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第2話 僕の口の中のうごめく異物の正体は何? (1)
「う~ん、う~ん」と唸り声があげる。
そして自身の脳裏では。
(やっぱり。やっぱり可笑しい? 可笑しい気がするよ?)と。
少年は困惑しながら悩み、。
彼は脳内で呟くのだが。
う~ん、でも彼は何故か相変わらず。
自身の目を閉じたままでいるようなのだ。
だから己の口の中で激しく。
そう盛んに動く。
……だけではなくて。
妙に自分の舌へと積極的に絡んでくる柔らかい物。
異物が何なのだろうか? と。
少年は冗談ではなく。
本気で悩み。
困惑しているようだから。
君は頭の方は少し大丈夫なのか? と。
こちらも悪態をつきながら訊ねたい衝動に駆られるほどの。
彼は純情。
初心なところを見せる可愛い。
『僕ちゃん』と呼んだ方がよろしいかも知れない少年に対してね。