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春雨さんと靴投げ
「あーしたてんきになーあれ」
「残念さかさまだから雨ですね」
「雨には雨の良さがあるから別にいいの」
「ただ投げたかっただけですかい」
「取ってきてほしいわ」
「私はあなたの犬じゃないんですよ」
「なんだかんだで取ってきてくれるから好きよ」
「わんわん」
「さてもう一回」
「やるんじゃねーですよもう取ってきませんよ」
「忠誠心のないわんちゃんね」
「野良犬ですし」
「そいや」
「言ってるそばからまた投げるー」
「やったわ表よ!」
「これで傘いらずですね」
「明日は雨のち晴れね」
「え、そういう感じになるんですか?」
「そのほうが二度おいしいじゃない」
「良い考え方だなあ」
「さてもう一回」
「すんじゃねーですってば」
「いけず」
「三回目が雨だったら晴れの恩恵が消えますよ」
「雨のち晴れときどき雨になるから大丈夫よ」
「あーもうわけわかんなくなってるー」




