21/122
春雨さんと読書の秋
「読書の秋ですね」
「あなた漫画しか読まないじゃない」
「ちゃんと小説も読みますよ」
「挿絵付きのでしょ」
「読みたいものを読めばいいんですよ」
「一理あるわ」
「真理ですよ」
「それもそうね」
「でも春雨さん、たまには私のおすすめ読んでみませんか?」
「あなたが読む本って大体暴力ものじゃない」
「その言い方やめろ普通の少年漫画ですよ」
「平和なものならいいけど戦う内容はあまり好きじゃないの」
「もー女子なんですからー」
「あなたもね」
「逆に少女漫画ってどうにも合わないんですよ」
「魔法少女ものとか興味ないの?」
「あれは男性向けです」
「とんでもないこと言うわねあなたって子は」
「嫌いってわけじゃないですからね」
「むしろあなたが私のおすすめを読んでほしいわね」
「春雨さんの読む本って文字しかないじゃないですか」
「文字だけで想像力を掻き立てなさい」
「人が亡くならないミステリーとか爽やか恋愛とか盛り上がらないんですよ」
「人が亡くなって盛り上がるのはどうかと思うの」
「なかなか人におすすめするのって難しいもんですね」
「それこそあなたの言ったとおり、好きなの読めばいいのよね」
「それが真理です」
「英語の参考書でも読もうかしら」
「そんな読書の秋嫌だー!!」
「わがままなんだから」




