新たな友人の予感 光速の大魔神 ヴァリ・ヴァリウスとの再会
「何言ってんだお前!いいから早く解け!」呆れたように金髪試験官は言った。
私の青い春に咲いた桜を吹き飛ばす嵐の予感だった。
どうしようこうなったら、私でもわかる問題だけでも解くしかない。
もう一度問題文を見直す。
Q1、ここに書かれた十体の上級魔族の中で魔歴1400年魔王軍による妖精王国ヴェルディ侵攻にて、妖精王国ヴェルディ第一王女ダイヤモンドブリザードが打倒した上級魔族に〇印をつけよ。
のぼせ豚魔人は全く覚えていないので、飛ばしてその下を見てみることにした。
№2 爆撃男 ランクC
概要 高い飛行能力による機動力が武器で、空からの地の利を生かした爆撃魔法で広い地域に被害をもたらした。一級魔法使いと同等の戦闘力が見込まれている。
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(゜-゜)うーんこいつも正直分からん?ていうか、こいつさっきの豚よりランク下なのか?見た目は結構強そうにみえる。だが、空から攻撃してきたやつは600年前のヴェルディ侵攻にはいなかった気がする?とりあえず×をつけておこう。よしこの調子でいこう次だ!
№3 光速の大魔神 ヴァリ・ヴァリウス ランクSS レート 1687
概要 高速故の光速、拘束不可能の神足 最強
そこには、女性のような長い白髪で中世的な顔をし、頭の右側に角をつけた大柄な男性が微笑んでいる写真があった。
こいつのことは覚えている、こいつはヴェルディ侵攻で戦った中で数少ない明確に覚えている魔人だ。確かに私がはっきりと覚えているほどには強い、強いが!
「SSってほどの強さじゃねえだろこいつ、こいつの速さは魔術依存だから、魔術にさえメタをはってしまえば、身体能力はそこら辺の魔人に毛が生えたレベル、私なら簡単に完封できる。雑魚なくせにめちゃくちゃ長ったらしい講釈を戦っているときにしゃべってくる、顔がいいだけのインテリ。こんなやつ最強でもなんでもないよ正直。絶対、彼女とかにあなた顔はいいんだけど話し方が少し、、って言われて振られるタイプの奴だ。あ!」私はついつい昔の懐かしい記憶がよみがえり、また心の声を滔々と出してしまった。ほかの受験生が私の声を聴き少し怪訝な雰囲気を出している。
だが、さっきの金髪女試験管さんはまた怒ると思ったのだが注意をしてこない。なぜだろう?教卓にいる、金髪試験官に恐る恐る目を向けてみるが、やはりまったく怒るそぶりが見えない。というかあたしを見てない気がする。あたしの後ろを見ているように見える、なんかいるのか?私は少し息をのみ後ろを振り返った。
「こんにちは、600年ぶりですねダイヤモンドブリザード様、私を覚えていてくれているなんて、とても光栄です。」そこにはこの問題用紙に乗っている写真と同じ中性的で長い白髪の角のある男が試験管の人と同じような黒いスーツを着込んで微笑んでいた。私はどうやら幻視でも見ているらしい。こんなところにいるわけないですやん、ヴァリ・ヴァリウスさんがこんなとこいるわけないですやん、もう一度息を大きく吸い込み後ろを振り返る。
「600年前まではダイヤモンドブリザード様がおっしゃる通りで私は長ったらしい講釈をたれるだけの、しがないしがない小魔人だったのですが、最近私転職したんです。長ったらしい講釈をたれるだけのこの学校の特別特級魔術顧問に」私はどうやらとんでもないことをやらかしたかもしれない。
「ほんま、ごめんなさいなのです!これはただの若気の至りというやつなのです。あの高速にして光速ゆえに拘束不可能の神足である、最強ヴァリ・ヴァリウスさまがよもや、こんなところにいようとは、本当に本当に何と言ったらいいか、」私は試験中だったがそんなことお構いなしにスライディング土下座を敢行した。
「若気の至りですかだったら仕方がないですね、そういえばダイヤモンドブリザード様今年で何歳になるんでしたっけ?」ニヒルな笑みを浮かべながらヴァリ・ヴァリウスは言った。
「一億と二千歳ほどになりますです。ほんとすんません足の裏でもなんでも舐めますんで、お望みならばエンコ詰めますんで。」私は必死になりながら自身がしでかした誤りを謝った。どんだけ運が悪いんだ私はまさかかつての宿敵がこんなところにいようとは、
「べつにあなた、エンコ詰めても0.5秒くらいでまた生えてくるでしょ。別にいいですよ気にしなくて、実際あの時私は完膚なきまでにあなたに敗れた。それは紛れもない事実です。」そういうと、ヴァリ・ヴァリウスは自身の写真が載っている解答欄に、ゆっくりと丁寧に〇をつけた。
「あの時魔人としての私は死にました。どのような形であれ、こうやって伝説の氷の女王ダイヤモンドブリザードにまた会えた事に実は私すごく興奮しているんですよ。」彼は笑顔だった。つきものが取れたような笑顔で私にそう言った。
「これからはあなた様のことをヴァリさまと呼ばしていただきたい!なのです。」私は左の片膝をつきながら言った。




