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ブッブー キーーー


  「っ危ない!」


ドン ガシャン


 突然道路に飛び足してきた少年にトラックが追突していくのがスローモーションで見えた次の瞬間俺は無我夢中で飛び出し、少年を突き飛ばし自分が引かれていた。


「ここは何処だ?あの少年は無事か?」

 気づいたときには、あたりが明るく空に似た空間に横になっていた。


『おお起きたか。』

 誰だと思って周りを見渡すとでっかい老人が宙に浮かんでいた。


「か、神様ですか?私は死んだのでしょうか?」


『おぬしの世界ではそう言われている存在じゃ、少年を助けおぬしは代わりに死んでしもうた。本当は寿命じゃなかったのじゃが・・・』


「あの子は助かったのですね。私は妻も子供もおらず、職場も解雇されましたから、あの子の未来が守られるなら最後に役に立ったというものです。」


『なぜそんなことを言う?おぬしの潜在能力のぞいたが、おぬしの実力で解雇とはどんな冗談だ』

神様は心底驚いたように言った。


「俺は今年40歳になり選手生命に限界を感じていました。中学2年生には100m10秒00を出し将来有望な短距離走者として有名になりましたが、それ以降全くタイムが伸びることはなく、どれだけ練習をしても100m10秒から縮まらず、最初は期待してくれていた家族や学生時代、実業団の監督も国内の大会でも優勝できず、国際大会に出場することもできない俺に次第に期待されなくなりました。決してタイムが悪いわけではない、何なら40歳という年齢だと考えるならば10秒で走れることは、凄いことだと思います。

 ですがついに実業団監督に戦力外通告を受け、今まで陸上一筋でしたから、これからの人生どう過ごすべきかと悩んでいたところだったのです。」

俺は人生を思い出し、神様に話していた。


『え、おぬし短距離をしておったのか!!おぬしは長距離走の才能の方が高いぞ。ちなみにだが、今まで練習していてそう思ったことはなかったのか?』


「俺は長距離選手だったんですか?今まで特に長距離を走ったことはなかったので気が付きませんでした。」

どういうことだ?俺が短距離より長距離の方に適正があった?

そんなはずは、100m10秒00だって日本人で片手で数えるくらいしかいないんだぞ。

だが神様を見ると心底あきれた顔をして俺を見ている。


『そうか、おぬしは幼いころから足が速かったため、周りの人間も気が付かなかったのだな。よし今回少年を庇ったことで善行もあることだし、高校生あたりに回帰させてくれるわ。今度こそはその才能をうまく使って人生楽しく生きるんじゃな。』


そう神様が言い終わるが早く回りが明るくなり意識が遠くなり始めた。

初めまして月嶹です。

初めての小説を読んでいただきありがとうございます。

更新頻度はあまり高くないかもしれませんが、よろしくお願いします。

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