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春雨さんと師走
「いつのまにか十二月ですね」
「しらすね」
「しわす」
「フィッシュジョークよ」
「アメリカンみたいに言わないでくださいよ」
「どうして十二月は師走っていうのかしら」
「もろもろ諸説はあるみたいですよ」
「もろもろ」
「年末は師匠が忙しくて走ってばっかだからとか」
「それで師走ってネーミングはチャーミングね」
「どこがチャーミングなんすか……」
「なら今月はわたしが忙しくなっちゃうわね」
「あんた誰の師だよ」
「あなた以外にいるの?」
「私はいつから弟子になったんですか」
「初めて出会った時から全ては決まっていたのよ」
「これも運命……!」
「さだめと読むの」
「デスティニーですねえ」
「嘘だけどね」
「知ってますよ」
「ノリがいいのね」
「春雨さんについていけるのは私だけですよ」
「いい相方を持ったわ」
「パートナーですねえ」
「嘘よ」
「ええ……」
「本当は友達でしょ?」
「フレンドですねえ」
「うっそーん」
「……」
「親友よ」
「オーゥベストフレーンドゥ」
「さっきからあなたアメリカンだけどなにかあったの?」
「あんたが最初にフィッシュジョーク言ったんじゃないかーい」
「おあとがよろしいようで」




