第七頁
「よ、何か分かったか?」
「・・・ああ、大丈夫だ。あの人は言った。ハッピーエンド以外認めない ってね。黒猫、君に言われなくてもわかっているさ。この話、最高の結末に導いてやるよ」
「おや、急に本気だな」
「ちょいとね」
どうやらあの猫の一言は随分と来たらしい。
▽
そんな彼らが去った後
「よ!新入り」
「・・・・や」
白髪に蛇の目を持った青年が部室にあらわれた。
白い眼の黒猫は尻尾を振っただけだった。
「にしてもいいのか?あの探偵娘に教えて」
「・・・・ウチの黒猫はやる気無しだったからね。適材適所ってやつだよ」
「残念だなぁ。あの生霊娘もう少しで「こっち」の住人だったのに」
「そうか?あんな生意気な生霊なんざ「こっち」に来てほしくねーっつの」
「本当に嫌いだな。そりゃそうかオキニの黒猫ちゃんに危害加えるかもだからか」
「そういうことだ」
▽
明日夏は再度夏香の現れる教室に向かった。
「おい、宮坂夏香!いるんだろう?」
「何よ、またあなた?」
ふわりと宮坂夏香が現れる。
その顔は不機嫌になっていた。
「そうだよ。ちょっとばかし君と話したくてね」
「何をよ」
「例えば、健崎隼人」
「!」
夏香の顔が驚きに変わる。
「君が実は生きていた」
「?!」
「とかね」
明日香はにやりと笑った。
▽
その後、探偵がどうやって彼女を説得したのかは興味が無いので割愛させていただくが彼女はこの学園に復学することになった。以上がこの幽霊騒動の顛末だ。
じゃあこれにてこの幽霊騒動をおしまいとさせていただくよ。
語りは「人がいないはずの文芸部室」の具現者であるポルターガイスト「文芸室の猫」でした。
超絶やっつけ仕事で申し訳ありません。
幽霊騒動後は学校の怪談の予定です。