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第2話 僕の口の中のうごめく異物の正体は何? (3)
まあ、開ければさ。
彼の目、瞳には。
緑色の肌をした大変に麗しい女性のお顔がさ、大変に大きく見える。
そう、アップ顔といつ奴……。
それも【僕ちゃん】と呼んでも良いほど可愛い少年の唇と。
麗しい彼女……。
緑色の肌を持つ大変に妖艶。
艶やか。
美しいお姉さまの柔らかい唇が。
また引っ付き。
張り付き。
重なり合い。
口内で絡め、交わることが可能な位置。
また再度愛し合うことが可能な位置からお姉さまは。
可愛い【僕ちゃん】のことを相変わらず優しく抱き締め。
ハグしながら。
己の目を、瞼を開けて驚愕、動揺している少年のことを。
「クスクス」と笑いながら不満を漏らしていく。
だから彼も。
【僕ちゃん】もね。
緑の肌をした麗しいお姉さまの微笑みにつられ。
彼女の要求を呑み、従うように自然と己の瞼、両目を開けていく。