第10話 マイティボンジャック
カイコ「今日はこれにするわ~!」
ミコ「てれれれってれ~! マイティーボンジャックぅ~!」
カイコ「ちょっと、変な効果音つけないで~」
チョコ「超国民的アニメの効果音を変だなんて、毒舌だな、カイコ姉!」
カイコ「べ……べつにドラえもんを否定してるわけじゃないってば~」
ミコ「なんといいますか……藤子不二雄先生つながりってことでもないんでしょうけど、
このゲームのキャラ、パーマンみたいですね」
カイコ「そうね~。青いヘルメットみたいなマスクで、マントもつけてるものね~」
チョコ「他人の空似だ!」
カイコ「この主人公にはジャックって名前もついてるし、完全に別人よね~。……多分」
ミコ「まぁ、こんな変なマスクをかぶって、しかもドット絵で表現したら、
似たような感じになってしまうのも当たり前ですかね」
カイコ「そもそも、このマスクをかぶっていること自体が問題なんじゃないかしら……」
チョコ「しかし、ミコまで変だなんて。そんなに藤子不二雄先生を否定したいのか!」
ミコ「ち……違いますよ。2号が猿なんて……とは思いますが」
カイコ「それ、否定じゃないの~?」
ミコ「なんと素晴らしい、ということです」
カイコ「ほんとに~?」
チョコ「ま、いいじゃないか。こんな無駄話をしてると、時間なくなるゼ?」
ミコ「チョコ姉様こそ、無駄話だなんて、藤子不二雄先生を否定するようなことを」
チョコ「否定じゃない、肯定だ! エンペラーだ!」
ミコ「それは違います」
☆☆☆☆☆
チョコ「ま、今回の担当はオレだな。早速ゲームスタートだ!」
ミコ「ピラミッドの中なのに、なんだかすごく明るい感じのBGMですね」
チョコ「探検は男のロマンなんだ! その心のうちを表現してるんだな!」
カイコ「実はマスクを脱いだら女の子だったりして~」
チョコ「正体は3号だったのか!」
ミコ「ウッキ~」
チョコ「2号じゃん!」
カイコ「ほらほら、そういうのはいいから、先に進みなさいな~」
チョコ「はいはい。右に進んでいくステージなんだな。
宝箱はジャンプで開けて……。ふむ、なんか、すごく操作性がいいな、これ」
ミコ「そうみたいですね。
ジャンプボタン連打で、空中をほとんど水平に移動できますし」
チョコ「最初のジャンプも、上を押しながらだと高く飛べたりするし、
落下速度も上下で調整できたりするし、自由自在に動ける感覚で楽しいゼ!」
カイコ「調子に乗ってると、敵にぶつかっちゃうけどね~」
ミコ「敵の移動と画面のスクロールが微妙にズレてるみたいですしね……」
チョコ「ま、オレにかかればちょちょいのちょいだ! すぐにやっつけてやる!」
カイコ「ほほう~? じゃ、やってみなさいな」
チョコ「え~っと……どうやって攻撃するんだ? このゲーム」
ミコ「残念ながら、攻撃なんてありません。ひたすら避けるしかないです」
チョコ「むおっ、マジか!?」
カイコ「マジよ~。ただ、倒せはしないけど、取ることはできるようになるけど~」
ミコ「爆弾を取っていくと、チャイムが鳴りますので、宝箱を開けてみてください」
チョコ「おっ、Pマークのアイテムが出たぞ」
カイコ「パワーボールよ~。それを取ると、敵がコインに変わるの~。
その状態にして取る、っていうのが、唯一の敵の撃退法ね~」
ミコ「あとは、画面外に出せば敵を消せるくらいですかね」
チョコ「敵を食べてしまうとは、恐るべしパーマン」
カイコ「それ、コインチョコじゃないし、それにパーマンでもないわよ~」
ミコ「他にも、マイティコインを使うっていう手がありますけどね」
チョコ「ほう」
カイコ「マイティコインはBボタンで使えるのよ~。
3回押して3枚分使えば、敵をコインに変えられるわ~」
チョコ「3枚分使うのか」
ミコ「ちなみに1枚だと、黄色い空箱を開けられるようになって、
2枚だと、宝箱を横や下からの接触でも開けられるようになります」
チョコ「結構凝ってるな!」
カイコ「このゲーム、他にも様々な仕掛けがあるわよ~?」
ミコ「ありすぎるくらいかもしれませんね」
カイコ「壁だと思っていた場所でジャンプしたら、宝箱に変わったり~、
壁の上で何回かジャンプすると、その壁が消えたり~、他にも、
隠し扉とか隠しアイテムとか、ほんとにいろいろあるみたいよ~」
ミコ「普通にゲームを進めるだけだと、真のエンディングは見られないみたいですしね。
2つの水晶と5枚以上のシークレットコインを取る必要があるようです」
チョコ「ふっ、やってやるゼ! 真のエンディングを目指してやろうじゃないか!」
カイコ・ミコ「お~~~~っ!」
カイコ「チョコはアクションゲーム得意だものね。頑張って~!」
ミコ「かなり難易度の高いゲームですが……」
チョコ「オレの手にかかれば、ちょちょいのちょい――」
(と、突然、爆弾が爆発したような音とともに、BGMが止まる)
チョコ「うわおっ!? なんだなんだ!?」
カイコ「正しい順番で爆弾を取っていくと、最後にいきなり爆発音がして、
ボーナス得点が1万点入るのよね~」
チョコ「ふ~……。ファミコンがぶっ壊れたかと思ったゼ!」
ミコ「チョコ姉様、ビビりすぎです」
☆☆☆☆☆
(真のエンディングを目指す場合、自力では難しいゲームなので、
カイコが攻略サイトを見てナビをしながら、ゲームを進めていくことに)
チョコ「おっ、なんか爆弾がたくさんある部屋に来たぞ?」
カイコ「王家の部屋よ~。爆弾を全部取れば扉が開くわ~」
ミコ「正しい順番で爆弾を取っていけば、クリア時の得点が高くなりますよ」
チョコ「おっ、ここは爆弾に火が点くんだな」
カイコ「そうそう。火の点いている爆弾を順に取っていけばOKよ~」
チョコ「おっ、Pマークが出た! ここでは、空中を漂うんだな!」
ミコ「効果は同じですけどね」
チョコ「おっ、今度はBマークだ」
カイコ「そのコインを取ると、得点の倍率が最大5倍まで上がるのよ~」
チョコ「ま、楽勝だな。ほんとに難易度の高いゲームなのか?」
ミコ「そう言っていられるのも、今のうちだけですよ」
☆☆☆☆☆
チョコ「次の面は下に落ちていく感じなんだな」
ミコ「途中の宝箱の中に、スフィンクスがありますよ」
カイコ「これが、扉を開けるアイテムになってるのよね~」
チョコ「ほんとだ、横の扉が開いた!」
ミコ「中には宝箱がありますね」
チョコ「さくさくアイテムゲットだゼ!」
カイコ「あっ、待って……!」
チョコ「ん? ……お???」
カイコ「ああ、遅かった……」
ミコ「拷問部屋ですね。わくわく」
チョコ「わくわくするな! というか、なんだよ、ここ」
カイコ「マイティコインを10枚取ると、欲張りすぎってことで、
おしおきを食らっちゃうのよ~。
マイティドリンクってアイテムで残りタイムが100以上になっても、
同じように拷問部屋に飛ばされちゃうわ~」
ミコ「画面に表示されている50って数字が、ジャンプすると減っていきますので、
0になるまでジャンプを繰り返してください。そうすれば出られますよ。
敵も出てきますが……」
チョコ「ふむ。拷問っていうわりには、大したことないな!」
カイコ「ただね、持っているマイティコインは全部没収されちゃうの~」
チョコ「なにぃ!? また最初から集め直しなのかよ!」
ミコ「欲張らず、なるべく9枚の状態をキープするべきですね」
☆☆☆☆☆
(続いて、ラウンド3へ)
チョコ「また、横に進んでいく面だな」
カイコ「ここには、奴隷部屋があるわ~」
ミコ「奴隷だなんて、ひどいですね」
カイコ「そしてここには、ジャックのお兄さんが捕まってるの~」
チョコ「兄さんを奴隷にしろってことだな!」
カイコ「違うわよ~。お兄さんを助けると、1UPするわ~」
チョコ「なぜ1人増えるんだ……。兄さんが代わりに戦ってくれるのか?」
カイコ「違うと思うけど~」
ミコ「見た目は一緒みたいですけどね」
チョコ「そうか、コピーロボットをゲットしたんだな!」
カイコ「だから、パーマンからは離れなさいな」
(そのまま、さくさく進み、ラウンド4へ)
カイコ「ここは、2つのルートに分かれてるわ~」
ミコ「上に行くと長いルート、右に行くと短いルートですね」
チョコ「だったら短いほうだな!」
カイコ「そういう場合、短いほうはすごく難しかったりするのが定番だと思うけど~」
ミコ「ですが、ここは短いほうが普通に簡単みたいですね」
カイコ「あっ、そこの高い壁、ジャンプして消すとエクストラコインがあるわよ~」
ミコ「また1UPですね~」
チョコ「おお、またコピーロボットを手に入れたか!」
カイコ「違うってば~!」
チョコ「さて、また王家の部屋だな」
ミコ「おや? なにか違うコインが出ましたね」
カイコ「さっきも取ったけど、1UPするエクストラコインよ~。
敵から変化したコインを40枚以上取っていると、
Bマークのコインの代わりに出るみたい~」
チョコ「なるほど、これでまた――」
カイコ「コピーロボットじゃないわよ~?」
チョコ「ぐっ、先を越された……!」
☆☆☆☆☆
(続いて、ラウンド5)
カイコ「ここから敵がスピードアップするみたいね~」
チョコ「ま……まぁ、これくらいなら、楽勝だ……ゼ……!」
ミコ「チョコ姉様、戸惑いが見て取れます」
カイコ「先の面に進んでいくと、さらに速くなるみたいだから、
爆弾を順番どおり、なんて考えずに、クリア優先で進むべきね~」
チョコ「なんか、負けたみたいで嫌だが……そうしておくか」
カイコ「ふふっ。さて、この面はまず、下から上に行くステージで、
途中にお兄さんの捕まっている奴隷部屋があるの~」
チョコ「またコピーロボットゲットするわけだな」
カイコ「でも~、上級者はここでは無視して先に進むの~」
チョコ「なっ!? 兄さんを見捨てるというのか!? この人でなし!」
ミコ「自分だって、コピーロボット扱いしていたくせに……」
カイコ「ふふっ。お兄さんを助けないで先に進むと、2UPできるチャンスがあるの~。
だからここでは、お兄さんには尊い犠牲になってもらいましょう~」
チョコ「コピーロボット2体のためだ、許せ、兄さん!」
ミコ「……こんな弟を持ちたくないものですね」
カイコ「あっ、ここの宝箱にはシークレットコインがあるから取っておいてね~。
マイティコインを3つ使った状態でないと取れないけど~」
ミコ「完全クリアには必要なアイテムですね。
さっきも言いましたが、5枚以上取らないといけません」
チョコ「よしっ、ゲット! これでもう、ここに用はないな! 先に進むゼ!」
ミコ「見捨てられたお兄さん、かわいそうです……」
カイコ「次のエリアで2UPできるけど……結構めんどくさいわね~」
チョコ「しっかりナビ頼むゼ、カイコ姉!」
ミコ「犠牲になったお兄さんのためにも……」
カイコ「まず、このトーテムポールのてっぺんをジャンプ5回で消して~」
チョコ「その下に宝箱があったぞ! あれ? ドリンク?」
カイコ「ええ。さらにその下を、ジャンプ15回で消すの~」
ミコ「15回って……自力じゃ、普通は見つけられませんよね、これ」
チョコ「敵も出てくるし、ジャンプ15回も面倒だな」
カイコ「もともと壁とかになってる部分には、基本的に敵は入ってこないから、
安全地帯ではあるけどね~」
ミコ「あっ、今度の宝箱からは、なんか犬みたいなマークのアイテムが出ましたよ」
カイコ「犬じゃなくてウサギだけどね~。
それがテクモプレート、1UPアイテムよ~」
チョコ「テクモのマスコットキャラだったやつだな!」
ミコ「今はコーエーに吸収合併されてしまいましたけどね、この会社」
チョコ「世知辛い世の中だな」
カイコ「まぁ、それはともかく~。そのアイテムはまだ取っちゃダメよ~?」
チョコ「む……、なぜだ?」
カイコ「プレートを出した状態で別の場所に行くと、さらに1UPできるの~」
ミコ「条件が複雑なんですね」
カイコ「まず、さっきとは別のトーテムポールで、今度は羽の部分をジャンプで消して、
その下にあるスフィンクスを取ると、エリア右上の隠し扉が開くわ~」
チョコ「これか。OK、取ったゼ!」
カイコ「そして、隠し扉の先のエリアで、一番右上にある壁の上でジャンプすると~」
チョコ「おっ、コピーロボット! じゃなくて、エクストラコイン!」
カイコ「そうよ~。それを取って1UP、戻ってさっきのテクモプレートを取れば、
合計2UPできるってわけ~」
ミコ「普通に遊んでたら、絶対にわからないですね」
カイコ「前のエリアでお兄さんを助けたり、先にエクストラコインを取ったりすると、
テクモプレートは出ないのよね~」
チョコ「そのための犠牲か」
カイコ「エクストラコインは画面から消えるとなくなっちゃうけど、
テクモプレートはなくならないから、この方法が使えるんだって~」
ミコ「奥が深いですね」
チョコ「深すぎな気もするが……」
☆☆☆☆☆
(その後、同じエリアのもう1つの隠し部屋でシークレットコインを取り、
次のラウンドも順調に進む。で、ラウンド7)
カイコ「さて、この面には、完全クリアに必要な水晶があるわよ~!」
チョコ「それは、行くしかないってことだな!」
ミコ「ただ、条件が面倒ですね。知らないと、どう考えても行けないような……」
カイコ「まぁ、ともかく、最初のエリアはさくっとクリアしてね」
チョコ「へいへい」
カイコ「で、次のエリアで、一番右の炎へダイブよ~!」
チョコ「死ぬだろ!」
カイコ「ところが、死なないのよ~。そこに乗れるから、ジャンプで消してね~。
その下にスフィンクスがあるわ~」
ミコ「普通、試しませんよね、こんなこと……」
カイコ「一旦、炎より下まで降りると、戻れないから注意ね~」
チョコ「くっ、敵が……。仕方ない、マイティコイン3つ使用だ!」
カイコ「そうそう、無理してたら死んじゃうものね~」
ミコ「コインには目もくれず、ジャンプに集中ですね」
チョコ「どうにか、スフィンクスゲットだゼ!」
カイコ「おめでと~! これで扉が開いたわ~。
下に落ちていくと途中の壁辺りに扉があるから、そこに入ってね~。
水晶のある、水晶宮ルートに進めるわ~」
ミコ「このルートの最初のエリア、シークレットコインが2つもありますね」
チョコ「両方ゲットだ!」
カイコ「うんうん、それがいいかしらね~。
どうやらシークレットコインって、取ったあと死んでまた取って、
なんてことを繰り返すと、その分カウントされるみたいではあるけど~」
チョコ「わざと死ぬってのは、もったいないな!」
ミコ「チョコ姉様、男らしいですね!」
チョコ「オレは女だ! おしとやかな淑女だ!」
カイコ「それは違うような~」
チョコ「……ま、自分でも言ってて恥ずかしかった!」
カイコ「ふふっ。あっ、そうそう、次のエリアに行く前に、ちょっと止まってね~」
チョコ「ふむ、どうするんだ?」
カイコ「得点の下2桁が70になった状態で、扉に入るようにするの~」
ミコ「ジャンプで10点入りますから、それで調整するんですね」
チョコ「了解! これでいいのかな?」
ミコ「次のエリアに出た途端、扉の開いた音がしましたね」
カイコ「これで水晶宮への扉が開いたわ~。
このエリアの一番上にある扉よ~」
チョコ「ここだな。ゴーゴー!」
ミコ「1画面分の部屋ですね。壁に囲まれた中に水晶があります」
カイコ「奴隷部屋なんかと似たようなものね~。壁をジャンプで壊すの~。
ここは左から2番目の壁の上で3回ジャンプね~」
チョコ「よし、水晶ゲットだ!」
ミコ「扉が開きましたね。ですが、敵に囲まれていて、死にそうです」
チョコ「壁で囲まれた中にまでは入ってこないみたいだけどな」
カイコ「時間がなくなるだけだし、マイティコインを使うのがいいかしらね~」
チョコ「そうだな。さぁ、パーマン、コインをたいらげろ!」
カイコ「だから、パーマンじゃないってば~」
☆☆☆☆☆
(水晶をゲットしたあと、先に進むと、ラウンド10の途中に出る。
ラウンド11も、途中でシークレットコインを取って、さくっとクリア。
なお、このシークレットコインで5つ目なので、必要な数はここで達成。
そして、ラウンド12へ)
カイコ「この面には、大迷宮があるわよ~!」
ミコ「なんか、大変そうなニオイのするネーミング……」
カイコ「普通にやったらね~。時間制限もあるし~。
でも、私がしっかりナビするから、大丈夫よ~」
チョコ「任せたゼ、カイコ姉。……意地悪なんてするなよ?」
カイコ「それは、お笑い芸人さんのよくやる、前フリってやつ~?」
チョコ「ちゃうわ!」
カイコ「大迷宮の奥には2つ目の水晶があるから、頑張ってね~」
チョコ「ま、行くしかないな!」
(スフィンクスを取って、いざ大迷宮へ)
カイコ「ここは右~、じゃなくて左~、なんて嘘で、やっぱり右ね~」
チョコ「意地悪すんな!」
カイコ「ふふっ、ごめんなさい。
残り時間も減っていくだけだし、ちゃんとナビするわ~」
ミコ「ですが、小さめのエリアがつながってるだけで、
大して難しいってわけでもないですね」
チョコ「基本、敵が出現する前に、通り抜けていけるしな」
カイコ「ただ、そうもいかないのが、ここのエリアよ~。
一番端に、透明の宝箱がたくさん、積み上げられてるの~」
ミコ「透明、ですか」
カイコ「透明だから、マイティコインを使って横から開ける、とかもできないの~。
上から順に開けていくしかないわ~」
チョコ「面倒だな」
カイコ「しかも、スクロールさせて画面から消えると、宝箱が復活しちゃうのよ~。
もちろん敵も出るわ~」
チョコ「うっ……これはムズいな……」
カイコ「避けやすい敵だけに調整するのがいいみたい~」
ミコ「ジャンプした回数で敵の種類が変わっていくようですね」
チョコ「ふむ。今、速度の遅い鳥みたいな敵だな。だったら、このまま待てば……」
カイコ「ホルスって名前みたいね。ゆっくりだけど、縦横どっちも合わせるようにして
追いかけてくる敵ね~」
チョコ「4匹ホルスにしたぞ。こいつなら遅いし、上手く誘導できそうだ。
……よっし、一番下の宝箱だ! スフィンクスゲット!」
カイコ「おめでと~!」
ミコ「サイトを見ると、ドクロンって敵にするのがいい、と書いてありましたが」
チョコ「先に言え! まぁ、目的は達成できたし、いいけどさ」
(大迷宮はまだ続く)
カイコ「それじゃあ戻って、こっちへ行って、そっちへ行って~」
チョコ「頭がこんがらがってくるな。
大迷宮は、BGMもいつもの明るい曲から不気味な曲になってるし……」
ミコ「普通にやってたら、途中でタイムオーバーになりそうですね」
カイコ「私のナビ、最高でしょ~?」
チョコ「べつにカイコ姉じゃなくても、ミコがナビしてくれれば……」
カイコ「私のナビ、最高でしょ~?」(ギロリ)
チョコ「あ……ああ、最高だゼ! ありがとな、カイコ姉!」(ガクガクブルブル)
カイコ「よろしい」
ミコ「……まぁ、ミコはなにも言いません。あっ、水晶の部屋に着きましたね」
チョコ「壁はどこが消えるんだ?」
カイコ「右側の2つが消えるわ~」
チョコ「楽勝楽勝! ……って、黄色い宝箱が邪魔で、中に入れないが……」
ミコ「マイティコイン2枚以上使えばOKですね」
カイコ「ええ。敵が邪魔なら、そのまま3枚目まで使ってもいいわね~」
チョコ「よし、水晶ゲット!」
カイコ「おめでと~! これで完全クリアに必要なアイテムは揃ったわ~!」
チョコ「ふふん、楽勝じゃないか、こんなゲーム!」
カイコ「なんて言っているあいだに、残り時間も少なくなってるけどね~」
ミコ「早く戻って先に進んでください、チョコ姉様」
チョコ「わ……わかってるよ!」
☆☆☆☆☆
(次のラウンド13は、空のステージ)
チョコ「青空がまぶしいゼ!」
カイコ「ピラミッドの外に出る面になってるのね~」
チョコ「なんだか、清々しい気分だな!」
カイコ「実際、ただ先に進めばいいだけの面だから、気楽な感じね~」
ミコ「ラウンド9も空の面のようですが、水晶ルートに進んだ場合、
すっ飛ばしてしまうんですね」
カイコ「ちなみに、同じく水晶ルートに進むと行けないラウンド8では、
奴隷部屋にお兄さんが捕まってたりするみたいだけど~」
チョコ「完全クリアのためには、仕方がない犠牲だな! 許せ、兄さん!」
ミコ「どうでもいいですが、何人兄弟なのでしょう……」
チョコ「きっと100人くらいだ!」
カイコ「多すぎよ~! そんなことより、さくさく先に進みないさいな」
チョコ「ま、そうだな。雲に乗ってジャンプだ! 幻想的な面とも言えるな、ここは!」
ミコ「チョコ姉様には似合わないイメージですが」(ぼそ)
チョコ「なんか言ったか?」
ミコ「いえ、なにも」
(ラウンド14~16も、敵が速いものの、どうにかクリア。
そしていよいよ、最終ラウンドへ
カイコ「ここはまず、2画面のエリアと1画面の部屋で構成されてるわ~」
ミコ「狭いですね」
カイコ「ピラミッドの頂上付近だから、ってことみたいね~。
マップを全部つなげてみると、しっかりピラミッド型になってるみたいだし~」
チョコ「さくっと進むゼ! ……って、出口がない……?」
カイコ「1画面の部屋のほうに、宝箱が積み上がってるから、それを開けなさいな。
一番下に、スフィンクスがあるわ~」
ミコ「ここの宝箱は透明ではないんですね」
カイコ「ええ。マイティコインを2枚使って、横から開けて取ることもできるけど~」
ミコ「完全クリアを目指してますし、ここでは使わないほうがよさそうですね」
チョコ「だが、スクロールで敵も消せないのか……」
カイコ「この部屋の扉は開きっぱなしだから、何度も入り直せばOKよ~」
チョコ「地道な作業だが、それが一番か。マイティコインは温存だ!」
カイコ「スフィンクスを取ったわね。これで2画面エリアに出口が現れるわ~」
ミコ「出口近くの壁にシークレットコインがあるみたいですが……」
チョコ「ここまでですでに5個取ってるから、無視でいいだろ」
カイコ「そうね~」
ミコ「さて、いよいよ大詰めですね!」
チョコ「ラスボスが待ってるってことだな!?」
カイコ「ふふっ。最後は4つの部屋よ~。全部固定画面だから、敵がつらそうね~」
☆☆☆☆☆
ミコ「まずは、王様の部屋ですね」
チョコ「壁に囲まれた中に、王様がいるな。水晶の部屋と同じ感じか」
カイコ「ええ。ジャンプで壁を消して、さくっと助けちゃってね~」
ミコ「この先に3つの部屋がありますから、ここもマイティコインは温存ですね」
チョコ「なかなか大変だが……。どうにか抜けたゼ!」
カイコ「次は王妃様の部屋よ~」
チョコ「王様の部屋と同じようなもんだな!」
ミコ「消える壁の場所と消すために必要なジャンプの回数が違うくらいですね」
カイコ「私の完璧なナビがあれば、全然問題ないわね~。ほらほら、感謝しなさいな!」
チョコ「余計なこと言ってないで、消える壁の場所を教えろって! 敵が、敵が!」
カイコ「ふふっ、ごめんなさい。左端の2つが消えるわ~」
ミコ「ですが、敵が迫ってきて、ピンチです!」
カイコ「マイティコインが9枚あるから、ここで3枚使っても大丈夫よ~」
チョコ「そうか。えいっ!」
ミコ「残りの部屋が2つですから、それぞれで同じように使えばOKですかね」
チョコ「そうなのか? ラスボスは……?」
カイコ「ふふっ。ごちゃごちゃ言ってないで、先に進みなさい」
チョコ「はいはい、わかったよ」
ミコ「次は、王女様の部屋ですね」
チョコ「優先順位的に、そうなってるってことか」
カイコ「しかも、水晶を1つも取っていないと、王様の部屋で終わりだから……」
チョコ「王妃様と王女様、見捨てられちまうのか! ひどいな!」
ミコ「……さんざんお兄さんを見捨ててきてますけど……」
チョコ「兄さんは身内だからな!」
ミコ「やっぱり、ひどいです……」
チョコ「ま、ともかくここもマイティコイン3枚使って、さくっとクリアだ!」
カイコ「ちなみに、水晶1つだけだと、王妃様の部屋までで終わりなのよね~」
ミコ「水晶を2つ取ってあっても、シークレットコインが足りない場合は、
この王女様の部屋で終わりですね」
チョコ「ま、オレはしっかり取ってきたからな! さあ来い、ラスボス!」
ミコ「王女様の部屋の次ですから、王子様の部屋、という考えはないんですね」
チョコ「む、そうなのか?」
カイコ「違うけどね~。最後の部屋には、ファイナルターゲットがいるわ~」
チョコ「ラスボスだな!」
カイコ「ところが~、それは王様たち同様、取ればいいだけのアイテム扱いよ~」
チョコ「なんだそりゃ!? この変な赤いのが、ファイナルターゲットか」
ミコ「これ、いったいなんでしょうね?」
カイコ「さあ……? 正式名称が『ファイナルターゲット』っていうみたいだけど~」
チョコ「ま、いいか。今までと同じ要領で取って、出口に向かえばいいんだろ?」
カイコ「ええ、そうなるわね~」
チョコ「マイティコインも最後の3枚分使って、クリアー!」
カイコ「おめでと~!」
チョコ「でもいいのか? このあと、本当のラスボス戦なんじゃ……。
マイティコイン、全部使いきってしまったけど……。
そうか、ラスボスは倒し方が特殊だとか、そういうことだな!?」
(画面は切り替わり、青空を背景にピラミッドが表示される)
チョコ「おっ? ジャックがピラミッドから飛び出してきたぞ?」
ミコ「ピラミッドが崩れていきますね」
カイコ「ええ。これでクリアよ~。ラスボスなんて、いないわ~」
チョコ「そ……そうなのか!」
カイコ「ファイナルターゲットが、その名のとおり、最後なのよ~」
ミコ「ゲームクリアですね。おめでとうございます、チョコ姉」
チョコ「しかし、ラスボスがいないなんて、消化不良だ!
絶対最後には、バードマンがラスボスとして立ちはだかると思ってたのに!」
カイコ「だから、パーマンじゃないってば~!」
☆☆☆☆☆
今回は、マイティボンジャックか。懐かしいな。
小学生だった当時に買って、遊びまくっていたが、結局クリアできなかったゲームだ。
今だとネットで攻略サイトなんかを見れば、こういう高難易度のゲームでもクリアできてしまうのか。
それにしても、あれだけ操作性もよくて、奥も深いゲームなのに、続編は出なかったんだったな。
個人的には続編が出てほしかったゲームの筆頭と言ってもいいくらいだったのだが。
もともと「マイティボンジャック」自体が、アーケードゲーム「ボンジャック」の続編ということになるだろうが。
どうでもいいが、3人とも、よくパーマンなんて知っていたな……。
それも含めて、とっても懐かしい気分に浸ることができた。
今後もいろいろなゲームで遊んで、楽しい会話を聞かせてくれ、我が娘たちよ。
☆☆☆☆☆
【ゲーム解説】
「マイティボンジャック」
対応ハード:ファミコン 発売元:テクモ 発売日:1986年4月24日
ジャンプとマイティパワーを駆使し、ピラミッド内に捕らえられた王族を助けるのが目的のアクションゲーム。
主人公のジャックの操作性の高さは、当時のゲームの中では秀逸と言ってもいいと思われる。
ボタン連打による水平方向への移動は、連射パッドを使うとほとんど下に落ちずにかなりの距離まで到達できる。
(障害物さえなければ、おそらく一番横長のエリアの端から端まででも到達可能なはず。
実際、そんなことが可能なエリアは存在しないが)
敵を直接倒す手段が存在しないのも特徴。
マイティパワー3、もしくはパワーボール取得時に、コインに変わった敵を取ることが、唯一の撃退法と言える。
敵の移動速度が速く、隠しアイテムや隠し通路なども多いため、難易度はかなり高い。
なお、コンティニューやラウンドセレクトもない。
一応マルチエンディングで、王様、王妃様、王女様、ファイナルターゲットの、
どこまで到達してクリアしたかによって、エンディングが少し変わる。
ピラミッドの崩れ具合と、英語のメッセージが変わるだけだが……。
また、ゲームオーバー時とオールクリア時には、ゲーム偏差値という数値が表示される。
これは、どこまで進めたかや獲得した得点などの条件によって決まる。
マニュアルによれば、75以上で天才レベルのように書いてあるが、100を超える偏差値を出すことも可能らしい。