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第1話 スーパーマリオブラザーズ

カイコ「最初はやっぱりコレ。スーパーマリオよ~!」


チョコ「ベタだな!」


ミコ「ベタですね」


カイコ「ふふっ。でも、まずはこれをやっておかないとダメでしょ~?」


ミコ「なるほど……。メジャーどころを最初にやっておけば、

   マイナーなゲームを取り上げても大丈夫という考えですね」


チョコ「マイナー……というと、『ホッターマンの地底探検』とかか!?」


カイコ「ちょ……っ! それはちょっと、マイナーすぎ……」


チョコ「だったら、『バードウィーク』とか!」


カイコ「そ……それもかなりマイナーなんじゃないかしら……」


ミコ「ミコにはちんぷんかんぷんです」


カイコ「と……とにかく! 今回はスーパーマリオなんだから!

    他のゲームのことはいいの~!」


チョコ「はいはい。それじゃ、始めますかね~」



 ☆☆☆☆☆



チョコ「カセットを差し込んで……電源オン!

    このオモチャっぽさがいいよな、ファミコンは!」


カイコ「ふふっ、そうね。……ほら、タイトル画面よ~。さっさとスタートしなさいな」


チョコ「急かすなよ!」


ミコ「頑張ってください、チョコ姉様!」


チョコ「フフン、オレの腕前をとくと見よ! おっ、敵だ!」


カイコ「クリボーね」


ミコ「ジャンプして潰すんです、チョコ姉様!」


チョコ「それくらい知ってるゼ! ジャーンプ! ……おや?」



  (SE)てれっててれってて~



チョコ「うおっ、いきなり死んだ!」


カイコ「ありがちね~」


ミコ「カイコ姉、ダサいです」


チョコ「うっさい! くそ~、ジャンプが弱すぎたってのもあるけど、

    着地で避けようとしたのに、滑った感じだったぞ!?」


カイコ「ふふっ、少し滑る感じなのが、このゲームの特徴でもあるのよね~」


チョコ「『慣性』の法則ってやつか……。さすが、『完成』度の高いゲームは違うゼ!」


ミコ「ダジャレも滑ってますよ、チョコ姉様」


チョコ「うっさいっての!」


カイコ「気を取り直して、クリボーをやっつけちゃって~!」


チョコ「あいよ! 今度こそっ! えいっ!」



  (SE)ぺひょ!



チョコ「よし、やった! ……って、カイコ姉、どうした?」


ミコ「カイコ姉様、なにを身悶えてらっしゃるのですか?」


カイコ「この『ぺひょ』って音……! 最高だわ! はう~ん!

    はぁはぁ……。早く、もう一度……」


チョコ「……とっても変態な姉を持って、オレは恥ずかしいゼ……」


ミコ「大丈夫です。チョコ姉様も、負けず劣らず変――」



  ゲシッ!(無言でチョップ)



ミコ「……やめてください、痛いじゃないですか。

   それに、コントローラーを持ったまま暴れると、バグって止まりますよ?」


カイコ「ファミコンって、衝撃とかにかなり弱いものね~」


チョコ「フン! オレだって静かにゲームしたいさ。

    ま、先に進もう。『?』のブロックだな。確か、これを下から叩けば……」


ミコ「キノコが出てきましたよ、チョコ姉様!」


チョコ「わかってるよ。これを取って……よし、巨大化!」


カイコ「でも、どうしてキノコで巨大化するのかしら。

    すごく怪しいキノコだわ。副作用とか怖いわね~」


ミコ「それに、どうして着ている服まで大きくなるのでしょう?」


チョコ「服が脱げたら18禁になるだろ!」


カイコ「……その理論だと、『魔界村』は18禁ってことに……」


チョコ「揚げ足を取るな! ……おっ、この土管って確か……。よし、入れた!」


ミコ「土管に入るんですか……」


カイコ「鈴木義司(よしじ)先生ね~」


チョコ「いったいどこから、そういう知識を……。カイコ姉、年齢査証してないか?」



  ドガッ!(無言で蹴り)



チョコ「痛てててて……。オレが悪かった! 許してくれ!」


ミコ「……ミコにはちんぷんかんぷんです」



 ☆☆☆☆☆



チョコ「2-1は、地下ステージだな!」


カイコ「暗くて怖いわよぉ~?」


チョコ「フフン、オレにかかれば楽勝だゼ! フラワーゲット!

    ファイアーボールで蹴散らすゼ! 爽快爽快♪」


ミコ「どうして火の玉を撃てるのでしょうか?」


カイコ「……きっとあの花、激辛なのよ~」


チョコ「食べたってことかよ!」


ミコ「確かに食べられる花っていうのもありますが……」


チョコ「マリオはどっちかっていうと、花に食べられるほうだと思うぞ?」


ミコ「パックンフラワーですね。あれもどうして、土管から生えてくるのでしょうか?」


カイコ「細かいことを考えていたらキリがないわ~」


チョコ「そうだゼ! 純粋に楽しめばいいのさ! おっしゃ、大ジャーンプ! うおっ!?」


ミコ「あの……天井の上に乗っかってしまいましたよ……?」


チョコ「そうだな……どうしよう……。下に戻れないかな……?」


カイコ「ふふっ。そのまま進んじゃいなさいな。そうすれば……」


チョコ「お……お~、なんか、土管があった!」


ミコ「土管の上に2、3、4って数字が書いてあります。

   それぞれのステージへのワープですね」


チョコ「とすると……。よしっ、3の土管へGO!」


ミコ「なぜ3なんです……?」


チョコ「フッフッフ、まあ見てろって! 3-1スタート! そしてここで……」


ミコ「あっ、カメさんが……段差でマリオに踏み潰され続けてますよ!?」


チョコ「これが必殺、100UPだ!」


カイコ「説明しよう~!

    100UPとは、文字どおりマリオを100人以上に増やす技のことだ~!」


チョコ「そのまんまだな!

    マリオって連続で敵を踏み潰すと得点がどんどん高くなっていって、

    最終的には1UPになるんだ。

    そのあともずっと踏み続けられれば、永遠に1UPし続けられるって寸法さ!」


ミコ「すごいですね~。ですが、マリオが100人……。どういう仕組みに――」


カイコ「細かいことは言いっこなしだって言ったでしょ~?」



 ☆☆☆☆☆



ミコ「うわぁ。なんか、雰囲気違いますね、ここ」


チョコ「城の中だからな!」


カイコ「ふふっ。あっ、そのくるくる回転してるファイアーバー、気をつけてね」


チョコ「合点承知! ……あっ!」


ミコ「あらら……。ぶつかってしまいましたね。チビマリオに逆戻りです」


チョコ「くそぉ~!」


カイコ「でも、ミスにはならないから、頑張って進みましょう!」


チョコ「もちろんだゼ!」



  (そして、城の中を進んでいくと……)



チョコ「うおっ! 炎が飛んできてるぞ! むっ、ボス発見!」


カイコ「あれがかの有名な大魔王クッパよ~!」


ミコ「美味しそうな名前ですね」


カイコ「ふふっ、ラスボスはプルコギよ~」


ミコ「ええっ!?」


チョコ「嘘を教えんなよ!」


ミコ「なんだ……残念です」


チョコ「残念なのかよ!」


カイコ「ふふっ。まぁ、今はクッパを倒しましょう」


チョコ「しかしこれ、どうすりゃいいんだ?

    踏んづけても、こっちがやられちまいそうだよな……」


カイコ「あら、よくわかってるじゃないの。

    ご褒美にヒントをあげるわね~! 右端のオノがヒントよ~!」


ミコ「ヒントどころじゃないですね」


チョコ「なるほどな。よっしゃ、ジャーンプ!」


カイコ・ミコ「おお~~~!」



  (クッパ、炎の海に落ちていく)



ミコ「ボスなのに、あっけないですね」


チョコ「ま、そんなもんさ! オレの手にかかれば、ちょちょいのちょい、ってな!」



 ☆☆☆☆☆



  (その後も順調に進めていくチョコ)



チョコ「おっ! 海の上のステージだな!」


ミコ「イカがいますね」


カイコ「名前はゲッソーよ~」


ミコ「すごいネーミングですね……。でも、どうしてイカが空を飛んでいるのでしょう?」


カイコ「もう、何度細かいことは気にしちゃダメって言わせるのよ~。

    ……そうだわ、今日のおやつはスルメにしましょう。

    マヨネーズつけて食べましょうねぇ~!」


チョコ「オッサンぽいな。やっぱカイコ姉、年齢ごまかしてないか?」


カイコ「あら、チョコ。いらないの~?」


チョコ「……いるに決まってるだろ! 大好物だし!」


ミコ「チョコ姉様、人のことは言えないじゃないですか……」



 ☆☆☆☆☆



  (そんなこんなで、ついに最終面)



チョコ「はぁ、はぁ……。ようやくループを抜けたゼ……」


カイコ「よく頑張ったわね。

    自力で抜けられるとは思ってなかったわ~。チョコの頭で……」


チョコ「カイコ姉、ケンカ売ってんのか!?」


カイコ「ふふっ、冗談よ~」


ミコ「残るはラスボスだけですね!

   気合い入れてやっつけちゃってください、チョコ姉様!」


チョコ「おうよ!」



  (そしてラスボス登場! しかし……)



ミコ「あの……これ……」


チョコ「うむ。ラスボスの大魔王クッパだ!」


ミコ「同じじゃないですか……」


カイコ「だけど、ハンマーも投げてくるし、結構大変よ?」


チョコ「フッ、このオレをなめてもらっちゃ困るゼ! えいやっ!」


カイコ・ミコ「おお~~~~~!」


カイコ「一発で足の下をくぐり抜けるなんて……すごいわ~!」


チョコ「フフン、だてにアクション好きを豪語してるわけじゃないってことさ!」



 ☆☆☆☆☆



  (で、エンディング)



チョコ「ピーチ姫! 助けに来たゼ!」


カイコ・ミコ「おめでとう(ございます)~」



  (SE)パチパチパチ



チョコ「でも、解せんな……」


カイコ「あら、どうして~?」


チョコ「だってさ、カッコいい王子様ならいいけど、

    こんなヒゲオヤジに助けられるってのも、ちょっと微妙だろ?」


ミコ「ま……まぁ、そうかもしれませんね……。

   ですが、助けてくれたのですから、ピーチ姫だって素直に感謝するのでは?」


チョコ「でもよ、こういう場合、助けてくれた人と結婚するのがスジってもんだろ?

    ピーチ姫がかわいそうだゼ!」


ミコ「確かに……そうですね……」


カイコ「そんなふうに言われてるマリオのほうが、かわいそうな気がするわ……」


ミコ「なんだかマリオが、無理矢理ピーチ姫に結婚を迫るひどい男に見えてきました」


カイコ「こ……これ以上マリオの印象を悪くしないうちに、終わりにしましょう!

    スルメ、持ってくるわね~!」


チョコ「待ってました! おやつターイム!」


ミコ「わーい! ありがとうございます、カイコ姉様!」



  (こうして3人は、楽しくお喋りしながらスルメを美味しくいただくのだった)



ミコ「このゲッソー、美味しいですね!」


チョコ「ゲッソー言うな!」


カイコ「ふふっ。それと、プルコギもあるわよ~!」


ミコ「ラスボス来ましたね!」


チョコ「違うっての!」



 ☆☆☆☆☆



…………。


娘たち、3人とも、少々変わっている気がするな……。

いったい誰に似たんだか……。


……俺しかいないか。妻は超真面目人間だったからな……。



まぁ、ともかく。


今どきこんなレトロゲームをやらなくても、と思わなくもないが、楽しく遊んでくれているようで安心した。

これからもずっと、姉妹3人仲よくしながら成長していってくれればいいのだが。



さて……次はいったい、なんのゲームで遊ぶつもりなのか。

俺にとっても、楽しみになりそうだ。



 ☆☆☆☆☆



【ゲーム解説】



「スーパーマリオブラザーズ」


対応ハード:ファミコン 発売元:任天堂 発売日:1985年9月13日



言わずと知れた、世界一売れたゲーム。全世界で4000万本以上の売り上げを誇る。

その後もずっと続いているシリーズ。

あまりにも有名なため、とくに解説する必要もないと思うので、これくらいで……。


こんな感じで書いていく予定です。


こういうのがアリなのか、食いついてくれる人がいるのか、

それに、こんなネタで絵や画面写真もなくて楽しめるのか、よくわかりませんが……。



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