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エッチな、Hな話

エロいのが好き

作者: 天本有泉

小学生は、読まないように。

●エロ本作家誕生

日々エロ本を書いています。

エロネタを仕入れるのに余念がありません。

というのも、以前は会社勤めをしていたのですが、激務やら人間関係やらなんやらで病んでしまい、辞めることになったわけです。辞めてからは、随分と体調は回復したわけですが、金はなく暇はあるわけで、だからといって、もう会社勤めはこりごりで、自分にしかできない自分の好きなことといえばエロ本を書くことぐらいというわけです。


●人生はなんだ?

どうせ人間なんてものは生老病死しょうろうびょうしの苦しみからは逃れられないわけで、生きる苦しみ、老いや病の苦しみ、死への恐怖がなにをやっていたとしてもあるわけです。

それならなにが楽しいかなになら満足できるかを探りたいと強く思ったわけです。とりあえずセックスの喜び、えっちのワクワク感、女の裸を見る面白さ。女の乳や尻を触った時の女の様子、反応。そういったものが楽しいだろうと。


●女はほんとうに乳で感じるのか?

しかし、ここへ来ていくつか疑問があるわけだ。

私のみじかな女たちは、乳より肩、尻より腰を、揉んで欲しいというのだ。

なんだか興ざめだ。


●エロネタ集めは、まず腹ごしらえ

それはさておき。エロ本を書くにはエロネタ集めだ。

エロのためには、腹ごしらえと少々のアルコールだ。腹ごしらえといっても、老いを感じる今日このごろは、ピンポイントでよいものを食したい。


●かわはぎの肝

そこでフォアグラよりうまいというかわはぎのきもだ。

でもかわはぎはなかなか流通ルートにのっていない。食通の友人の助けをかりてめぼしい店へいくことにした。


●かわはぎの肝を求めて街をめぐる

食欲は性欲に通ずるとはよくいったもので、食欲の強い人間は性欲も強いのだ。

食通の推薦の一軒目の店へいくことにした。

食通から紹介を受けて、土曜日に前まで行って、チェックしていたのだが、

なんと、土曜日には入荷できていたが、本日の月曜日にはないとのこと。

「なんたるちあ!(なんということだ)」

私は叫ぶ。考えてもみれば、日曜日に漁に出る漁師はほとんどいないだろう。となると、月曜日に並ぶ可能性は低いのか。


●食べ物は、えっちによいものを選ぶ

気を取り直して、何品か頼むが、なにを食したか?すっかり忘れてしまった。

いや、ちょっと思い出した。

そうそう銀杏を食したようだった。銀杏は強壮剤として、エッチの持続力を強くする役目があったかと思う。

それと、もうすぐ絶滅するであろう、マグロ、それも幼魚のメジといわれているものを食したようだ。マグロは、健康によく、老化防止だそうな、あそこがいつまでもびんびんにということらしい、中国人が目をつけ、買いあさっている。まあ、食べるんなら、今のうちだ。そのうち、クジラのように、そう簡単には食べれなくなるからね。


●二軒目へ

食通はさすがだ。こんなこともあろうかと、二軒目を用意してくれていた。

二軒目にいくとかわはぎはあったがお造り(さしみ)がメインで肝はつけ汁として使われていた。

肝そのものをあじわいたいのだが、なんだかいまいちだ。でも、ないよりはましか。

まあ、それはそれで、おいしいはおいしかったのだけど、なんだかちょっと不発だけど、、、、

この不発の気分は、その後のエッチにもろに影響するとは思いもよらなかった。


●食通との会話を楽しむ

食通と会話を重ねると(あずさ)という女にご執心とのことだった。

梓といえば梓弓(神にささげた弓)と上梓(出版すること)などの単語が思い浮かぶわけです。

「あずさ2号」なんて歌もありましたね。狩人とかいうと昭和のかおりがたっぷりですが。

梓、梓と頭に残ります。


●不発の気分のまま風俗へ

その後食通と別れて風俗へと向います。

普通ならヘルスなのですが、エロ本作家としては、日々、エロネタ集めとして、まじめに取り組んでいます。簡単にヘルスにいくわけにはまいらないのです。エロネタの変化球がいるわけです。


●出会い系

出会い系の漫画喫茶へと向います。ここのシステムは、男は、会員に五千円払ってなります。入場するたびに千円かかります。

女性は無料で入店し漫画を読むかネイルするかジュースを飲むなど自由に過ごします。

男と女は、ガラス越しに部屋を分けられます。

男から女がガラス越しに様子をうかがうことができますが、女から男は見えません。

気にいった子がおれば、店員に千円出すと、話ができます。

女と話がまとまり、女と店からでる場合は三千円払うことになっています。


●不発

店内には、女が二体。こちらに顔を向けず、ひたすら携帯電話をいじっていて、どう見てもブスそうだ。

最近は、ネットでそれなりの美形の女の裸がタダで楽しめるのに、金を払ってまで、不細工な女と、面倒な会話をするのも退屈だ。

しばし待とうと、思い、ジュースを飲んだりしていた。私以外のもうひとりの男も、気分は(おんな)じだったようだ。

でも、しびれを切らして、二体の女のうち、派手目の方と交渉を始めたようだった。こういう場合は、派手目の女の方が、成功率は高いわけだから。

そうすると、私と、一体の女が残ったわけだ。私の選択肢は、このまましばし待つか、このブスと関係するかしかない。


●店員が催促

私は、もう少しましな女がやってくるのをしばし待とうと考えた。

そうこうしていると、店員がやってきて、女と会話をするように、勧めてきた。そりゃそうだ。女と会話するのであれば、店は千円入る。


●うらぶれた感じの店員

風俗店へ行くと、しばし思うのだが、男の店員はなんだか、うらぶれた感がある者が少なくない。

一方で、若い奴は、大抵、なんだか、ひとくせふたくせあって、まあ要するに、風俗は、得てして「濡れ手に粟」的なところがあって、ほとんど資本というか、初期投資とかがいらないし、利益の出やすい業態なので、割り切ってしまえば、楽して金を稼ぎやすいわけだ。

楽して金を稼ぎやすい半面、世間的な後ろめたさみたいなものは、男でも女でもあるわけだが、、、、

今回、私のもとへやってきた、うらぶれた感のある男は、50歳~60歳だろうか、長身で、ひょろっとしている。めがねをかけていて、顔はカマキリ顔。頭は、後頭部が禿()げかかっており、全体の髪の毛は薄くあるのだが、くしゃくしゃな髪がなんとなく生えている感じ。


●男が入場

しばし待つと男がひとり入って来た。体格のがっちりして太めの、油臭そうな、柔道かラクビーでもやっていたようなに体格だ。警察関係者にいそうだな。

出会い系は、犯罪の温床といわれている。十八歳未満の家出少女たちがたむろしやすい。家出少女を集めては悪さする輩があとを絶たない。そりゃそうだ。いまどきは若い女は金になる。うまいこと騙して売春させたりAVにだしたり、金儲けできるわけだ。


●警察関係者かも?

長居は無用と心得た。まだ、私は、悪いことはしていないし、今後も、エロ本は書くけど、警察のやっかいになるようなことはしないと誓っている。


●李下に冠をたださず

スモモ(李)の木の下で曲がった冠をかぶり直すと、スモモの実を盗んでいるのではないかと誤解を招く恐れがあることから。

まあ、疑われる可能性のあることはできるだけ避けようということだ。警察かもしれないおっさんを前にして、軽率な行動を慎むということだ。

だいたい、こちらは、エロ本作家だ。風俗ばかりに入り浸っているわけだから、きっと悪い奴と思われかねない。痴漢だとか、公然わいせつだの、そんな話は好きだが、だからといって、やり方はあるだろう。逮捕されたり、つかまったりなんてのは、避けたい話だ。


●2軒目へ

う~ん、なんか、かわはぎのときと、似た状態だな。一軒目を出るときに、若い店員からは、下の階の、「恋人感覚エステ」を進めてきた。お試し券やら割引券などついているし、見学だけならタダともいう。まあ、だめもとで行ってみるとしよう。


あずさにであう。

2軒目のかわはぎの、店の時に、いっしょにいた、食通の友人は、梓という女にご執心とのことだった。

私の風俗の2軒目で、梓という名前の女がすぐに相手できるとのことだった。そのほかの女もみせられたが、もう眼中になかった。

偶然は、おそろしい。こんな流れでは、梓に相手してもらうしかないだろうが。


●梓と恋人感覚

さすがに、恋人感覚エステとあるだけに、いきなり手をつないでということになった。

まあ、確かに、いきなりエッチするより、手をつなぐぐらいがよいだろう。


●梓という漢字

源氏名は、梓というが、本名ではないという。携帯に文字をうってもらって初めてこの漢字を知ったと、梓という源氏名の女はいう。さらに、木偏に(つら)いだと覚えたともいった。

食通は、木偏に、幸福の幸と書くのだなどといっていたが、よく漢字を見ると、確かに、木偏に(つら)いだ。


●ちょっと不発

その後、梓とは、ぺちゃくちゃと、話はするのだが、エッチな方は、思ったほど、進まない。恋人感覚エステなわけだから、風俗店にしては、エッチまでは想定していないといわれればそれまでだが、、、、

以前の、こういった店は、ひととおりサービスが終わると、特別サービスの時間へ移っていくことになっていたのだが、

簡単に言うと、あと、数千円から五千円程度上づみして、払うと、フェラのサービスが付いてくるというわけだ。


●梓は、大変若い。

梓は、入店して3日目だそうだ。高校を1年で中退し、居酒屋で1年バイトをして、18歳だというわけだ。

キャバクラには、よく誘われるという。本当に18歳か?17歳のごまかしじゃないか?という気もしたが、あんまり追及するとこちらとしてもよくないだろう。


●どうやら不発

梓は、フェラしてくれるわけでもなく、淡々と、エステだか、マッサージだかして終わりのようだった。

もし仮に梓が想像通り17歳だとすると、あんまり深入りすると面倒だし、そのまんま東の国の原だとかが、昔、イメクラにいって、その店員が18歳未満で、警察に事情聴取されただのの話はこの業界では耳タコになるぐらい有名な話だし。この辺が年貢の納め時というか、帰り時だろう。上には警察関係者とおぼしきものがうろつき、ここでは年齢詐称かもしれない女が接客している。安全に健全にエッチの道を行きたいものだ。


●今日の教訓

「食事が不発だと、えっちも不発。」








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