トーザー・ハントについて
彼は殺し屋でありながら、寒い雪国出身である。労働で死にかけたので塾講師をしているということは、簡単な職種を得ることになったということだ。こんな感じで、彼は世界を素早くわたり歩いてきた。
中世の世、世界が危ういと思われると、殺し屋としての力が増す。
彼が得意としているのが、糸戦術である。
まるでクモのように敵の首などを簡単に切断することや、移動手段として、行使することができる。
誰にも言えない事情があった。それが妹を、ティエリアを守ることであった。
大きな大金を背負って、彼女の病と闘っているということに、とても頑張っていた。
心身ともに疲弊していたが、それでもそれでもと、人を助けながら殺していく。
仕事が終われば、やけ酒を飲む。
そんな昔の事情が毎日であった。こんなことをしているとティエリアがこういった。
「お兄様、どうしてそんなにつらい顔をしているの?」
「どこかで、静かに暮らしたいんだよ」
あ、間違えた。怒りがこもってしまったのかもしれない。
妹を安心させなければならない。どうするべきかと考えていると。
「君だけしかいない」
手を触る。こんなにまで情が湧くのは仕方のないことだ。
指先を触る。やわらかい。こんなにまで俺のことを思っているだなんて。
「キスしましょうか」
笑ってティエリアはそんなことを言う。こんなことを言うだなんて。
そして俺は黙ってしまった。彼女の症状は、歩けないことだ。
「とあることを考えましたわ」
「ティエリア、君は君のままでいいんだよ」
頭をなでる。
それがどんなことをしているのか自分でもわかっている。
彼女に恋をしているということだ。たとえ兄弟であっても。
それでも現実は儚い。こんなにまで淡い現実なのだ。
「少し酒を買ってくる」
「もうハント家を背負うのはやめましょう」
「一応考えておく」
「はい、お兄様」
狂っているのが自分だとよくわかる。
兄弟に恋をしているだなんて、こんな状況見逃せない。
自分に腹が立ってしたかがない。
「ハント家を背負うには政府直属の任務を背負おうしかない」
絶望と怒りしか湧いてこない。畜生こんな体たらく妹に見せたくない。
自分が最低な人間だとはよくわかっている。
すると希望の張り紙が見えた。
「魔法師の育成をしております。どうか塾講師になりたいという方は、カルナ・イージー・ファに手紙を」
わずかながらに、ティエリアが明けた朝だったのかもしれない。
今日の朝食はなににしようか。
卵とベーコンとポテトを買って家に帰った。




