第16話 超絶倫人ベラボーマン
カイコ「少し久しぶりだけど、今回はチョコの番だったわね~」
チョコ「ああ、そうだな! 首を長くして待ってたぜ!」
ミコ「そういえば、父様のコレクション、ファミコン以外のハードもありましたよね」
カイコ「そうね~。今日はPCエンジンでもやってみましょうか~」
チョコ「おおっ、新ハード!」
カイコ「その言い方は、ちょっと違う気がするけど……」
チョコ「だったら、古い新ハード!」
ミコ「意味が打ち消しあってますよ?」
チョコ「細かいことを気にするな! んで、どのゲームにするんだ?」
カイコ「そうね……。だったら、これにしましょうか~」
ミコ「超絶倫人ベラボーマン、ですか」
チョコ「ヒーロー物だな! オレにピッタリだ!」
カイコ「え~っと……まぁ、そうね~」
ミコ「微妙な答えですね……」
カイコ「ゲームを始めればわかるわ~」
チョコ「ゲームソフトは、カードになってるんだな」
カイコ「Huカードね~」
チョコ「ファミコンのカセットより小型なのがいいな!」
ミコ「ですが、カラカラと音がしないのは残念です」
☆☆☆☆☆
チョコ「さてさて、ゲームスタートだ!
おっ、変なおっさんが来た! なんか喋ってるぞ!?」
カイコ「一部だけど、声が出るのよね、このゲーム~」
ミコ「どうでもいいですが、すごい頭ですね、このおっさん」
カイコ「爆田博士っていうらしいわね~」
チョコ「名前のとおり、本当に爆発してるような頭だな!」
ミコ「イカしたおっさんです」
チョコ「イカれたおっさんだろ!」
カイコ「おっさんというか、おじいさんね~。年齢は131歳らしいわ~」
チョコ「おじいさんの域も超えてるだろ、それ!」
『ベラボー参上!』
ミコ「また喋りました!」
カイコ「攻撃すればまた喋るわよ~」
チョコ「ほうほう。パンチ!」
『ベラボー!』
チョコ「うおっ!? 声はいいとして……」
ミコ「手が伸びましたよ!?」
カイコ「ベラボーマンは、手が伸びるのよ~」
チョコ「ヒーローの技として、それはどうなんだ!?」
ミコ「う~ん……。特徴的でいいと思いますが……」
チョコ「そう言いながら、受け入れてないような感じだな!」
ミコ「ヒーローショーに行っても、あまり握手とかしたくないです」
チョコ「ひでぇ。気味悪がったら、すねて帰っちゃうかもしれないぞ?」
カイコ「それより、少し操作の説明をするわね~。
Ⅰボタンがジャンプで、Ⅱボタンが攻撃だけど~、押した長さで、
攻撃やジャンプの強さも変わるわよ~」
チョコ「ほうほう。なるほど、今度はさっきよりも長く腕が伸びた!」
ミコ「やっぱり、気色悪いです」
カイコ「まだまだこんなもんじゃないわよ~?
上を押しながら攻撃すると、キックで足が伸びるわ~」
チョコ「ふむふむ。伸びた!」
ミコ「腕が伸びるのを知ってますから、足くらい伸びても今さら驚きません」
カイコ「ふふっ。それじゃあ、チョコ、次は下を押しながら攻撃してみて?」
チョコ「ふむ。えいっ、ベラボー! うおっ!?」
ミコ「うぎゃっ!?」
チョコ・ミコ「く……首がっ!」
カイコ「ふふっ、首も伸びるのよ~。
首を長くして待っていたチョコにはピッタリでしょ~?」
チョコ「ピッタリじゃね~! っていうか、こんなヒーロー、なんか嫌だ!」
ミコ「ミコはもう、凝視したくありません」
カイコ「そんなに毛嫌いしないで~。ほら、味方が来たわよ~?」
チョコ「変な宇宙人が来た!」
カイコ「α遊星人っていうのよ~。ベラボーマンに変身能力を与えた張本人みたい~」
チョコ「諸悪の根源か!」
カイコ「違うわよ~。一応、味方なんだから~」
ミコ「う~、ですが、こいつもなんか嫌です!」
チョコ「だったら殴ってやる! ベラボー!」
カイコ「『アホタレ! なにすんねん!』とか、文句を言われてるわよ~?」
チョコ「ベラボー! ベラボー!」
ミコ「殴るたびにセリフが変わっていきますね」
カイコ「ほら、倒せないんだから、早く先に進みなさい」
ミコ「倒せないんですか、残念です」
カイコ「ブラックミコになってないで、チョコを応援しなさいな」
ミコ「応援というか邪魔を……」
チョコ「ブラックのままかよ! ま、いいけどな。先に進むぜ!」
カイコ「この面は敵がちらほら出るだけだから、さくさく進んじゃって~」
チョコ「はいはい。……敵を倒したら、『福』ってマークが出たぞ」
カイコ「福引補助券よ~。10枚集めると、いいことがあるわ~」
ミコ「福引補助券なら、福引ができるってことですよね?」
カイコ「まぁ、そうだけどね」
チョコ「ともかく、進むぞ! 最後はボスも無しで終わったな!」
ミコ「ステージ1クリアです!」
カイコ「ちなみに全部で22ステージあるわ~」
チョコ「先、長すぎだろ!」
☆☆☆☆☆
チョコ「ステージ2だ、ベラボー!」
ミコ「どんどん進みましょう、ベラボー!」
カイコ「……ふたりとも、気に入ったのね~?」
チョコ「ベラボー!」
ミコ「ベラボー!」
チョコ・ミコ「ベラボーーー!」
カイコ「あ……あまり連発しないで~。なんか、頭がおかしくなりそう~」
チョコ「大丈夫だ、カイコ姉。カイコ姉の頭はもともと……」
カイコ「もともと、なに?」(ギロリ)
チョコ「い……いや、なんでもないが! 先に進むぜ!」
ミコ「あっ、福マークが10個揃いましたね」
チョコ「なにか出てきたぞ?」
カイコ「福引男よ~」
ミコ「補助券10枚で、福引券になったんですね」
チョコ「なにが出るかな、なにが出るかな♪」
ミコ「わくわくです」
(そして、出たのは――)
チョコ「スカ……」
カイコ「残念、ハズレね~」
ミコ「むぅ……。残念賞のポケットティッシュとかもないんですね」
カイコ「当たるとアイテムがもらえるわよ~」
チョコ「とすると、あの福引男を倒せば、アイテムがっぽがっぽ……」
カイコ「そんなわけないから~」
ミコ「どうしてこう、攻撃的で野蛮なんでしょうね~、チョコ姉様は」
チョコ「アクションゲームなんだから、攻撃的にならないでどうする!」
カイコ「味方に対して攻撃的になるのは、問題ありだと思うわ~」
チョコ「そんなことを言ってるあいだに、ボスだ!」
ミコ「トーテムポールですね」
カイコ「ウンババって名前らしいわ~」
チョコ「ボスも喋るんだな!」
カイコ「とりあえず、弱点は頭の部分だけど、胴体を吹っ飛ばしていけば楽勝よ~」
チョコ「ふむ。オレにかかれば、ちょちょいのちょいだぜ!」
ミコ「ダメージ、食らってましたけどね」
チョコ「肉を切らせて骨を断つ!」
カイコ「トーテムポールに骨なんてなさそうだけどね~」
チョコ「ま、勝利!」
ミコ「あっ、福引男です!」
カイコ「ステージをクリアすると、福引券の数だけおにぎりがもらえるのよ~」
チョコ「おにぎりはHPひとつ分、回復なんだな!」
ミコ「さっきダメージを受けた分が回復してしまいました」
チョコ「なぜ残念そうに言う!?」
ミコ「はて……?」
チョコ「べつにいいけどな。それより、もっとおにぎりくれ! ベラボー!」
カイコ「あっ……」
ミコ「殴ったら文句を言われましたね」
チョコ「もっと殴ってやれ! ベラボー!」
ミコ「セリフが変わりました!」
カイコ「やめなさいな~。手痛いしっぺ返しが来るわよ~?」
チョコ「ふっ。味方のこいつに、いったいなにができるっていうんだ?」
カイコ「累計で10回殴ると、二度と出てきてくれなくなるのよ~。
クリア時だけじゃなくて、福引補助券を10枚集めたときも含めて~」
ミコ「なんと……! いじけてしまうんですね!」
カイコ「回復手段が大幅に減って、クリアが難しくなっちゃうわよ~?」
チョコ「くっ……! ここは、仲よくしておくべきだな……!
へっへっへ、福引男さん! 今後ともよろしくお願いしますぜ!」
ミコ「なんだか悪役じみてますね」
☆☆☆☆☆
チョコ「さて、ステージ3だ!」
ミコ「これは……」
カイコ「強制横スクロールのシューティングステージね~」
チョコ「ミコの得意分野か!」
ミコ「代わりませんけどね」
チョコ「ちっ。ちょっとは休めるかと思ったのに」
カイコ「ふふっ。ちゃっちゃとクリアしちゃいなさいな」
チョコ「Ⅱボタンで前方ショット、Ⅰボタンで斜め下へのミサイルを撃てるのか」
ミコ「完全にシューティングゲームですね」
チョコ「これくらいなら、オレでも楽勝だがな!」
ミコ「ダメージ食らってますよ?」
チョコ「ふっ、少しくらいのケガなんて気にしないのさ!」
カイコ「だからチョコの服はいつも薄汚れてるのね……」
チョコ「いいだろ、少しくらい!」
カイコ「少しじゃないし、洗濯してるの私だし……」
ミコ「さすがチョコ姉様です」
チョコ「はっはっは、褒めてもなにも出ないぜ?」
ミコ「褒めてませんけどね……」
カイコ「ほらほら、そんなことより、ボスみたいよ~?」
チョコ「おっ、双頭の竜だな!」
カイコ「2つの頭が弱点ね~」
ミコ「真ん中辺りに、半漁人みたいなのがいますが……」
カイコ「それは倒せないから無視してね~」
チョコ「なんだよ、殴ってやろうと思ったのに!」
ミコ「このステージでは、パンチもキックも頭突きもできませんけどね」
チョコ「ま、楽々クリアだ! どんどん行くぜ!」
カイコ「この調子で頑張ってね~!」
☆☆☆☆☆
(ステージ4をクリアして、ステージ5へ)
チョコ「背景のガスタンクに、『源平ガス』って書いてあるな!」
カイコ「『源平討魔伝』の開発スタッフが作ったゲームだから、ってことみたいね~」
ミコ「結構な自己主張ですね!」
チョコ「もっとも、背景は殴れもしないし、無視だけどな!」
カイコ「殴ると爆発する障害物とかだったら、効果的だったのかもね~」
ミコ「しかも画面いっぱいに爆発の演出と『源平討魔伝』の文字を表示すれば……」
チョコ「そこまで行ったら、悪ノリしすぎになるだろ!」
カイコ「そんなことより、そろそろボスじゃない?」
『勝負だ、ベラボー!』
チョコ「また、喋った!」
ミコ「黒いベラボーマンでしょうかね?」
カイコ「ブラックベラボーね~」
チョコ「ネーミング、そのまんまだな!」
(そんなブラックベラボーも、さくさく退治)
ミコ「覚えてろよ、って捨てゼリフを残して去っていきましたね」
チョコ「まさに悪役!」
カイコ「このゲーム、一応ヒーロー物だものね~」
チョコ「首が伸びるけどな……」
ミコ「チョコ姉様みたいに」
チョコ「オレは伸びないっての!」
カイコ「え~っ?」
チョコ「え~、じゃない!」
☆☆☆☆☆
(さらに進めて、ステージ8のボス)
チョコ「なんだこりゃ! 凄まじく変な奴が来た!」
ミコ「両手両足で日の丸の図柄の扇子を振ってます。
しかも頭に砲身みたいなのがついてますよ……」
カイコ「ピストル大名っていう敵みたいよ~」
チョコ「見るからにムカつく敵だな! えいっ、ベラボー! ベラボー!」
ミコ「チョコ姉様、どんどんやってしまいましょう! ベラボー! ベラボー!」
チョコ・ミコ「ベラボー、ベラボー、ベラボー!」
カイコ「だから、その掛け声の連発はやめてってば~!」
チョコ・ミコ「ベラボー、ベラボー、ベラボー!」
カイコ「ちょっと~、どうしてやめてくれないの~!?」
チョコ「だって、カイコ姉をおちょくるためにやってるんだし!」
ミコ「そのとおりです!」
カイコ「……ふたりとも、夕飯抜きでいいのね~?」
ミコ「ミコはチョコ姉様に脅されて仕方なくやっただけです」
チョコ「ひでぇ! 瞬間手のひら返しだ!」
カイコ「あっ、ピストル大名は倒したみたいね~」
チョコ「『まろの負けじゃ、叩かないでけろ』だとさ。やけにあっけないな」
(と、油断して近づくと……)
チョコ「うわっ、銃を撃ってきた! こいつ、騙しやがったな!」
ミコ「顔に似合って、汚い奴ですね!」
カイコ「あら、今度は『もうウソはつかんから、やめてけれ』だって~」
チョコ「…………」(そーっと近づく)
カイコ「あっ!」
ミコ「やっぱり攻撃してきましたね!」
チョコ「こいつ、もう許さん! ベラボー! ベラボー! ベラボー!」
ミコ「う~ん、結局逃げられてしまうんですね」
チョコ「くそ~! 次に会ったらギッタギタにしてやる!」
カイコ「絶対に正義のヒーローのセリフじゃないわよね~」
☆☆☆☆☆
(で、ステージ10)
カイコ「お前にこの子を倒せるかな? だって」
チョコ「ってことは、ここのボスは女の子だな! 待ってろよ、美女!」
ミコ「美女とは限らない気もしますが……」
カイコ「ちなみに、ボスは『わや姫』っていう名前らしいわよ~」
チョコ「お姫様か! それは期待が持てそうだ!」
(先に進み、屋敷の中に入ると、待望のボス登場)
『行くわよ!』
チョコ「おおっ、女の子のボス! …………」
ミコ「ん~と、微妙な感じ……でしょうか……?」
チョコ「殴る! ベラボー! ベラボー! ベラボー!」
カイコ「ひどい正義の味方ね~」
チョコ「相手は敵なんだから、いいんだよ!」
カイコ「美女じゃなかったからっていう、逆恨みのくせに~」
ミコ「一応、設定上では美女なのかもですけどね。
α遊星人にとっては、『タイプ』だって話ですし」
チョコ「あの宇宙人の言うことじゃ、あてにはならないと思うけどな!」
カイコ「スリーサイズも設定されてるわね~。88・54・87だって~」
チョコ「それはメモっておこう!」
ミコ「さすがチョコ姉様です……」
(わや姫も簡単に撃退。どんどん進んで、ステージ15へ)
ミコ「はぁー、ドスコイドスコイ! だそうですよ」
チョコ「開始前のセリフ、適当になってきてないか?」
カイコ「気のせいよ~、たぶん……」
チョコ「ま、なんだかんだで、ボスまで来たぜ!」
ミコ「相撲取りのボスですね」
チョコ「予想どおりって感じだな!」
カイコ「張り手攻撃をしてくるわね~」
チョコ「予想どおり以外のなにものでもない!」
(このボスもさくっとクリア)
チョコ「ステージ16は、ウンババ神殿だとさ!」
カイコ「ウンババって、ステージ2のボスの名前よね~。全然関係なさそうだけど~」
ミコ「この面には、福引男が捕まっているんですね」
チョコ「むむむ。それじゃあ、これまで出てきていたあいつは何者だったんだ!?」
ミコ「きっと、幽霊とか怨霊とかではないでしょうか……。ガクガクブルブル」
カイコ「いや、単純にこのステージの直前に捕まったとか、そんな感じじゃないの~?」
チョコ「ま、スタート! って、すぐに福引男がいた!」
ミコ「ですが、壁で囲まれてますよ?」
カイコ「簡単には助けられないのかしらね~?」
チョコ「だったら無視だ!」
カイコ「ええ~っ!?」
ミコ「そうですね、無視でいいでしょう」
カイコ「かわいそうな福引男さん……」
(ここは、実際には右側まで回っていけば、壁を壊して福引男を助けられます。
福引男を助け、上ルートで福引所へ行けば、回復アイテムをもらえるようです。
チョコは、助けずに進んでしまいましたが……)
チョコ「さて、ボスは……」
『勝負だ、ベラボー!』
ミコ「再び来ました、ブラックベラボーです!」
カイコ「永遠のライバル、って感じなのかしらね~?」
チョコ「勝手にライバルにされてもな~」
ミコ「攻撃パターン、前回出てきたときと同じですね」
チョコ「そんなんじゃ、オレの敵じゃないぜ! ライバルなんて名乗らせない!」
カイコ「だけど、きっとまた出てくるわよ~?」
☆☆☆☆☆
(その後も順調に進み、今までに出てきたボスなんかも再度倒したりしつつ先へ)
チョコ「よ……ようやく、ラストステージだ……!」
ミコ「随分と、疲れてきてますね」
カイコ「全22ステージだものね~。よく頑張ったわ~」
チョコ「ここもまた、ボスラッシュ的な感じか?」
カイコ「上にあるアイテムを取ると、楽になるみたいだけどね~」
チョコ「上って、これか……! 取りづらっ!」
ミコ「ですが、しっかり取りましたね」
チョコ「飛び道具ゲット!」
カイコ「波動弾ね~」
チョコ「よし、倒した!」
ミコ「そして……また来ましたよ、ブラックベラボー!」
チョコ「4回目かよ、しつこいな!」
カイコ「さくっと倒しちゃいなさい!」
チョコ「アラホラサッサー!」
(ブラックベラボーを倒すと……)
チョコ「こいつ、α遊星人だったのか!」
カイコ「ベラボーマンを鍛えるために、正体を隠していたのね~」
ミコ「正体を隠す必要なんてなかったのでは……」
チョコ「ま、終わったことは気にしない! いよいよラスボスだ!」
カイコ「爆田博士ね~」
チョコ「今年で131歳、ナイスミドルのロマンスグレー……だと!?」
ミコ「ナイスミドルという年齢じゃないですね。生きたミイラです」
カイコ「それはいくらなんでも、ひどくない~?」
チョコ「べつにいいだろ! さっさとやっつけてしまうぜ!」
ミコ「弱点は頭のようですね」
チョコ「オラオラオラ! ベラボー! ベラボー! ベラボー! ベラボー!」
ミコ「わっ、爆発しましたよ!」
カイコ「さすが、爆田博士ね~」
チョコ「そういう問題か?」
ミコ「う……」
チョコ「こいつ、頭だけで浮いてやがる!」
カイコ「しかも、レーザーを撃ってくるわね~」
チョコ「人間離れしてやがるな!」
ミコ「だからこそ、131歳まで生きられるんでしょうけど」
チョコ「ふんっ! 激しい攻撃でも速い動きでもない! 楽勝だぜ!」
カイコ「お~!」
ミコ「倒しましたね!」
チョコ「ふっ、オレにかかれば、ざっとこんなもんだ!」
カイコ「お年寄り相手でも容赦しない、極悪非道ぶりがすごかったわ~!」
チョコ「あれっ!? 責められてる!?」
カイコ「ふふっ、冗談よ~。あの博士、人間じゃないもの~」
ミコ「カイコ姉様も、充分ひどいです」
☆☆☆☆☆
チョコ「おっ!? ラスボスを倒したら、α遊星人が出てきたぞ」
カイコ「地球に平和が戻ったみたいね~」
ミコ「源平ガスを背景に、エンディングです」
チョコ「開発者の似顔絵っぽいのと、ちょっとしたメッセージって感じか」
カイコ「スタッフロール代わり、ってことなのね~」
ミコ「あっ、画面が切り替わりました」
チョコ「夜の家に帰宅ってことか。変身も解けたな!」
ミコ「背広でメガネのサラリーマンっぽかったですが……」
カイコ「そういう設定だから~。サラリーマンの中村等、29歳よ~」
チョコ「そうだったのか!」
カイコ「しかも……」
チョコ「むっ、奥さんがお出迎え!?」
ミコ「家族も一緒に、家から出てきましたよ!」
チョコ「うおっ、奥さんだけじゃなく、娘と息子まで!?」
カイコ「まり子さんという奥さんと2人の子供に恵まれた、幸せな家庭だったのね~」
チョコ「そんな父親を勝手に正義のヒーローなんかに変身させて戦わせるなよな!」
ミコ「一番の悪人は、あのα遊星人だった、ということですね!」
チョコ「もっと殴っておくべきだった!」
ミコ「ベラボー! ベラボー! ですね!」
チョコ「仕方がない、このやり場の無い気持ちは、
カイコ姉のぶよぶよなおなかでも殴って晴らすとするかな!」
カイコ「ふふっ、チョコの夕飯に細工しちゃうわね~」
ミコ「あっ、夕飯抜きではないんですね」
カイコ「ええ。ただし、食べたら首が伸びる成分を混ぜ込んでおくけど~」
チョコ「どんな成分だよ!?」
☆☆☆☆☆
ふむ、今回はベラボーマンか。
今までファミコンばかりだったから、PCエンジンというのも新鮮でいいな。
アクションゲームとしても、なかなか面白かった部類に入るのではないだろうか。
シューティング面なんかもあるし、全22面とボリューム的にもかなりのものだ。
同じパターンのボスが再び出てきたり、冗長な部分もなきにしもあらずだが……。
「ベラボー!」などの音声合成とか、伸びる手足や首というのも、インパクトがあってよかった。
とくに首が伸びるなんて、ほんとにヒーローとしてそれでいいのか!? と思ってしまうくらいだ。
PCエンジンはゲームセンターからの移植モノも多くて、これもそんな作品のひとつだったな。
ファミコンより性能は上がっていても、まだ完全移植とはいかず、アレンジ移植が多かったようだが。
3人で交代でゲームを遊ぶということは、PCエンジンがあと2回は続くのだろう。
まだ他にも、CDロムロムやメガドライブ、メガCDなんかもあるし、ファミコンソフトだってまだまだある。
これから先も、娘たちは楽しくゲームし続けてくれるかな。
……食事に怪しい成分を混入させるのは、やめてもらいたいところだが。
☆☆☆☆☆
【ゲーム解説】
「超絶倫人ベラボーマン」
対応ハード:PCエンジン 発売元:ナムコ 発売日:1990年7月30日
アーケードから移植のアクションゲーム。
ヒーローである「ベラボーマン」を操作して、悪の科学者・爆田博士率いるロボット軍団と戦う。
ベラボーマンは、手や足、首が伸びるという、かなり特徴的なヒーロー。
超絶倫人というのは、超・絶倫な人、といった感じらしい。
「絶倫」は「群を抜いて優れていること」で、「超絶倫」は「べらぼうな」を意味する。 (wikiより抜粋)
ゲーム内容としては、普通のアクションゲームではあるが、あいだにシューティングステージもある。
アーケード版では全32面だが、PCエンジン版では全22面になっている。
なお、海外ではベラボーマンではなく、ブラボーマンというタイトルで発売された。
また、アーケード版ではボタンを叩く強さで攻撃の強さやジャンプの高さが変わるという、ハード的な仕掛け(?)があったのも特徴的。
PCエンジンのボタンではそんなことはできないので、ボタンを押した長さで変わるように調整されている。