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025 当主/クラブ

2018年 12月


「お前、オリンピックな」

ある日来た、小田川からの連絡は端的に言ってこういう事である。


2020年五輪の日本代表である。

そして、予選会は五月から始まる。随分と唐突な話である。

「最初からお前を呼ぶならそうしたさ。だがな、最後まで招集会議が紛糾したのがおまえらだっただけだ」と本音を語った。

お前らとは、ワシとキリュウインに他ならない。


前回大会のメインメンバーは、

イシカワ

カマクラ

タカホ

サイオンジ

タカトキ

ミモリ

という、善良な面子である。

日本に準優勝という素晴らしい結果を残した、ベストイレブンだ。

なお、優勝チームはイタリアである。


だが、今回のメンバーは、

ワシ

ジョシュア(善良)

ボンゴ(気性++)

ナカヒラ(やや気性難)

キリュウイン(論外)

何処で何が爆発するか分からん面子である。

ワシとキリュウインを呼ぶか否か。世界に恥を晒すか、勝利を諦めるか。

全く、失礼な話である。


まず、監督とオーナーに話は通しておかねばならん。

『監督、心苦しいのだが……』

『行ってきなさい』


『オーナー、不本意だが』

『そうかそうか、安心して行ってきなさい』

ツーカーで、話は通る事となった。


後で知った話ではあるが、バロサオーナーと監督両名には世界中から激烈な圧がかかっていたという。


イタリア。

彼らは、カマクラ率いるジャパンを激戦の名勝負の末に破り優勝の錦を飾った。

だが、世界的な認識は『でも、あくまでオリンピックでしょ』と。

『モモを破らないと世界一じゃないよね』と。

故に、世界一を証明するために再びの優勝を狙わんと鼻息が荒い。

監督にはモモの師匠であるヘヴァン・クロッセを引き続き招集。万全の体制である。


スペイン。

前回大会ではイタリアに準決勝で敗北。三位決定戦ではPK戦の末に辛くもドイツを破り、総合三位と面目を保ったが、国内ファンはこの結果に満足していない。

黄金世代筆頭のカリスマリーダーであるレジョアネ(スペイン)と、同じく黄金世代の最先鋒であるモモ(日本)との大決戦を一般ファンは勿論、スポンサーもオーナーも大いに熱望するところである。


ドイツ。

大本命と噂されるドイツは、前回大会ではスペインに敗れ総合四位となった。

しかし、モモ達の世代に競り勝ち、U-12の優勝を捥ぎ取った実績がある。それに、仮にモモが出たとしても、バイエルン-フランクフルト時代で十分に得た対抗策を駆使すれば、確実に抑え込むことができるだろう。

監督は、モモを封じ込めた作戦を立案したレガト弟。アドバイザーには、実際にフランクフルトでモモ封殺作戦を成功させ、またチーム監督としてモモを率いた経験もあるレガト兄を招集。日本モモだけは、確実にヌッコロすと気炎を上げている。


フランス。

前回、準々決勝でイタリア相手に0-1で敗退となった。試合内容は見るべきものがあったが、ベスト4に入れなかったとして監督は解任に追い込まれる結果となった。

この屈辱を雪がねばならない。

また、モモのサッカー以外の知名度が、イギリスに次いで高い。ジデーンと凱旋門賞のせいである。『相手チームの選手の顎を躊躇なく殴りぬく、競馬が滅法強いやつ』という評価は、もはやサッカー選手に対するモノではない。なお、当のジデーンはモモの危険性を周知しようと色々と動いているようだ。


イギリス

『モモがオリンピックに出るってよ』

『ああ、馬術だろ?』

誰もモモがサッカーの方で出てくるとは信じていなかった。

イギリスにおいてイエモとは、競馬関係の名前である。右ストレート事件のイカレタ女も、名獣医シシザもイエモ関係者である。サッカー? なんのこったよ。

と、噂レベルの内はまだ良かったが、いよいよ日本サッカー連盟がモモ招集を本格的に検討し出してからは流れが変わった。

『マズいですよ!』と、サッカー行脚をしていたころを知っていた英サッカー関係者は、日本代表が危険な存在であるとSNS等でアピールし出した。

全ては、モモを除く四人組が真面目に活動していた為であり、特に評価の高かったジョシュアが『でも、俺らのチームの最強はここには居ない』と言い続けていた為である。

なお、ジョウオウヘイカはいそいそと来日する準備を進めた。

目的の比率は、サッカー見学が1割、イエモ牧場観光が9割である。


アメリカ

大体はイギリスと同じ反応であった。

だが、サッカー関係者は『あの日本代表と戦えるかもしれない』と、同じくサッカー後進国である日本に対して、友好的なライバル心を燃やすこととなった。

前回大会準優勝、という肩書もそれに拍車をかける。

アメリカ代表が『目標は、ジャパンに勝つこと』と発言すると、『ターゲットは日本! 前回大会準優勝のチーム打倒! ジャイアントキリングを巻き起こすか!?』と大目出しでスポーツ紙の二面を飾る事となる。

彼らのそんな(意図せぬ)ビッグマウスに、お金持ちと権力者は喝采を送った。

ウダガワの右ストレートは記憶に新しいところである。非常にすっきりした。

それに、シュンザンのBCCも覚えている。彼らにとって、日本イエモとはライバルであり、悪友であり、同志でもある。そんな相手に我らがアメリカ代表は果敢に挑みに行くのだ!

アメリカ大統領からの公式SNS及びビデオメッセージでの直々の激励の言葉を貰った時、あまりの事の大きさに、アメリカ監督は卒倒しそうになった。


その他、RRおよびM&Dで関わっている中東。

ネイマーレの配信以降、つながりが強くなった中南米。

日本モモを倒すことで国威高揚を狙う中国、ロシア。

競馬関係で日本馬が荒らしまくった香港。

諸々のところから、バロサオーナーの所にメッセージが届いた。

『もちろん、モモは出るんだよね』と。

見るのも恐ろしい方々の“お願い”の手紙の束を目の前に、バロサオーナー及び監督は首を縦に振るしか道はなかったのである。


なお、若手がごっそりと抜けることに、選手からの不満の声は無い。

ベテランでも中堅でもチーム内での価値をアピールする機会が得られたことに文句を言うものはいない。

ただ、『日本かスペインの代表戦だけはメンバー登録を外してくれ』というやつらは居た。

メインとネイマーレだった。



同2018年 年末


ワシはいつものように日本に帰ってきた。

そこにはダブル爺様が待ち構えている。

これは、いつものやつじゃろうか?


「モモ、まずは目出度いの」

「日本の代表たあ、大したもんだあ」

爺様二人は、素直にオリンピック代表候補に選ばれたことに喜んでいる、ように見える。

直球で聞くことにした。

「で? 今年は何をさせるつもりじゃ?」

ワシがそう問うと、にやり、と笑う爺様方。

もう、この展開には慣れたものである。



≪伊右衛門俊 成人会≫


ん?

イケゾエのブラストワンピ有馬記念祝勝会とかではないのか?


爺様方に連れられた先は豪華絢爛な会場であったので、ついついその方向で考えていた。

引退式でまた何かせよと申し付けられる、とばかり思っていたのじゃが。

……だが、それでもおかしい。

日本における成人式は20歳だったはずじゃ。

前世の成人年齢は、

祖国オクレアンは15歳。

魔国で13歳。

ダーバンで9~12歳。

それぞれ事情は異なるが……。


「あら、兄上。お久しゅうございます」

「珍しいですね、兄様がこのような場に来るなんて」

ワシが考えていると、声を掛けるは我が妹たちじゃ。

「箏も衛も久しいな」

眩しい振袖で、髪型も上品にまとめ上げているかつてのおてんば娘たちは、会場の華である。

(ははあ、なるほどな)

そこで、爺様たちの狙いの一つに気が付いた。

シュンの成人会がどのような経緯で開かれることになったかは分からん。

だが、そこに出席する妹たちの“虫よけ”として、ワシ以上の人選はあるまい。

相変わらずの孫馬鹿というか、何と言うか。

(前世の価値観で行けば、この達も立派なレディーで、婚約者も付いている頃合いなのだが)

内心その過保護にあきれるが、得心が言った以上は役割を果たすとしようか。



父・紋江は内心、気が気ではなかった。


伊右衛門家の成人会とは歴史的に、“当主発表会”と“婚約者発表会”の意味を内包している。

近年においてはやや形骸化しつつあるが、成人会の意味を知っている人間はそれなりにいる。

だから、“俊が次期当主”であるというこちらの意図を明確に図ってはくれよう。

だが、俊どころか、僕の子供たちはたったの一人も婚約者どころか恋人すらいない(娘に関しては自業自得)。

つまり、この場は伊右衛門家の実質婚活パーティーに等しいのだ。


俊がモテるのは良いのだ。だが、娘たちはダメだ。一生、家で面倒を見たい。

そんなことを妻に真面目に言ったら、本気のグーパンチが飛んできた。

だから、モモを呼んだ。伊右衛門家のイレギュラーであるが、悪いようにはすまい。これには妻も賛同した。そして、『もしモモが許す相手ならば、異論はありませんね?』と釘を刺された。僕の意見はどこに行った?


「こんばんは、モモさん。妹さん、僕にくれませんか?」

「アホたれ、却下じゃ。別に好きでも何でもないじゃろうが」

「バレてましたか、手厳しい」

声を掛けてきたのは浦野少年だ。ストレートな物言いで会場に緊張が走ったが、それが冗句と分かれば何も無かったかのように元の喧騒を取り戻した。

「で、イエーガーのやつとはどうなんじゃ?」

「おかげさまで。もしかしたら、あちらの方から何かあるかもしれません」

「そうじゃなくて、お前の方じゃ」

モモの意図を汲み、気恥しそうに頭を掻く。

「まだまだ、ですよ。夢半ばってところですね」

「そうか。ま、データならいくらでもくれてやる。気長に行けよ」

「そう言ってもらえると、ありがたいですね」

おう、そうだそうだ。

「二人もハルイチは久しぶりか?」

「はい、学年も違いますので」

「シュン兄様と遊ぶときは、私たちは席を外していますので」

ワシらの会話を聞きながら、浦野少年はしばしモモと見比べた。

「……やはり、顔は似ているけど、中身はモモさんだけ違うなあ」

「どういう意味じゃ」

そのやり取りに、妹たちはクスクスと笑う。

「兄様は、“モモ兄様は浦野様の天敵”とおっしゃっていましたが……面白そうに話すのですね?」

「詳しくは言えないが、現状のラストゴールだからね」

「まあ……!」

猫を被っとるな、互いに。まあ、人目があるこの場で明け透けに言い合うのもおかしな話じゃな。


だが、浦野少年は、ワシには容赦がない。

「それにしても……お二人はモモの妹というより、俊の妹ですよ」

「そこに何の違いがあるんじゃ?」

「上品さ」

「おい、表に出ろ。ハルイチ」

「冗談ですから! 本当にやめてください!」

嘘つけ、本音100%じゃったぞ? アルス呼んでやろうか?

「で、妹うんぬんは?」

「そこは本当に冗談です。なんたって、僕には婚約者いますから」

それに食いついたのは妹たちである。コイバナが好物の年頃なのだ。

「ええっ! 紹介してください!」

「私たちにアドバイスを貰えれば!」

そうして、浦野少年の婚約者のところへといそいそと向かった。

「……君たちに婚約者ができないのは、父君とそこの兄君のせいだと思うがね」

ウラノがそんなことを小声で言ったのを、今は聞き流してやるわい。


「コハル、今いいかい?」

親族と談笑していた少女に、浦野少年は優しく問いかけた。

少女、そう、十歳を少し超えたくらいの年頃に見える。

「勿論です、ハルイチ」

だが、その口ぶりは大人びている。

「ありがとう。僕の天敵と、俊の妹たちが君に是非挨拶したいみたいなんだ」

それを聞いて反応が顕著であったのは、コハルという目の前の少女よりも、周りの大人たちであった。それはそうだろう。本日の主役である伊右衛門俊の妹なのだ。

……それ以外の他意はないよな? ハルイチ?

「お初にお目にかかります、箏と申します」

「衛と申します」

ザ・お姫様。素晴らしいじゃないか、イエモの姫のお行儀は。

ワシは妹たちの見事な姿を、心のスクリーンショットに刻んだ。

父上、この二人は必ず守ると誓おう。

「ありがとうございます、コト様、エイ様。私、コハルと申します」

おや? 礼が日本式では無いな。まあ、そんなことは些末な事だ。

「ワシは伊右衛門、モモじゃ。よろし」

ワシが頭を下げようとした瞬間、

「バッ、カ……!」

ハルイチがチョークスリーパーを決めに来た。ハアアア!?

「喧嘩なら高値で買うぞ……貴様……!」

「いいから! ……いいから、こっちに来い下さい!」

ズリズリと、会場の隅まで引きずられた。


「おうおう、ハルイチ。落とし前つけてやろうか」

いきなり首絞めは無いじゃろ。ワシには効かんとしても、どういう事じゃ?

「……そりゃ、こっちのセリフですよ! あっちの習俗を教えてなかった僕も悪いけど!」

「ハア?」

「“女性に男性は頭を下げない”! それがあっちの習俗です! あなたはレッドカードの禁忌を犯そうとしていたんですよ!」

「事前に教えておけよ、ハルイチ!」

「あんだけ世界を回っているんです! 知っていると思うでしょう!?」

「そりゃそうじゃな!」

すまん、そういう部分は全てアルス任せであった。

「……“モモが大失態しました”という真実が伝わるくらいなら、御の字ですがね。ヨーロッパでも散々やらかしてますから……。ですが、コの家が“モモの無知に付け込んで頭を下げさせた”って報道されたら、最悪族滅すらあり得るんです。そういう世界なんです!」

16歳にゲキ詰めされている累計約180歳が、そこには居た。

実際、ハルイチが首を絞めてまで阻止していなかったら、マジでヤバい案件である。


「で、コハルは何者じゃ?」

「……正確には、胡春コシュンが彼女の名前です。コハルと僕が呼ぶのは日本で不自然ではないからですね。ざっくり言うと、中華胡家のお嬢様です」

「ほーん」

「そして、騎馬民族からの流れでもある。伊右衛門と聞いて彼らが異様に反応したのは、馬と祖先に対する敬意があるからです」

「ワシがその馬に関わっていることは?」

「もちろん知っています。ですので……」

「あそこで頭を上げていたら、レッドカードどころかゲームセット、と言うわけじゃな」

「……分かってるじゃないですか」

「そこまで説明されれば、な。ま、安心せい」

「僕は、安心できないですよ」

作戦会議終了じゃな。


「待たせたな、伊右衛門、百々じゃ」

仕切り直しじゃ。シレっと、さっきの事は無かったことにする。

それが互いのためである。

「私は……」

すかさず、コハルが頭を垂れ、礼をしようとするのを、手をかざして止める。

春一こいつの“良い人”に、ワシはそれを望まん。妹たちの“饗応ザツダン”をお願いしようかのう」

「ハッ」


それを見た胡家の大人に、電流走る。

伊右衛門百々とは、胡家にとって尊敬の対象である。

誰よりも馬を知り、自由を愛する。

何処かの二枚舌の貴族をグーで殴り飛ばす配下を持つ。

この会にモモが参加しているのに気が付いたのは会場に入ってからであったが、どうにかして話だけでもできないかと、色々と算段を立てていたところであった。


そこに、である。

一族の娘、胡春のフィアンセである浦野春一が、どういう伝手かそのモモを伴って、こちらに来たではないか。

更にモモ直々に、この会の主役の妹君である箏、衛姉妹の饗応を胡春が仰せつかった。

これ以上の名誉はあるだろうか?


また、無視できないのは、春の婚約者であるハルイチを“対等”と見ている点だ。

胡春は胡家の中でも本家筋であり、末娘という事で日本へのパイプを作るべく上流階級の子息が通う学校の留学させていた。

その彼女が見出したのが浦野であったが、正直なところ本家としては、『そんなレベルの男に娘を嫁がせるのは不本意』であった。

だが、一気に評価は覆った。

本家の次期当主が、嬉々としてモモに話しかけてその会話を楽しみ、説明不足な部分を浦野が補足しているのに興味深そうな視線を向けているので明らかである。

※なお、当主は高齢のため今回の参加を見送ったが、モモと直接話した親類の、特に親密に話した次期当主に対して本気で悔しがったという。


これ以降、浦野少年と胡春の結婚は、加速度的に進むこととなる。



そろそろ、シュンに挨拶に行くか。

頃合いを見計らって、妹たちをコハルから回収して、挨拶攻勢がひと段落してようやく食事にありつけると気を抜こうとしている俊の元に向かう。


ワシら三人が俊の前に立つと、再びの緊張が会場に走る。

ワシら、ではないな。“ワシ”がここにいるからだ。


どのような世界であれ、今世でも前世でも、家督というのは長子継承が基本である。

もちろん、能力であったり人望であったり、母方の持つ権力であったりと、必ずしも長子に継承されるわけではないし、“何故か”長子が突然病に倒れたりして継承順位が繰り上がったりも、ままある事である。

だが、こと伊右衛門家では、長男が夭折した場合を除き、初代からずっと長子継承である。モンジロウ爺様もモンエ父様も、長男である。

この点は綾鷲の家とは違う。

キミクニ爺様は次男であるが、どういう手段を用いたのかを深く聞くつもりは無いが当主である。

伊右衛門家初の“次男”当主。今回はそのお披露目の会である。

そこにワシの姿が無いという事は、無用な醜聞をバラまくことに繋がりかねない。

『シュンの次期当主に不満を持っているので欠席した』

当主モンエの決定が不満なのでボイコットした』

過去何度も家族の、伊右衛門家と綾鷲家の前で「ワシは伊右衛門家を継ぐつもりは無い。シュンに任せる」と発言していたとしても、それは家の中での話に過ぎない。

ゆえにこれからワシは、何処かの中東の三男坊イルーンのように“継承権放棄”を大々的に宣言せねばならんのだ。


先に、妹二人が挨拶をして、華麗にそそくさとワシの後ろに回る。

良く分かっているモノである。


俊は立ち、ワシが先に口火を切る。

「俊、成人じゃな」

「そうだね、兄さん」

硬いのう。まずはアイスブレイクと行こうか。


「俊、いつ結婚するんじゃ?」(ブーメラン)

「兄さん、同じ質問を返してもいいですか?」

「心には五人の妻が居るでな(前世)」

「ええ……」

なお、この“五人の妻”発言を真に受けた人々は慌ただしく動くことになった。

見つかるはずがない。彼女たちは異世界の人間で、かつすでに天の門をくぐっているのだ。


「ま、それは置いといて」

「いや、すごく気になるよ? え? 何? 知らないの僕だけとか?」

もう硬さは無いな。

よし。


「俊、これから真面目な話をする」

「いつだって唐突だよね、兄さんは」

ワシが真面目な顔をすると、非常に疑り深い目がワシに向けられた。

「伊右衛門牧場は渡さん」

「はじめから、そこに手を出す気はサラサラないよ」

呆れた顔で俊は答えた。重要な事ではないと考えているのだろう。

だが、そう思っているのはお前だけじゃ。

会場の、競馬関係者と思しき人間は安堵の表情を浮かべ喝采を上げとるぞ。

何だったら、モンジロウ爺様とキミクニ爺様が抱き合っとるからな。あの一角やたらと喧しいな。よく見たら馬主の方々ではないか。キタチャンブラックの馬主もおる。


「あと、IEMOの代表権限も、ワシが貰う」

「ちょっと待って、その権限の範囲は?」

あそこでの経験が医者の卵としての原点なので、俊も無視はできまい。

だが、安心せよ。

「スポーツ医療の研修制度及び、技術交流制度は決して曲げん。IEMOが“来る者拒まず、去るもの追わず”で正しいボディーケアを学ばせる伝統もそのままじゃ」

それを聞いて、俊も表情を和らげる。

「それさえ担保してくれるなら、僕からは文句ないよ。でも、それだけなら僕がやっても同じだと思うけど?」

とは言え、疑問は疑問のようじゃな。

モモはニヤリと笑い、俊はその笑みを見てひきつった。それは、絶対になにかやる時の表情だからだ。

「すまんが、それを今明かすことはできんな」

「お願いだから、お手柔らかにね?」

「俊には迷惑はかけんとも」

それ以外の誰かには容赦しない、という意味だと、俊は解釈した。


「さて、これが最後の要件じゃな」

途端、モモの雰囲気がガラッと変わる。

威圧でもなく、殺気でもなく。“カリスマ”とでも言うべきか。目を離せなくなる威風が、そこには渦巻いている。

「ワシは、弟シュンの“後見人”、兼、“保護人”となる事を、ここに誓う」

厳かな声で、そう告げる。

……

……?

どういう意味?

会場には困惑が広がり、日本文化に詳しくない来客は近くの日本人にその意味を問う。

勿論、日本人にもその意味を知るものは一人もいない。

今のは、統一神カミサマに対する宣誓である。後見人の意味合いも日本の慣習とは全く異なるし、保護人という意味合いはこの世界の辞書には載っていない。だから、会場にいる人間のほとんどには、まるでさっぱり意味が分からない。

だが、この場には人間以外のモノもいる。

「「「「御身に変わらぬ忠誠をお許しください」」」」

そうして床に片膝を付き、モモに頭を垂れる面子に会場中が瞠目した。

矢田

獅子座

宇田川

そして有栖

海外のトップにすら、礼儀以外で頭を下げた姿を見たことが無い。

これには理由がある。


神の世界での後見人とは、こちらの世界での後見人とは違い、“自らへ忠誠を誓う者を含めて、後見する者への忠誠を誓う”ことを意味する。

また、保護人とは、こちらの世界での保護者と言葉だけは似ているが、“保護人が誓った相手の万難を排する”ことを約したものである。

ざっくりこちら風に言えば、主従の誓いと騎士の誓いをこの場で宣言したようなものである。

だが、四神としては、そんなのはありえない。自分たちの忠誠は統一神にあるし、その次官であるモモに対しては、人間性は置いておいてギリギリ従っても良い。

しかし、モモの弟とは言え、シュンに対する後見人にも保護人にもなりたくはない。あくまで、この世界で自由に過ごしたいだけなのだ。メンドウ臭い誓いなど、可能な限り立てないに越したことは無い。

要するに、今の立場を守るための保身的行動である。


まあ、そんなことは、異世界ニホンでは関係のない話ではある。


「許す」

「「「「ハッ」」」」

許す、とワシがこの四人に対して言うのは、元の世界であればこの時点で全面戦争でもおかしくはない。それを言う権利は、そもそもシュンにあるのだから。

だが、文化が違うのだ。どうでも良かろう。

「俊、当主じゃな。おめでとう」

ざわつく会場の中で、ことさらに大きな声で“弟が当主となる事と認める”声明を出すと、一気にシン、と静かになる。

「ありがとう、兄さん。僕にできるかな?」

「できる」

言い切った。

「どうして?」

心底不思議そうに、俊が問う。ワシは会場に向けて言った。


「ワシが、“何が起きよう”とも、“誰が何をしても”、守るからじゃ」


だから、イエモに手を出すな。

敵意すら見せるな。

それまで、席に座っていた者も、誰も彼もがモモに頭を垂れた。

伊右衛門の絶対守護神。

伊右衛門、百々。

龍に睥睨されるかの威圧に、彼ら彼女らは頭を垂れたのだ。

その光景に、俊は苦笑した。

「やっぱり、兄さんの方がトップは向いているよ」

「いや、ワシは王が出来ない。経験的にな」

「は?」

「何でもない」

また、兄さんは何かの秘密を持っている。

でも、それは良いんだ。

……妻が五人発言は、あとで問いただすとして。


「伊右衛門、俊。僕が次期当主となる。異論はあるかな」

だれも、そこに異論はない。

隣にいるヤツが異論を唱えない以上、何も言うことは無いからだ。



儀式的なパーティーが終われば、三々五々、二次会となる。

ようやっとアルコール解禁である。

欧州アチラで買い込んだ蒸留酒だの、ワインだのビールだのを、魔法空間からどれだけ出しても見咎める者はいないのだ。

プライベート空間は楽なものである。何をしても許される空間である。

パーティーを行ったホテルの一室を貸切っての宴会である。


「モモお、それ、全部飲むつもりかあ?」

キミクニ爺が心配そうに言うが、これでも足りんくらいである。

「あいつらが居るからな」

矢田ヤダル獅子座モダ宇田川ヴーヴァ

その三神だけで、それはもう、信じられんくらい飲むことをワシは知っている。

モダ別邸でそれは実証済みである。

その点、有栖アルスは比較的軽いものである。

だが、あくまで神の中での比較的である。普通の成人男子が三人ほど急性アルコール中毒になって天に召されるくらいの酒量で、ほろ酔いとなる。

人目のある会場でそんな呑み方をできない、というのが暗黙の了解である。


ワシは、上品に飲む。

何処かのハルイチに言われたからではないが、こういう飲み方もできる。

ツンと抜ける豊潤の濁流と、濃厚な酒気が喉と胃に流し込まれる。

それを、目の前のいかにも分厚い旨味の塊、燻製肉の塩味が、更なる探求へとワシを誘う。

ウーム、美味い。


「どうして平然とウィスキーをストレートで一気してんですか」

半眼で睨むハルイチが目の前にいる。

残念だったな。貴様には分かるまいが、これが上品な飲み方というものなんじゃ。

ああ、ハルイチは飲めんからな、ハハハ。

「これが、上品というもの」

「寝言は、寝て言ってくれますか?」

手厳しい。じゃが、ワシの手札はまだある。

「では、あちらを見るがいい」

そう言って指し示すのは、鯨のように飲みまくるヤツらの光景である。

とりあえず、で出した50リットルの内、10リットルはヤツラの胃の中に消えているじゃろう。あとで追加せんとな。

「見たか」

「見ました」

「で、ワシは?」

「あの人たちのボスですよね?」

ぐうの音も出ない。ハルイチ少年、腕を上げたな。

そそくさとハルイチはシュンの元へ行った。おそらく悪のヨイドレにしないために、俊を誑かす腹積もりである。婚約者である胡春も帯同する。


ここに残るは、コシュンの親族。どうしてここにいるのか。

聞けば、爺様モンジロウから許可を得ているようである。ならば、客人である。

「飲むか?」

「飲みましょう」

そうなった。


どうしてこうなった?

一献一芸。

これは前世のサーバンの風習である。

こちらで言うところの一升(1.8リットル)の大杯を飲むうちに、一芸を披露する。

出来なければ、まあ、酷い事になる。そういう風習があった。


ヴーヴァが神界から自前の二胡を取り出す。

モダが、同じく自前の鞭を取り出し、舞を披露する。

神々にとって、一献一芸は、見逃せない見世物であるらしかった。

そして、見るだけでは満足できないワガママ野郎が、イエモAチームである。

我もやる。

俺もやる。

やらせろ。

で、こうなった。

宴会場には、都合よく舞台があった。

やらぬ理由が無いのである。


はっきり言おう。

宴会芸大会になったのである。


発端は、コシュンの親族と乾杯して少しした時の事である。

景気よく飲んでいると、「モモ殿の風俗には、こういった場で客人を歓待するものはありますか?」と一人が問うてきた。

ある、と答えた。

ワシは得意の横笛を(魔法空間から)取り出し、一曲披露した。

「昔々の話じゃが、敵同士であった国があったそうじゃ。その宴席の中で、 “相手の用意した酒を飲み干すとは天晴アッパレ”という意味で、芸を返した、という事があったようじゃの。その名残として、相手が一献飲めば、こちらが一芸を返す、というものじゃ」

まあ、その国も習俗も異世界アチラなのでここでは関係ないんじゃがな。

と、思っていたのはワシだけである。


「ハアァァァーー! 祭りだ! 祭りだ!」

矢田が祭りを歌っている。

マイクなしで。それで会場全体に歌声を轟かすのだから、大したものかもしれない。

だが、本家本元であるシロウ先生の前でそれをやる根性こそ、大したものである。

ニッコニコで見ているので、おそらくセーフだ。

ああ、先生がステージに上がった。

そっくりさん大会で良くある、ご本人登場のパターンである。

これは恥ずかし……く、ない!?

スムーズに演歌の大御所の背を叩いてバトンタッチした!?

そしてバックにあったドラムセットに腰を下ろして、大迫力の演奏か!

「シュン。君の兄貴は、あいつらのボスだ」

「分かってる」

「競うなよ?」

「分かってる」

でも、内心ではハルイチが兄モモに挑もうとしていることを、僕は知っている。

電子の世界で完全再現した上で、それに勝つことを彼が最終目標にしていることを。

どこかで、僕らは精神的双子なのだ。兄に、生涯でたった一度でも勝ちたいという目標を立てている、という同志なのだ。

伊右衛門の次期当主?

周りから見れば、僕は兄を蹴落として当主になったかもしれない。

でも、そんなことは“どうでも良い”。

不戦勝。兄は、当主の座にカケラも興味が無いからだ。

絶対に、勝ってやるぞ。モモ!


なお、この時点でのバレンタインチョコはシュンの圧勝である。

すでに勝ちを得ているのに、勝ちを認識しない弟。

それを俯瞰する春一は、『もう勝っているところもあるから、無理に競うなよ?』という意味で助言したに過ぎないのだ。





年明け。

ワシは伊右衛門牧場へ足を運んだ。

あの二次会から、もう。

本当に、煩いくらいに連絡が来る。爺様モンジロウ爺様キミクニ、その他以下略。

その点、伊右衛門牧場は静かに過ごせる。と思っていたが。


『ちょっと私の娘に乗ってかない?』

『あ! ママ、それはダメよ。私の娘に乗るんだから!』

『二人とも落ち着くんだ。ところでモモ、私の娘に乗っていかないか?』

三人寄れば姦しい。

イエモ牧場の牝馬とは、もっと喧しい。

ここには、イエモレディーを筆頭に、預託された牝馬も含めて二十頭以上の繁殖牝馬が繋がれている。端っこの方でヒンヒン言っているシュンザン君は実に肩身が狭そうである。

『モモ殿、キタは今回来ているか?』

『まあな。今は温泉の方ではないか』

『頼む、某もそちらの方に……』

これがかつてアメリカを席巻した馬の姿か?

シュンザン君を笑うなかれ。

イエモ牧場牡馬組合は、たったの四頭しかいない。

ディープ

シュンザン

オルフェ

キタサトブラック

それに対して、ここにいる牝馬は温泉療養も含めればザッと三十頭を超える。累計数で計算すれば、その牡牝割合は更に傾くことになるだろう。

そんな彼らは、熱い結束を結んでいる。主に、愚痴をこぼす方向で。もれなく顕彰馬である彼らであるが、そんなことは馬の世界では通用せん。

『まあ、もうじきコントもここに来るらしいからな。顔合わせも込みで、男子会といこうか』

『かたじけない』

形式的ではあるが牧場主に声をかけると、二つ返事で許可が取れた。

伊右衛門牧場屋内練習場。通称イエモドームへと、シュンザンを牽く。なお、手綱ナシであるが、誰一人として咎める人間はいない。

慣れたものである。


『君がここに来るのは珍しいな』

『親父殿、某のワガママで来ていただいたのだ』

『フム、貴様とじっくり話す場が設けられたのは初めての事。大義である』

『……オルフェのこの言い草はいいの?』

この面子は、いったいG1を何勝勝ってんじゃろうな?

と、ワシは木製のタンブラーにワインを注いで一口で飲み干してから思った。

※この世界の日本でも、飲酒が合法化になるのは二十歳からです。決して真似をしてはいけません。


『なに、シュンザンが寂しそうであったので場を設けただけ。それに、新顔も増えそうとなれば、ワシも牧場に関わる人間としては顔を出したかったのよ』

『へー、僕たちと話しながら酒を飲みたいだけじゃない?』

『キタ、それは正鵠を得ているな。そうじゃ、ワシは貴様らと飲みたい、語らいたい。悪いか?』

『……悪くは、ないけど』

ならば良かろう。ここで宴を開催する!

ポンポンとビールを用意して、振舞ってやるわい。

『……貴様、今なにも無いところからモノを取り出さなかったか?』

『オルフェ、モモが何でもアリなのは今に始まったことじゃない。僕だって、空を飛んだり火を出したりする馬と競争させられたしね』

『え、親父殿? 某、聞いてないのですが』

『言ってないからね』

そこから、ワイワイと馬鹿話が続く。

レースの話になれば、自分が一番強いと譲らない。

流石の負けん気。世界に名を知られる名馬となれば、その自負と闘志は一流である。

だが、彼らとて弁えてはいる。走る気持ちはあれども、闘う立場に無いことを。

自分たちの仕事が、次のステージにある事を。

だから一頭として、この場で決着を着けようとは言い出さないのだ。

至って冷静なものである。


『ああ、そうそう。ワシ、来年か再来年で競馬するからの』

自分ワシがアホなことを言い出さない限りは。


『『『ハアァァァァァァーー!!??』』』

イエモドームに、特大の嘶きが響き渡った。


『……某、冷静を欠こうとして仕るッ……!』

『まあ、まあ、シュンザン。何を言っているのか分からないよ、落ち着きたまえ……モモ、どういう事?』

『どうしてディープさんとシュンザン先輩はこんなに動揺しているんです?』

『……我とて、冷静では無いぞ。どういうことだ』

キタサトブラックは、この場で“鞍上モモ”の怖さを知らない唯一の馬だ。

だから、動揺せずにいられる。

だが、エファーとエリンを。

VAVAとコクトレスを知っている身であれば、どれだけの事か、分からないはずがない。

直に闘ったのであれば、なおさらである。

※キタサトは、コクトレスは知っているものの、鞍上モモのコクトレスと直接戦ったことは一度もない。知らないという事は、幸か不幸か。


『あれ? なんか騒がしくない?』

間が良いのか、悪いのか。

アーモンドアイズがこのタイミングでドームに姿を現した。何故か、鞍上ルメイも一緒である。

「やあ、モモ。素敵な“葡萄ジュース”だね。僕にも一杯貰えるかい?」

シレっと未成年飲酒を見ないことにして、場に混ざる気満々である。

まあ、良い。間違っても変に口を滑らせることも無いじゃろう。

たっぷりと“葡萄ジュース”を注いだタンブラーを手渡し、乾杯じゃ。

「うーん、良いワイ……ブドウだ。うん」

そのあまりに美味そうに飲む様子に、アーモンドも興味津々である。

フンフンとルメイの手元のそれを嗅ぎまわっている。人馬の関係は良好そうで何よりである。


しかし、こう。

アーモンドには文句はないが。

こやつ、牝馬ではないか。男子会のつもりじゃったのだが。


「ルメイ騎手、どうしてアーモンドはここに来たんじゃ?」

「温泉施設を出て、馬房に行こうとしたらグイグイ引っ張るから馬に任せたらここに来たよ」

はあ。強者は強者を呼ぶのだろうか。

勘とでも言うのか、嗅覚が鋭いのか。

ま、それも運命とでも言うのじゃろう。よろしい、ようこそじゃ。

『イエモ・モモじゃ。ミス・アーモンド』

『あらら。あなたがモモ? “あの”?』

そう言って、途端に警戒心を露わにする。

どうも知っている風ではあるが、これはルメイに直接聞いた方が良いかもしれん。

「ワシの事をアーモンドが警戒しているんじゃが」

「ああ、レーサーのせいじゃないか?」

そうルメイが答えると、“レーサー”という音にアーモンドは敏感に反応した。

首をブンブン上下に振り回し、憤懣やるかたない、といった様子である。

『そうよ! あのメスガキ! イエモは最強だから、あなたごときが勝てるはずが無いですって! あの悔しさは一生忘れないわ!』

なるほど、レーサーのせいか。まあ、ガキ同士の諍いじゃ。ワシがどうこうする問題でも無いな。


『そして、最強は“イエモモモ”ってやつらしいの! 人間のフリをしても無駄よ! 私の言葉も通じる! あなた馬でしょ!? 正体を表しなさい!』

……。

…………。


『ブオウッッ!』

ディープが咽た。大丈夫か?

だが、その心配は全くの杞憂だった。


『ヴフフワアアアッーーハッハッハ!』


次の瞬間には、狂ったように笑い出したからだ。

『最強のウマッ! ヴクッ……フィイイイ!』

そして笑いは伝播する。


この場の最年長馬が笑い出せば、咎めるウマは誰もいないのだ。

シュンザン、オルフェと笑い出し、キタサトが笑いで涙を流しながら、『馬が馬に乗ってるとか、反則じゃない?』と漏らすと、更に連鎖爆発する。

数分間、爆笑空間は続き、笑いが収まったディープがアーモンドに懇切丁寧にワシが馬ではないことを説明すると、彼女はひどく赤面した。

全く状況が呑み込めていないルメイに一部始終を説明すると、今度はルメイが爆笑するターンである。アーモンドの馬体をバシバシ叩きながら息も絶え絶えとなる相棒を、彼女は顔ビンタの刑に処した。挨拶代わりに前蹴りをかます何処かの気性難オルフェに比べれば随分と淑女的であると、ワシは思う。


塞翁が馬と言うべきか。

この一件で一気に距離感が縮まったアーモンドは、大先輩方にあれやこれや聞いて、彼らも快く応えていった。

今のところ、彼女の冠は牝馬三冠とJCの四冠である。素晴らしい成績であるが、これから未知の旅路へ赴くことに変わりはない。

歴戦の英雄たちから生の経験を聞く機会というのは、彼女の糧になるに違いないのだ。


「すまないね、遅れたかな?」

『すみません、遅れました』

コントが来た。猛騎手も来た。


イケゾエも来た。ブラストワンピと共に。

恵比寿騎手は、イエモオウランを連れてきた。来年で二歳となるピカピカの新馬である。


「「「カンパーイ!」」」

『『『乾杯!』』』

そうして、愛馬と騎手と部外者ワシの語らいが始まる。

なお、部外者と思っている人間も馬も一人もいない。


『あなたの姉にはいろいろと“勉強”させてもらったわ』

最初に噛みつきに行ったのは、アーモンドである。早速イエモの馬に絡みに行く。

「モモ、アーモンドは何て?」

「レーサーに“勉強させられた”とよ」

「ああ、なるほど」

だが、オウランも冷静である。

『あなたの言っている姉とは、レーサーの事ですか?』

『そうよ!』

『では、訂正が必要です。イエモレーサーは姉ではありません。叔母です』

『……』

黙っちまった。これまでの会話内容を知りたがっていた騎手たちに教えると、うむむ、と唸るのである。たった一人エビスを除いて。


「レーサーってレディの娘でしょ?」

「あのも息が長いですよね」

「そうそう、僕のハーツとほぼ同年代だから、十はとうに超えているよ」

「僕のディープと同年代だ」

『呼んだか? タケ』

呼ばれたと思って、ディープが猛騎手にトコトコと寄ってくる。

「おっと、擦りついてくるねえ……」

「見せつけるなあ……」

「で、答え合わせ願いますかね、エビスさん」

「……聞いて驚け。コクトレス産駒だ」

「「「何ッーーーー!!」」」

男どもに電流走る。


「え!? ええっ!?」

「相手は大丈夫だったんですか!?」

一体全体、コクトレスを何だと思っているのか。優しい馬ではないか。

※モモ以外にはめちゃくちゃ気性難。エファーが騎乗しても調教以上の力を出すことが無い。頑固者の極致のような性格である。

「悪いが、こいつの父親は明かせん」

「サスペンスドラマじみた展開になってきましたよ」

ゴクリ、とイケゾエが喉を鳴らした。競馬界において、“父親不明”なんぞあり得てはならない事象である。だが。

「わかった、聞かないことにするよ」

猛は何となく察した。魔境・伊右衛門牧場の馬が父であると。何が飛び出てくるか分からんモノを相手に手を突っ込むことは、勇気ではなく蛮勇である。

だが、気になるものは気になる。

「で、オウランは走るの?」

そこである。騎手として押さえるべき点は、その一点である。

恵比寿はそのタケの問いに、手元の酒で口を湿らせて答えた。


「わからん」

その言葉に、一同はあっけに取られたが。


「だが、一世レディー二世コウランも、コクトレスも、『こいつに乗れ』と俺の背中を押すんだ(物理的に)。期待、しちまうよ」

そう言って杯を干して上げた顔には、満面の笑みが浮かんでいる。

これは、間違いない。トンデモナイ馬だと、誰もが悟るのだ。

「ねえ、エビス。君のスケジュールが合わないときには……」

「お前を、殺す」

デデンッ!


冗談で言っただけじゃないか、とルメイがめそめそするのを、内心では(僕も同じことを言おうとしていたけど)と思いながら猛が慰めている。

そんなオジサンたちのイチャコラをほっぽって、イケゾエは馬と会話しているモモの方に足を向ける。


「モモ、オルフェはご機嫌かい?」

ドゴッ!

「っとと。ご機嫌みたいじゃないか」

馬のタックルを受けると、人間は怪我をする。

だが、ことオルフェとイケゾエという関係性の中では、親愛のハグのようなものである。

その光景を初めて見るアーモンドはドン引いている。


『君の鞍上は、その、本当に人間なの?』

『ああ、もちろん。我の相棒だ』


自分はおかしくない、と周囲を見渡すと、ディープ他も平然としている。

そもそも、ディープはこの中で最も変な事(自分の命を賭け金にされて天上の馬と限界バトル)をさせられた馬だ。


シュンザンはオルフェの同期かつ何回か戦った馬なので、“イケゾエ”と言う存在がほとんどターミネーターのような耐久性を持っていることを知っている。


キタは、そんなシュンザン先輩やらが周りにいた環境に慣れていたので、人間が馬のタックルを受け流すという非現実を自然と受け入れる土壌が整っているのだ。


(これが、世界に通用する馬、ということか)


アーモンドは、世界の壁の高さを知った(誤解)。

後日、彼女が『やはり、世界の壁を超えるためには鞍上ルメイも鍛えるべきではないか』と思い、正面からタックルしたところ、ルメイは華麗に彼女を受け流した。

アーモンドの誤解は加速した。

『鞍上は世界レベルにある。ならば、世界レベル足りえないのは僕自身なのだ』と、更なる修練を重ねることとなる。

なお、タックルの件については、ルメイからイケゾエにクレームが入った。

君のせいだよね、と。

イケゾエは平然と返した。

門下生なら問題ないでしょう、と。

それもそうだな、とルメイは思った。

彼も矢田道場に籍を置く一人である。海外騎手でありながら、日本に来るたびに時間を作って稽古に勤しんでいる。そして、地元に戻るたびに聞かれる、『騎手としてレベルアップしたいんです』という相談に、彼はにこやかに答えるのだ。


『じゃあ、日本のヤダ道場に行こうか』


僕もやったんだからさ、という仄暗い内心はともかく。

ヤダ道場は少しずつ、門徒を増加させていくのである。


「おう、イケゾエ騎手。ブラストの有馬は見事じゃったな」

駆けつけ一杯、とばかりにナミナミに注がれたのビールを、一息で飲み干す。

返杯だ、と、僕がモモのジョッキに彼の傍にあるワイ……ッンン、ブドウ水の瓶をひっくり返すと、丁度満杯になった。

それを、一切の躊躇もせずに豪快に喉を鳴らしてゴッ!ゴッ!と、飲んでもいないのにこちらまで酒気と香りに酔いそうなそれを、実に美味そうに飲み干し、カラであることをアピールするかのようにジョッキ口を下に向ける。

僕がそれを物欲しそうに見ていたのか、心を読んでいたかのように、僕とモモの杯にはどこから用意したのか分からないブドウ水が注がれた。

「「乾杯!」」

どうして、僕の目の前には乾燥肉ジャーキーが置かれているのだろうか?

ま、モモだしな!


実は、僕とモモが膝を付き合わせて話をする機会というのは、これが初めてであったりする。

イエモ歴で言えば、最年長は恵比寿先輩だ。

イエモレディーという、今日コンニチの伊右衛門牧場の名声の祖という馬の主戦を務めた。

世間的にはディープの方の知名度が高いので、猛騎手との関係の方が有名ではあるが、おそらく最も密接な関わりのある人間であろう。

そんな人でも、モモと杯を交わす機会は今回が初めてだ。僕がこの場に足を運ぶことが出来たのは、オルフェの天運としか言いようがない。

「このレースでは……」

「ああ、こういう展開で……」

モモは、僕の話に立て板に水とばかりに話してくれる。

馬場はこういう時、“教師が生徒に教えるように”話す。

モモは、“同じ状況に立った同士のように”語る。

ついつい話が進むし、酒もすすむ。


ツンツン

僕の後頭部を押すのは、オルフェだ。

『我も話に加わる。無視するなよ、相棒イケゾエ

そう言われた。ごめんよ、相棒。


通訳モモ付きで僕とオルフェのレース回顧が始まる。

えっ、完全に彼の意図と僕の考え違うじゃん、と頭を抱えたレースもある。

逆に、『一心同体のレースだったな』と僕もオルフェも胸を張る、会心のレースもある。

シュンザンも寄ってきた。ブラストも、堪えきれずにフンフンと僕の頭に顎を乗せた。

それを見とがめたオルフェが『我の相棒になんてことを!』と憤慨するが、モモが“ブラストの胴体を脇に寄せて”事なきを得た。君の腕力について、今更突っ込む気は全く起きないよ。

当のブラストは、『なんだこの人間!?』と驚愕している。


話は、オルフェとシュンザンにシフトする。

一回目の有馬でオルフェが渾身のどや顔をかまし、二回目の有馬で『精神的に未熟だから某程度にやられるのだ』とシュンザンに反撃されて、実にオルフェらしい激情を見せた。

『今すぐ、貴様の泣き顔を晒してやる!』

『では、某。そこで暇にしているモモに鞍上を頼むがよろしいか?』

『グヌヌ』

あのね、オルフェ。僕らは飲酒済みなんだ。

グヌヌ、じゃないんだ。

『君たち、随分楽しそうにしているじゃないか』

あ、ディープだ。

見ると、ルメイさんと猛騎手が、恵比寿騎手を包囲している。まだ続いてたんだ、あれ。

気持ちは分かるけどね。イエモかアヤラの冠名が付く馬だったら、誰だって乗りたいよ、そりゃあね。

そんな鞍上に付き合いきれんと、馬だけはこっちに来たみたいだ。

『ディープ、こいつと昔話をしていたんじゃ。シュンザンとこいつの相棒は同期じゃしな』

『僕の息子の、ライバルというやつか。興味あるね』

『ボクも、気になります』

コントレインも、静かに興奮しているように見えた。

そうか、異母兄弟とは言え、シュンザンと同じ父を持つ彼が関心を持つのは不思議ではない。

本当に、色々な事を話した。

オルフェとシュンザンの話から、コウラン、そしてコクトレス。

ブラックも会話に加わる。さながら、今の競馬への流れの史書のようなもの。

連綿と続く、過去と今と、未来の話。

ブラストとアーモンドと、コントとオウラン。

彼ら彼女らは、これらの物語サーガに、何か感じ入るように静かに耳を傾けていた。


「で、じゃ」

そんな昔語りをぶった切って、モモがブラストに顔を向けた。

『お前さん、これを聞いてどう思う?』

何を聞いたのか、僕は何となく分かった。

有馬優勝の後、どこか彼は気もそぞろというか、かつてあった闘志とも言うべき雰囲気が無くなってしまった。

(まさか、競走馬寿命が尽きてしまったのでは?)

まだ、個人的な危惧に過ぎない。有馬からそれほど間もない事もあり、まだ牧場長にも調教師のセンセイにも言っていない。

それに、伊右衛門牧場で過ごせば体力も気力も充実するのではないか、という期待もあった。

実際、オルフェはシュンザンに負けた有馬の後でここに来てから、再び気力と闘志を補充してラストシーズンを見事に駆け抜けたのだ。


『……分かってしまいますか』

問われたブラストは、観念したかのようにヒンヒンと内心を吐露している、ように見える。

何を言っているのか、僕には分からない。

だが、ここには翻訳機モモがいる。


『笑わないでくださいね』

『内容次第じゃな。とにかく話してみろ』

『……僕って、もう走らなくてよくないですか?』


ふ、とモモが笑った。

『何故、そう思う?』

『僕は今まで、お世話になっているヒトたち……そこのイケゾエも含めて、彼らに報いるためというか、世話になっている分を返すためというか。そのために走ってきました』

『フム』

『でも、この前勝ったレース。最高のレース、なんでしょう? これ以上、彼らに返すものなどありません。正直、僕は今引退したい。これ以上、走る意味を見出せないんです』

『なるほどのう……』

そうして、モモは少し考えるそぶりを見せた後、ディープに話を振った。


『じゃ、そうじゃぞ。先輩』

『そうやって僕をいじるの止めてくれない?』


だが渋々と、ディープは口を開いた。

『君は驚くかもしれないけど、君の気持ちが僕には分かる』

その言葉に驚いたのは、ブラストだけではない。

息子シュンザンとコントも、オルフェも、誰もが驚いて嘶いた。

その嘶きに、三人のオジサンたちも寄ってくる。

「どうしたんだ? いきなり」

「ま、ベテランディープが若手の相談に乗っているところじゃ」

「はあ……」


『あの時の僕は……2歳くらいだったか。君よりも一つくらい下で、オウランとコントよりも数か月くらい年上、そんな時期だったと思う』

『僕は自分が生まれた意味を何となく理解していた。僕を走らせることが周りにいるニンゲンたちのシゴトであり、僕はニンゲンたちが満足する程度に走る事が求められているのだと』

『……だからある日、僕のところにモモが訪れた。僕よりも遥かに小さいモモに、言葉が通じる彼に向かって言ったんだ』

『僕は、僕が生きられるくらいに走る、と』


『まさか、親父殿がそんなことを……』

シュンザンにとって、ディープとは“完成した王”とでも言うべき存在であった。

GⅠ二桁勝利。生涯無敗。歴史的名馬。

そんな親父殿でも、そんな時期があったのか、と。


『それで、どうなったんですか?』

孫娘であるオウランにとって、偉大な祖父とはただ見上げる存在である。

純粋な好奇心で以って、先を促した。


『そこのモモにボッコボコにされた』

『『『ハア!?』』』


『空を飛んだり、火を出したりする馬と戦った。負ければ即死。諦めても即死。ギリギリ惜敗できれば及第点。そんな馬と連戦させられた。だが、そこには希望もあった』

本当にそれって希望だったの?

というアーモンドの心の声を、誰も聞くことは無い。

『シュンザンは戦ったと聞いている。オルフェ君も、シュンザンとコウランと共に最後のレースで戦ったと聞いた』

その意味に、シュンザンとオルフェの二頭だけが気付く。

エリンとコクトー(コクトレス)の事を言っているのだと。


『その二頭と戦う時、僕は心の奥に熱を感じた。これは何だろう、と最初のころは思ったものだ。だが、何回も、何回も挑み続けるうちに、ようやく答えが分かった』


『これは、“僕自身の闘争心”だ、と』


『ヒトの為に戦う。それはそれで、素晴らしいものだ。だけど、それだけでは僕は最後まで戦っていないし、苦しくも楽しく思える調教を繰り返すこともできなかった』

『最高の栄冠だと、タケが僕に抱き着いたガイセンモンを優勝することも、決してできなかっただろう』

『結局、最後は“自分自身の為に走る”ことになる。それが、僕にとって最も重要な事だったし、結果的に相棒タケにも、黒帽子イケにも最高の恩返しをすることが出来た』

『長くて退屈な話だったかもしれないけど、ブラスト。最後に言っておくよ』


競馬ジンセイを、無礼ナメるなよ? 君自身が、走ることに意味を見出さなくてはいけないんだ。これだけは覚えておいてくれ』


何となく馬がしんみりする。だが、空気を意図的に読まないヤツもいる。

そう、オルフェである。イケゾエの頭に顎を乗せた不遜なる後輩に、チクリと針を刺さねば気が済まなかったのである。


『それと、アリマは最高のレースだが。“最強を決める”レースではない。残念だったな、後輩。貴様は、その天上杯レースに出る資格すら得ていないのだ。我は出走したがな!』

ガッハッハッハ!

馬場ヴーヴァの影響か。煽り性能が向上しているのである。

ブラストの心には、確かに灯が点った。

だが、それはディープが意図した自分自身の胸に宿る闘争心などではない。

こいつは、こいつだけには負けたくない。

オルフェに対する、強烈な敵愾ライバル心である。

目標、天上杯優勝。

それは、どのレースで優勝するよりも難しいである。


『キタ先輩、テンジョウ杯ってなんですか?』

天上杯を聞き逃さなかったアーモンドは、年が近いキタにそう聞いた。

『僕は出てないね。シュンザン先輩と、それこそオルフェさんが出たらしいから、そっちに聞きに行った方が良いかもね』

それを聞いていたのがディープである。

『キタ、君はその……モモとは戦ってないのか?』

『あー……おじいさん(オーナー)がね、モモに直談判には行ったらしいんだ』

『では?』

『おじいさんが、「モモの馬と派手に引退させてやりたい」って言ったらしくて……白い馬と赤い馬と、あと黒い嫌なヤツが出てきたよ』

“赤い馬”でピクリと反応するのがオルフェであり、白い馬で反応するのがディープとシュンザンである。

なお、“黒い”で全頭が反応したが、“嫌なヤツ”で別馬だと思い無視することにした。

それでも、聞き逃せない話である。


『ちょっと待て貴様。馬の名前は分かるか?』

鼻息も荒くフンフンと詰め寄るオルフェに、キタも困惑する。

『オルフェさん、近いって。……えーと。白い方はエー……チャン? だったかな? 赤いのはヴァーヴァ? ババ? って呼ばれてたと思うけど……?』

ビンゴだ、この野郎!

エファーと、VAVAだあ!?

許せねえ、許せねえよ!

しかも二頭! 同時! 黒いのは知らんが、四頭立ての引退式だと!?

そんな贅沢を、こいつ(キタ)はあっけらかんと話すもんだ。

天上杯には出てないだ? それ以上のレースやってんじゃねーか!

実際に天上杯に出たシンザンとオルフェの眼には、仄暗い炎が点った。

同じく引退式でエファー一頭にケチョンケチョンにされたディープとしても、どうにも納得できない話である。君さあ、僕の引退式よりも豪勢にやったよね? という嫉妬心である。

『けどさあ』

そんな先輩三頭に気付かずに、キタは続けた。

『レースにはならなかったよ。僕以外の鞍上が、ヤリとかいう長いのを持ち出して、それで戦い出したんだから。僕の目の前で』

『君の目の前で?』

『そう、レース場で。走りながら』

『……ええと、芝のレース場で? 走りながら?』

『そう』

……。

『タイム。我はタイムを要求する』

『某も』

『ちょっと、これはモモに問いたださなきゃね』


「だから言っておるじゃろう? 別にイケゾエだけ贔屓にしているわけじゃないと」

「でもね、モモ。エビスはイエモ牝馬の専属主戦みたいなものだろ? タケに関しては言わずもがな。僕へのサービスはどうしたんだい?」

ルメイはモモに絡んでいた。ブドウジュースの瓶がこの場だけで何本か空になっている。

「ルイ、それは違うよ。僕だってディープだけで、キタは引退式のみのサービスだ。エビスはともかく、イケゾエは宇田川さんの出張サービスも、さっきのブラストへの助言もしてるんだ。僕にも少しくらいサービスしても良いんじゃないかい?」


ディープがブラストへ先達としての教えを説いた話をモモが通訳して、騎手たちは感激したように聞いていた。が。

それはそれである。またモモがイケゾエに肩入れしたと、詰めに来るのである。


「では。仮におまえさんらの主張を通すとして。何を望む」

「「伊右衛門牧場の馬の鞍上で!」」

「分かっておったわ」


二人の返事を半ば分かっていたので、モモとしては苦笑を浮かべるしかない。

が、そういえば、と。

この前、ワシは馬を一頭拾っていたな、と。

「なあ、ル」


ガシッ!

ルメイ、ワシはヨーロッパで競馬するつもりじゃが、見に来るか?

その言葉を舌にのせる前に、襟首を噛まれた。

誰に? オルフェである。

その光景にイケゾエはアルコールに紅潮していた顔を青くさせるが、

『なんじゃ? オルフェ』

『貴様に聞きたいことがある。こっちに来てくれるか』


ヤツとしては非常にまれなことに、丁重な言葉遣いでお願いされては、否とは言えん。

「また、何かに巻き込まれたのか」

「面白そうだから、着いていきますか」

「いやあ、お二方は落ち着いてますね」

「モモを害せる馬がいると思うかい?」

「いやー、いないでしょ」

野次馬気分で、男四人もその後に続く。


『キタの引退式。何をやったのか、説明してくれるかい?』

ディープが、かなりの圧をかけて来る。

キタがどのような説明を行ったのかは分からん。

が、百聞は一見に如かず、である。見た方が早い。

幸いにして、ワシの手元には天上の神々が記録していたログがある。

これをスクリーンに投影するだけでOK、なのだが……。

チラリと、騎手たちを見る。

……うむ、大丈夫じゃな。ワシが多少の魔法を使おうとも、疑問には思わんじゃろう。

念のため、その辺にあったノートピーシーとかいうやつを持ってくれば、問題なかろう。


モモ、上映中……


最後の花火が上がり、寒空を一瞬だけ夏に変えるような、満天の炎の華が大輪に咲き誇り、やがて儚く消えゆく。

僕はキタの鞍上で、イベントの主役として当日は慌ただしく動いていたので、この光景をじっくりと見ることは無かった。

(なんて、美しいんだ……)

これは、絶対に記憶に残るに違いないと思った。

あのバカ騒ぎも、場内が熱気に溢れたライブも。

バカスカ撃たれた花火だって、一夜の事だ。一炊の夢だ。

それが、競走馬だ。

それが、騎手だ。

僕らは、誰かの夢を乗せて、僕らも夢の為に走る。

お金という現実はあるが、それでも。

“キタサトブラックは、永遠の夢になった”

僕は、そう。確信するのだ。


呆然と、もしくは陶酔としてその光景を見ていたのは猛だけでは無かった。

キタサトブラックも、同じく当日は当事者であったので、この光景を見ることはできなかったのである。

馬鹿デカイ轟音の中で、超ド級のアホと言われていたモモ軍団と、おじいさんの歌。

これが彼の中での引退式であった。

だが。

これは正しく、エンターテインメントだった。

締めくくりとして、おじいさんは言った。

「これほどの祭り、キタの締めくくりとしちゃあ、上等なもんでしょう」

「お時間ちょうだい、感謝いたします。これにて、キタの祭りは、一旦閉幕であります」

「ですがね、皆さま」

「これからも、祭りは続きますよ、続きます」

「キタだけじゃねえ、ほら、そこに怖え小僧っこも居るでしょう」

「小僧に頼んだら、これです。ケツの毛も残りゃ、しねえ」

「だけども、次の花火を上げるやつも、いるんだ。こうして、もう一度だって、二度、三度だって見に来る馬鹿野郎は、俺だけじゃあねえって」

「……祭りのあとってのは、妙に物悲しくなるな、そうでしょう皆さん」

「ですがね、キタの花火は、これからだ! 大輪咲かせて、三冠だ! そうでしょう!」

「ありがとう! キタ! またな!」

“またな”

僕だって、こっちからお願いするよ。

おじいちゃん。


馬も人も、しんみりした。

逆に、現役と、これから現役になる馬としては、これが一つの集大成に映ったのか。

爛々と目を輝かせている。自分も、引退する頃にはこれだけの馬になろう、という意思が、ひしひしと感じられる。

よし。


『それで、モモ。天上杯の話はどこに行ったのでしょうか?』

オウランがそう言うまでは。

後から聞いた話では、オウランの面倒はエファーとアルスという、ド真面目の二巨頭が見ていたらしい。何処かのゲーム的に言えば、賢さがこの時点でSS+くらいはある。

その賢さを、別の所で発揮して欲しいというのは、ワシのワガママなのだろうか。

人と馬に揉みくちゃにされながら質問攻めに合う中で、そう思った。


「ふむ」

僕がブラストを伴って伊右衛門牧場(牧場と呼んでいいのだろうか)の馬房に帰ると、馬場がそこにいた。

いきり立つようにブラストが応えると、にんまりと彼女は笑った。

どういう会話が成立したのか、僕には分からなかった。

だけど、悪いようにはならないだろう。

そういう確信が、僕にはあった。


凄いね、伊右衛門牧場。

シルキーレーシングがシルクレイレーシングになってたよ。

自分は誤魔化せないな。

何をしたのか分からないけど、資本が株式会社IEMOレーシングに切り替わっていたね。

ハハハ。

……怖っわ。

アーモンドも同レーシング所属だったので、同じくシルクレイ所属さ。

同じチームなんだ、仲良くしようね。

良かったじゃん、みんな仲良く伊右衛門牧場で。

僕の隣で青い顔をしているルメイと、ファーム食堂でビールを注文した。

色々なものを、流し込むために。



【最強!】シルクレイ総合 1011スレ【無敵!】

テンプレ以下略


何なんだあ? 今のは?


名無しの一口馬主

闇だけの牧場へようこそ


名無しの一口馬主

光もあるから


名無しの一口馬主

ここで文句言う人間も含めて、闇成分がほぼ10割よ


名無しの一口馬主

闇のシルクレイ

闇鍋のイエモ


名無しの一口馬主

やっぱり闇しかないじゃないか!


名無しの一口馬主

レーシングの戦績自体は大正義よ


名無しの一口馬主

大正義なのは血統定期


名無しの一口馬主

せやな


名無しの一口馬主

流行系で上手い具合に結果を残す方


名無しの一口馬主

わーい

シルクレイ牧場ら


名無しの一口馬主

重賞馬にも乗れるぞ!

シルクレイ観光牧場


名無しの一口馬主

言わされてる?


名無しの一口馬主

勘のいいガキは嫌いだよ


名無しの一口馬主

君は消去された


名無しの一口馬主

口は災いの元って、小学校で習わなかった?


名無しの一口馬主

イエモ牧場のフロント企業


名無しの一口馬主

はい、線超えたね


名無しの一口馬主

しまっちゃおうねえ


名無しの一口馬主

実際、レイの方が牧場成績いいだろ!


名無しの一口馬主

……そうだな!


名無しの一口馬主

ああ、君は正しい


名無しの一口馬主

思わせぶりな書き方をするな


名無しの一口馬主

レイ牧場は、何というか

普通の一流牧場


名無しの一口馬主

イエモ○○もしくはアヤラ○○という、〇外よりも恐ろしい存在よりも常識的ではあるな


名無しの一口馬主

シルク→よっしゃ、三着以内は固いな!

イエモ、アヤラ→記念馬券


名無しの一口馬主

EBS「僕が一番、ガンダムを上手く扱えるんだ!」


名無しの一口馬主

TKR「ふーん」


名無しの一口馬主

シュンザンしか乗ってないやんけ


名無しの一口馬主

有馬と天上の件で、未だにアメリカ競馬界から当て擦りされる男


名無しの一口馬主

??「俺だったら勝ってたね」

TKR「その口を縫い合わせてやる」


名無しの一口馬主

米三冠の鞍上としては、文句の一つも言いたくなるだろう


名無しの一口馬主

BCCの後に、やつら普通に飲みに行くほどの仲良しという


名無しの一口馬主

ルイージ君、今期普通に二冠やないかい。


名無しの一口馬主

シュンザンで脳を焼かれとるんや


名無しの一口馬主

LZ『オウランの手綱を寄越せ』

EBS『貴様を殺す』


名無しの一口馬主

いかんでしょ


名無しの一口馬主

どっちがよ


名無しの一口馬主

両方ともいきすぎているのでOK


名無しの一口馬主

行 き す ぎ 両 成 敗


名無しの一口馬主

警告貰ってますね


名無しの一口馬主

アメリカは寛容だよなあ……


名無しの一口馬主

アメリカ勢の本心だゾ


名無しの一口馬主

『イエモか……』

『牝馬か……』

『コクトレスの娘か……』

『米三冠か……』


『欲しいな……』


名無しの一口馬主

この血統表ブラッドブックを見ろよ!


名無しの一口馬主

ハァン


名無しの一口馬主

米血統なら、大体入るぜこれは


名無しの一口馬主

はい、10(億)!


名無しの一口馬主

あげません!


名無しの一口馬主

何で?(アメリカ感)


名無しの一口馬主

全米が、泣いた


名無しの一口馬主

本当に泣いたのはNG


名無しの一口馬主

全米が泣いた(誇大広告)方が、平和なんやなって。


名無しの一口馬主

シルクアンバーレイ「怖いなー」


名無しの一口馬主

エベレスト登頂は普通に怖いよ?

※ジ・エベレスト優勝


名無しの一口馬主

世界最強単距離馬だよね、君


名無しの一口馬主

バクシンオー

カナロア

アンバーレイ

短距離最強は、大体狂ってる


名無しの一口馬主

走るレースが無くなって引退がデフォ



【やったぜ!】シルクレイ総合 2032スレ【狂い咲き!】

テンプレ以下略


アーモンド実装!


名無しの一口馬主

結構すぐ出るんだね


名無しの一口馬主

仕方ないね


名無しの一口馬主

クールなようで、すぐ熱くなる


名無しの一口馬主

勝利レースは拾った


名無しの一口馬主

その辺に落ちてるようなもんじゃねーんですよ


名無しの一口馬主

おい、決闘レースしろよ


名無しの一口馬主

相手を見て言えや


名無しの一口馬主

シ ン ボ リ ル ド ル フ


名無しの一口馬主

負 け イ ベ


名無しの一口馬主

O K B 発 進


名無しの一口馬主

「彼(?)に挑みかかるというのは、大したものだと思う」


名無しの一口馬主

ウマ“娘”やぞ


名無しの一口馬主

シリウスの方のシンボリと仲良くなるのは解釈に合ってる


名無しの一口馬主

ラモーヌと仲悪いの何で?


名無しの一口馬主

ルドルフを好きか嫌いか


名無しの一口馬主

同じ三冠牝馬やんけ

と思ったけど、なるほど納得


名無しの一口馬主

キャラ被りというか、

ラモーヌ……良家のお嬢様

アーモンド……良血のお嬢様

同族嫌悪もあるのかな、と邪推


名無しの一口馬主

ここにジェンティルドンナを一つまみ


名無しの一口馬主

ダークライも加えろ


名無しの一口馬主

メジロラモーヌVSアーモンドアイズVSジェンティルドンナVSダークライ


名無しの一口馬主

ダークライ「なんで?」


名無しの一口馬主

オークス(芝2400)で勝負な!


名無しの一口馬主

アーモンドストーリーのラストが“皇帝”なのは、ちょっと感動した。


名無しの一口馬主

最初に喧嘩売った相手で、最後を締めくくる。

上手く畳んだなあ、と思ったよ。


名無しの一口馬主

ラストレース前

「素晴らしい。“皇帝を超えたウマ”だと、皆が君を称賛する」

「けどね、誰もがそう、思っているわけじゃない」


決闘レースだ。その一人は、紛れもなく、私だ」


名無しの一口馬主

会長!? 弓だの槍だの薙刀を出すのはルール違反っすよね!?


名無しの一口馬主

『すべての頂点たるべく』

全てのウマ娘のスキルを任意に行使することが出来る


名無しの一口馬主

会長!? 船釣り会長!?


名無しの一口馬主

寒がりって言ってたじゃないですか会長!?


名無しの一口馬主

宇宙空間も出してこないで会長!


名無しの一口馬主

ゴ リ 押 し 会 長 !


名無しの一口馬主

お、大人げねえ……


名無しの一口馬主

やりたい放題かよ!


名無しの一口馬主

最初の突破者がOKB君なのが味わい深い


名無しの一口馬主

『やっぱりね、ルドルフを一番知ってるから』

と、彼は語った。


名無しの一口馬主

本場のルドキチは一味違う


名無しの一口馬主

『でもね、ルドルフはもっと強いから』

と、彼は運営に文句を言った。


名無しの一口馬主

これ以上の強化は受け入れられないぞ


名無しの一口馬主

十分以上に強いんですが


名無しの一口馬主

OKB君。

ちらっとSNSで上げた画像を見たけど、君のアプリにルドルフとテイオーは何頭いるんですかね?


名無しの一口馬主

ヒエッ


名無しの一口馬主

闇の最奥はOKBでは無いのか?



名無しの一口馬主

クソコラが大量に製造されたな


名無しの一口馬主

大体公式映像である


名無しの一口馬主

『すべての頂点たるべく』

のせいで、セイウンスカイとかオグリキャップとかの固有でも会長が使っちゃったからね。


名無しの一口馬主

きゅるるん♡

「可愛い わ た し♡」

心を、捕まえるよ♡


名無しの一口馬主

※ルドルフはこんなこと言いません

※ルドルフはこんなことを言いました


名無しの一口馬主

『私を、無礼ナメるなよ』

ごめんね、公式が悪いんだ。


名無しの一口馬主

中央は無礼ナメてないけど、

正直、会長のキャラはオモチャだと思ってるよ


名無しの一口馬主

『何でもできる会長シリーズ』


名無しの一口馬主

釣り会長シリーズホント好き


名無しの一口馬主

『さて、今日も釣るか』


名無しの一口馬主

『ほう、イシダイか。まずは〆と』


名無しの一口馬主

『血抜きは必須だ。身の酸化を招き、味が劣化する。保存状態としても頂けない。また、この時点ですぐに食すのも、寄生虫などの危険性がある事を忘れてはならない』


名無しの一口馬主

雑学王だよ会長


名無しの一口馬主

『ラッパーが解説するシリーズ』かな?


名無しの一口馬主

フィギュアスケート会長は、王道スポコンよ


名無しの一口馬主

天才役がテイオーのあれか


名無しの一口馬主

怪我したテイオーを奮起させるために会長がフィギュア挑戦する第二部が一番好き


名無しの一口馬主

分かる


名無しの一口馬主

設定的に史実準拠だよな

ルドルフがテイオーの親という


名無しの一口馬主

一部ラストで足首やったテイオーが、

「私の気持ちなんてわからない!」

からの、

「私もやってやろうじゃないか」

は痺れる。


名無しの一口馬主

レースの皇帝ではあっても、氷上の秀才

天才テイオーとは違う。


名無しの一口馬主

『クソッ! これがターフであれば……ッ!』


名無しの一口馬主

OKB君。

どうして、君も氷上にいるんだい?


名無しの一口馬主

SNSで「僕も氷上デビューです。ルドルフには負けません」


名無しの一口馬主

お年を考えてもろて


名無しの一口馬主

『氷上の皇帝』(二部)で出てきたカレンチャンのせいで、IKZEも巻き込まれるの草


名無しの一口馬主

まあ、彼はいくら転倒してもノーダメージだから


名無しの一口馬主

有馬ブラスト→優等生

有馬後→い つ も の


名無しの一口馬主

やっぱり気性難じゃないか!


名無しの一口馬主

レース中に自分を叩かなかったからって、

レース後にムチ強奪して、鞍上を叩く馬


名無しの一口馬主

大阪杯優勝して、公然SMプレイを披露するな


名無しの一口馬主

このころアーモンドってどこいたっけ?


名無しの一口馬主

ドバイ


名無しの一口馬主

香港→ドバイの旅程中だな


名無しの一口馬主

鞍上ルメイで香港ドバイは強いな


名無しの一口馬主

ハーツで通った道だからな


名無しの一口馬主

カレンの秘密♡回は、まあ


名無しの一口馬主

万全のテイオーを倒すためにルドルフに助言していた、という曇らせ回か


名無しの一口馬主

曇らせ(カレンにとって)


名無しの一口馬主

『君のような選手に、全力を出したうえで打倒したい、と思わせるほどか。テイオーは』

『では、ウィンウィンの関係だ』

『私を滑らせることで、君はテイオーと戦えるかもしれない。私も、滑る事でテイオーの事を少しでも知ることが出来る』


名無しの一口馬主

皇帝の威風を見た


名無しの一口馬主

ドカ食い会長でオグリキャップ相手に毎度負けているカイチョーと、氷上の会長は別物


名無しの一口馬主

三部ラストの、『天才は、いる。目の前に』は涙腺破壊だったよ


名無しの一口馬主

あれって、ダブルミーニングだよな


名無しの一口馬主

ルドルフの瞳に映るテイオー

テイオーの瞳に映るルドルフ


名無しの一口馬主

メインのテイオーが滑る前に、ルドルフが自らの演目を滑る

→オンリーワンの“皇帝”の演技を披露する

からの流れだからね。


名無しの一口馬主

無骨にも見える、だが計算された滑りが会場を狂わすんよ


名無しの一口馬主

ステップシークエンスで、演技力だけで万点稼ぎ出す女


名無しの一口馬主

ジャンプで点数を荒稼ぎするテイオーと対比になってんだよね


名無しの一口馬主

OVA見てないやつ、いる?


名無しの一口馬主

いない


名無しの一口馬主

そんな馬鹿いる?


名無しの一口馬主

二次創作なのにクラウドで唯一アニメ化されたんだ。

見ねえわけねえだろ!


名無しの一口馬主

ルドルフ&テイオーのペアだぜ?


名無しの一口馬主

アプリでルドルフ&テイオーの強化パッチ来るのは、まあ分かる


名無しの一口馬主

バランス……とか、考えなかったんですかね?


名無しの一口馬主

一時期のオンライン対戦環境がルドルフ&テイオー一色になったね。


名無しの一口馬主

だって、強かったし


名無しの一口馬主

俺は悪くねえ

時代ってやつだ



名無しの一口馬主

野球会長


名無しの一口馬主

マック! イーーーン!


名無しの一口馬主

マック! イーーーン!


名無しの一口馬主

主役はマックイーンやんけ!


名無しの一口馬主

ゴルシ……真面目に打ってくれや


名無しの一口馬主

スズカは何度、前のランナーを追い越してアウトになるんや


名無しの一口馬主

タイキシャトルのせいで二回くらい没収試合あったな


名無しの一口馬主

審判に銃口を向けるのは犯罪なんだよ


名無しの一口馬主

タイキ……審判に銃口

スペシャル……大声で相手ベンチに大暴言(無知)

グラスワンダー……不 退 転

エルコンドルパサー……ルチャ

スズカ……追い越しアウト

ゴールドシップ……説明する必要ある?

マーベラス……マー☆ベラス

タキオン……ドーピング疑惑レインボー

デジタル……失神

ラモーヌ……囁き戦法


名無しの一口馬主

ウィンディが、ただ五月蠅いだけで野球やってるカウントになる時点でお察しである


名無しの一口馬主

投手:カイチョー

捕手:ラモーヌ


名無しの一口馬主

ほぼすべてのアウトをラモーヌが取った回だな


名無しの一口馬主

打席に立ちたくない


名無しの一口馬主

捕手が強すぎる


名無しの一口馬主

背後から気になる事をずっと言い続けるの嫌すぎる


名無しの一口馬主

絶妙に審判に聞こえないように言うのは流石というか


名無しの一口馬主

その点、ライトオは潔いよな


名無しの一口馬主

160キロの直線ストレートしか持ってないからね


名無しの一口馬主

バクシンオーはまだマシだったか


名無しの一口馬主

んな訳あるかい


名無しの一口馬主

ほぼ同類だぞ


名無しの一口馬主

カナロアも同じような……いや


名無しの一口馬主

上記二人と比べれば、若干の理性があるような?


名無しの一口馬主

理性の有り無しが議論になる時点で


名無しの一口馬主

大正義クリーク


名無しの一口馬主

アイツ以上の捕手はおらんやろ


名無しの一口馬主

王道のクリーク

詭道のラモーヌ


ジェンティルドンナ


名無しの一口馬主

ああ、一回だけ出てきたな


名無しの一口馬主

素手でキャッチしてたな

ボール破裂したけど


名無しの一口馬主

審判にやんわりと退場させられてたな


名無しの一口馬主

代打で一回だけ出たな


名無しの一口馬主

バットでソニックブーム出して、即退場だったな


名無しの一口馬主

悲しい事件だったね……




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