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ご自由に  作者: 青山えむ
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4話 仙崎

 私のお菓子を毎日持って行って食べてくれたひと。ふだんはくだものが売られている無人販売所にお菓子が置いてあるだけで警戒するのに。お菓子からごはんになっても食べてくれた。


 最初はおおらかなひとだと思ったけれども途中から、ちょっと違うかなって思った。

 お菓子ならまだしも、ごはんまで食べるなんてちょっと警戒心がなさすぎではないか。私は料理の練習になるのでそのまま作り続けたけれど。


 あの山内という男、さも私が悪者のように言いがかりをつけてきたわね。おしつけたわけでもないし、栗原さんが自分で選んで私の料理を食べていたのだから。


 でも栗原さんにはびっくりしたわ。まるで私が料理を提供するのが当たり前のようになっていたなんて。

 山内と私が会う場面にもこっそりついてきたりして気持ち悪い。山内が栗原さんのために行動しているのに自分のことばっかり考えて。ああ嫌な男だ。こんなときのためにプリペイド携帯にしておいてよかった。

 それに料理に少し怪しいものを入れておいたし。自分を守るためだもの。

 

 私には何ひとつ非はないわ。お菓子は無料、食べるかは相手が決めること。

 あの怪しい環境のなかで見つけたお菓子を食べるひとだから、ちょっとくらい尾行したって平気でしょ。


 暗証番号のシステムは勝手にやってしまったけれども取り外してしまえば元通りだし、持ち主に迷惑はかけないわ。


 でも今回の無人販売所のアイデアはよかったと思うわ。偶然が重なって破綻したけれど。私はああならないようにしなくちゃ。


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