第2話 僕の口の中のうごめく異物の正体は何? (4)
すると彼の。
【僕ちゃん】と呼んでも良いほど可愛い少年の二つの目と瞳には。
ぼんやりと。
薄っすらと。
真っ赤な髪色。
紅色の髪色をした女性の顔の輪郭が映し出されていく。
まあ、くるからね。
「あなたは、だれなのですか?」と。
少年は自身の両目、瞼を更に大きく開け。
まあ、動揺をしながら。
彼女、麗しい緑の肌色をした御姉さまに問いかける。
「うふ、わらわか?」
「はい! そうです」
「う~ん、わらわはなぁ?」
「はい」
「今日から可愛い君の妻なる。このオーク種族の、集落の長であり。酋長であるアイカと言う者だ……。だからわらわの可愛い婿殿、今後はよろしく頼む。頼むよ。(チュ)、(チュ、チュ)、(ブッ、チュ~)」とね。
緑の肌色をした麗しく、美しいお姉さま。
名前アイカ……。
そう彼が。
少年が只今いるこの小さなオーク種族の、集落の酋長であるアイカは。
(わらわの婿殿は何て可愛いのだ)と。
自身の脳内で。
自分の可愛い主を絶賛しながら。
また可愛い【僕ちゃん】の額や頬。
そして首筋へと優しく。
まんべんなく。
何度も接吻、キスをしながら説明をしていく。