをひと言で表すなら、本編でも書いてあるとおりクソゲー。

オープニングが歌だったり、ステージ間のビジュアルシーンはかなり頑張っているものの、それだけという印象がある。


……メガCDで1本目に取り上げるゲームがこれで、本当によかったのだろうか……。


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