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日常と終わり

作者: K


退屈な毎日。いつも通りの世界。戯れに「世界滅びないかな」なんて言っていたら、どうやら本当に滅びてしまうらしい。


だけど、なにもすることが思いつかない。








世界が終わってしまうらしい。



友達はみんな、大切な人といたいんだ、とかやり残したことが、とかいうものだから一人で河原でぼんやりしていたら、後ろから声をかけられた。


「一本どうだね」


振り返ると、見知らぬおじさんがうまい棒を差し出していた。


「いただきます」


おじさんはゆっくりと僕の隣に座り、自分のうまい棒を食べ始めた。


「地球、今日で終わっちゃうんですってね」


「ああ、らしいね。こんなに、いつも通りなのに…」


「みんな、家族や大切なひとと過ごすんですって」


「だろうなあ、はは」


おじさんが笑うので、ぼくもおかしくなって笑った。

それからぼくたちは静かに並んで、流れる川を見つめながらうまい棒を食べた。




せかいが、おわる









読んでくださってありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 「世界が終わる」という非日常と「うまい棒を食べる」という日常の対比(?)みたいなものに目を引かれた。たしかに急に世界が終わると言われても、その現実味のなさから特別なことは出来ないのかなという…
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