はてしない物語
ここに書かれているのは、朔夜の個人的意見です。
顔文字を使っています。
苦手な方はお気をつけください。
【はてしない物語】
著者はミヒャエル・エンデさんで、原題は【Die unendliche Geschichte】ですね。
結構有名な作品じゃないかなぁ~と思ってます。
私が読んだのは、たぶん岩波書店のものだと思うのですが、本の装丁が作中に登場する本「はてしない物語」と同じなんですよ。
あかがねいろのカバーにアウリンの紋章がついていて、とってもわくわくしたのを覚えてます。
ただ中身が・・・。現実世界とファンタージエンの二つの世界があるのですが、それぞれ文字の色変えてたんです。図書館で借りて読んだため文字色があせてたのかもしれませんが、ちょっと読みにくかったです。でも、文字の魅せ方は面白かったです。
文庫版も出ているらしいですね。
さて、ざっくりとあらすじ説明を・・。
本好きの少年『バスチアン』はある日、いじめっ子から逃げて入った本屋で一冊の本を見つけます。
その本のタイトルは「はてしない物語」
「はてしない物語」を読むうちに、『バスチアン』はこの不思議な本の世界“ファンタージエン”に魅せられていきます。
けれどファンタージエンは滅亡間近。
次第に現実の世界とファンタージエンが交差し始め・・・。
みたいな感じですかね。今のは前半部分です。
この話は大きく二部に分かれていて、後半部分では『バスチアン』がファンタージエンにいって冒険をします。
詳しく言っちゃうと前半のネタばれになっちゃうので知りたい方は読んでみてください。
一応児童文学で、ファンタジーテイストに仕上がっているにもかかわらず全体を通してみるとそこかしこに哲学的なメッセージがこめられているような気がします。
・・・・後半部分は結構主人公が嫌いになりました。
いや、なんかもう・・・・見てられない。
そんな気分になりましたよ。
読んでる途中で本気でキレそうになっちゃいました(-_-;)
あは。
さてこの【はてしない物語】。
実は、ミヒャエル・エンデさん以外の作家さんでファンタージエンでの別の出来事や【はてしない物語】の前史が描かれてます。
ラルフ・イーザウさんをはじめとする六人の作家さんで【ファンタージエン】という題名の六冊の本が出ているんです。
実は私、【はてしない物語】を知ったのは【ファンタージエン】からなんですよね~。
【ファンタージエン】の六冊を読んでから【はてしない物語】を読んだので、「あ、この部分【ファンタージエン】に出てた!」みたいな感じになったんですけど、たぶん本来は逆です。
実際に読めばわかるんですけど、作者さんはお話が微妙に脱線しかけると“けれどもこれは別の物語、いつかまた、別のときにはなすことにしよう”と言って本題に戻しちゃうんですよ。
ちょっと待って!そのキャラのその後知りたい!と思っても“別のときにはなすことにしよう”と言われちゃってわからずじまい・・・。
でもそこが想像力をかきたてられるいいところなんですけどね(^^ゞ
【ファンタージエン】ではその語られなかった部分を別の作者が想像して書いた本もあります。
それだけじゃないですけどね。
本の思わぬところで原作の“物”だったり“人物”だったりが出てきて原作を読んだことがある方は楽しめると思います。
そして、”ファンタージエン”のまったく新しい一面が見れると思います。
言葉遊びだったり、人物の対比だったり。何度読んでも、むしろ読めば読むほどいろんな面が見れて深い味わいを残していく。そんな作品だと(勝手に)思ってます。
【はてしない物語】もですけど【ファンタージエン】もぜひ読んでいただきたいです。
では、今回はこの辺で失礼します<(_ _)>