第1話 HQ!こちら自宅パトロール!敵襲dぐあ!
この世に生を受け28年
さらに俺が特殊自宅警備部隊NEETになってはや3年
現在は実家の広大な敷地を警備する日々
今は居間で、数少ない休憩時間を堪能している所だ
季節が移ろう事を、外を確認せずともわかる程に俺の体の感覚は研ぎ澄まされていた
「……春の香り、そして部屋の気温……さしずめ、4月と言ったところか……ふう、世界は俺を待ってはくれないな……」
「にーちゃん。今は11月だよ?」
「おっふwwwはっずwww」
くそ!
俺がカッコ良くキメてたところを!
こいつは俺の弟のショウヤだ
歳は24だっけか?
とりあえずこいつはクソ弟だ!
1流大卒で1流企業の若手幹部とかいう、リア充の極み。
顔もモテそうな可愛い系のイケメン!
年収は1200万円!
月100万もの給料を貰っているだと!?
俺は無給労働なのに……キィィィ!
ヒドイざます!差別ざます!!格差社会反対ぃぃぃ!!!!
おっとヒステリックになってしまって自己紹介が遅れたぜ
俺の名前は、ベン・ジョンソン
昔は世界で1番速かった男だ
今でも夜の方は1番だぜ
「ねぇサトシにーちゃん、そろそろ働けば?」
うるせぇ!オラはベン・ジョンソンだ!
サトシって誰だ!
弟の癖に調子乗りやがって、ガツンと言ってやる。
「ごめんショウちゃん。今探してるんたけど、なかなか採用してもらえなくてさ……」
ダメでしたwww
だって相手は1流社員www対して俺はクソニートwww
ダメだwwwゲーム以外で勝てる要素ねぇよwww今は養って貰ってるしwww
「本当は就活してないんだろうけど……養うのダルくなってきたんだけど……」
でも?でも?でもでもでもでも!
そんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!
僕ちんは就活なんてしましぇーんwww
古っ
しかし俺は1枚のチラシの記事が目に入った
『就活応援!○○日に我が社の面接に来てくれた人全員に、ラブラ○ブコラボポスターをその場でプレゼント!』
「俺、就活してくるわ。」
面接いかなきゃwwwwww
「えっ!?急に!?サトシにーちゃん!?」
「いってきまーすwww」
俺は3秒でスーツに着替えて、面接会場に向かった
……
都内某所 面接会場
ザワザワ ザワザワ
さあて、面接会場に着いたわけだけど
この広い待合室に100人近い人間が犇いてやがる
こいつら全員面接に来たのか?
みんなキモオタみたいな見た目の奴らじゃーんwwwキモwwwお前らそんなポスター欲しいのかよwww
俺もでした。
すると、奥のドアからスーツ姿のエロいお姉さんが出てきて説明を始めた
「この度はお集まり頂きありがとうございます。面接は1人づつ行いますので、みなさん呼ばれるまで椅子に座りお待ちください。資料は椅子に置いてあります。それでは1番から5番の方までこちらに。」
へへwwwお姉さん、俺とスケベしようやwww
お!資料と一緒にポスター置いてあるじゃん!
さて帰ろうかなwww
神は言っている。ここで帰るべきではないとwww
たっぷりふざけて帰ってやるぜwww
シーン
こんなキモオタ達を集めて放置とかwwwやること酷いっすよwww
だってこいつらピザばっかやんwww
体臭、汗やべぇwww
どうにかしろよwww
『でもそんなんじゃだーめ、そんなんじゃほーら、こころーは』ピッ
「あ、ママ?」
着メロwww恋○サーキュレーションwww
てかママwwwwwwロリコン乙www
マナーモードくらいしとけよwww
「もっていーけ!最後に笑っちゃうのはあたしのはずー」
「もしもし。ショウちゃん。おう大丈夫。ありがとう。じゃまた。」
1番のキモオタは俺ですたwwwwww
……
「それでは69番の方お願いします。」
おっ、俺の番号だwww
さて……ショータイムだwww
ガチャ
「シッッツレッシャース。」
「……それではお名前をお願いします」
「俺の名前……か……ははっ、名前を聞かれたのは……何百年振りかな……ああ、すまない。数百年生きてると人間との間に色々とギャップが生じるからさ……」
「……名前をお願いします」
「ジョニー・デップですwwwwww違うかっwwwwww」
「……」
「はやく質問してください」
「ちっ……えー当社の志望理由をお話ください」
「あえて言うなら新しい自分を見つける為……ですかね。前のメンバーとは、音楽の方向性が合わなくてすぐ解散してしまいました。」
「そうですか。あなたの特技などはありますか?」
「歴代プリ○ュア全部言えます!」
「……それでは全部言ってください」
「真中らぁら 南みれぃ 北条そふぃ とうど」
「それプ○パラじゃねぇか!!」
「それではあなたのアピールポイントを話してください。」
「いや面接官は俺だから!」
「あいやwwwすんまそwww」
「はぁ……もういいです。最後に採用された際の意気込みをお願いします」
「おっぱい」
「帰れ!」
俺……やり切ったよ……
よっしゃwww帰ってじっくり拝まなくてはwww
俺は意気揚々と面接会場を後にし、帰路に着く
さあてwww楽しみだなぁぁwww
ヒュゥゥゥ
うわwww風で目にゴミ入ったwwwファ○ク!フ○ック!ファー○ク!www
くそっ!それにしてもなんで今日はなぜこんなに風強いんだよwww
あっれー?
道端の草も街路樹も全く揺れていないぞwww
なんでだー?
ビュゥゥゥウ!
「あ!!しまった!にこにぃぃぃ!!!」
強風に煽られてポスターが飛ばされた!!
救出しなくては!!
「とうっ!!大丈夫かい?愛しのにこにー♡」
俺は颯爽←ここ重要 と道路に飛び出し、ポスターを拾い上げた。
プアアアア!!
俺はトラックが来ていることに気づいていなかった。
「あ、やば」
ドンッッッ!!!
私は死んだ。スイーツ(笑)
……