2日目 かなしいことば
LGBTQも関係なく、自分だけ周りと違うことってありますよね。
自分と違うからと避けられたり、いじめられたり……
ずっとそうだと疲れてしまいます。
でも、誰も助けてはくれない。自分でどうにかしないといけない。
こんなの、おかしいと思いませんか?
「はぁ…はぁ…はぁ……」
新井くん、足速すぎ!
帰宅部の私じゃ追いつけないよ!
新井くんは角を右に曲がった。
ヤバい!見失っちゃう!!
私は急いで角を曲がった。
「ゲフッ……!」
うぅ…い、痛い……。何にぶつかっちゃったんだろ?
「えっ…!」
そこには新井君がいた。
「……行き止まり…」
「え…」
前を見るとスタッフ以外立ち入り禁止と書かれた扉があった。
「新井く…」
「さっきのは、見なかったことにしてくれないかな」
「え?どうして?」
「だって、気持ち悪いだろ?男がカワイイものなんか見つめて」
「そう…かな。そんなことないと思うけど……」
「…そうなんだ、変わってるね。でもね、普通はそんなこと言わないんだよ。だって…」
私は、喉の奥がひゅっとした気がした。
その先は、聞きたくない。そう本能的に思うように。
「気持ち悪いから」
気持ち悪い。私が小さいころに言われた言葉。
親友だった女の子にFtMであることをカミングアウトした時に言われた言葉。
そんなことを言われるなんて思わなかった。
どうして、と思った。
私はこのことを思い出し唇をかんだ。
「それじゃあ、俺はもう帰らないといけないから。このことは誰にも言ったらだめだよ」
新井君は私のすぐ横を通り過ぎて帰っていった。
「…気持ち悪い、か」
もう、一生言われたくないな。
皆さんこんにちは!
お久しぶりの波澄 怜です!
今回はかなり短い作品の投稿となってしまいすみません。
そして、この作品の読んでくださりありがとうございます。
この作品は、完結まで読んでいただくとものすごくすっきりするお話にしようと思っているので、
ぜひ、最後までお付き合いください!
ほかの作品も作っているので是非読んでほしいです!
それでは、また次回でお会いしましょう!