熱中症
掲載日:2015/07/12
浸食してくるよ。
外から、中から。
息をするたび。
歩くたび。
座っても、転んでも。
逃げ場のないことこの上ない。
両の足を、がしっと掴まれて。
アスファルトの上だろうが、芝生の上だろうが。
部屋の中だろうが、お構いなし。
息が苦しい、なんて、序の口。
めまいがする?
水をください。
休ませてください。
せめて、やさしい声をかけてください。
横になって、涼んでいたって。
そうそう、熱は冷めやしない。
ともすれば、このまま、明日は来ないことになるのかも、なんて。
氷枕の上で、ぐったりと考える。
大丈夫?
ごめん、声をかけないで。
飛び跳ねる心臓が張り切って。
もっと、温度が上がっちゃうから。
熱にうなされるなんて、いつも一緒さ。
涼めば、実は、熱なんて、逃げていくもんさ。




