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僕たちは戦争をはじめる  作者: だいだらぼっち
1/2

1-1 僕たちは偵察をはじめる

もうだいぶ前になりますが、


ガンパレード・マーチというゲームにはまりました。


ファンタジー世界で学徒出陣をテーマにループする世界。


本作はループするわけではありませんが、


ガンダムから連綿と続く


若い兵士たちが直面する分隊内のドラマ


自分もやってみたいなと思って筆をとりました。


魔法が使えない、魔法が効かないマジック・キャンセラーものを


初めて読んだのは早川ファンタジー文庫の魔法の国ザンスでした。


自分が熱中した好きだったものを


ごった煮にして書いてみようと思い立ちました。


ゲームのように各キャラごとにルートが分岐するかもしれません。

僕たちは戦争をはじめる



1ー1:僕たちは偵察をはじめる



 ヒカリゴケの淡いランタンが並ぶ地下室に兵士たちの緊張がはりつめていた。


「本作戦は、おまえたちが昼間地上活動できるかいなかにかかっている」


 軍刀を帯びた直隷兵の声がひびく。


 軍機違反者を切り捨てることを許された直隷兵の言葉に兵士たちの表情は固い。


 地底人が地上とたもとを分かって四百年。


 過酷な鉱山労働者たちの反乱から起きた地底人国家。


 地表付近のすべての金属資源をほりつくし、地上人たちから金属をうばったのだ。


 以来四百年、王侯貴族が支配する地上は金属をうばわれ石器時代にもどりつつある。


「全員、遮光板を確認しろ。肌は露出するな。日光で火傷する。失明したくなければ太陽を直接みるな」


 偵察隊出身の先任上級曹長の声がとぶ。


 地底人が地上を、太陽を捨て四百年。肌は透き通るように白く、わずかな陽光ですら火傷となる。


 ヒカリゴケの淡い光になれた目は、太陽の光の下ではまばゆすぎて失明してしまうのだ。


「諸君は各専科兵集団から選抜されて派遣されてきた優秀な人材たちだ。必ずこの任務を成功させてくれると信じている」


 装甲をまとった剣兵が口をひらいた。魔法駆動の重装甲だ。分隊長の記章をおびている。


「本当に俺が先行偵察しなくてもいいんですか」


「直隷兵殿も第13軍管区のお偉方の思いつきを伝えてるだけだ。やりたくないことでもやるのが仕事だ」


 分隊長の耳元でささやいた先任曹長は黙礼で返した。


「回収地点で待つ。行け」


 直隷兵が無表情に告げた。


 遮光装備をつけていない直隷兵が退室する。地下室の重い扉を閉める。何重にも施錠する音が響いた。


 もう後戻りはできない。外へ、地上を駆けて回収地点へ戻る以外、地底世界に帰る方法はない。


「偽装扉開きます」


 土偶にも似たシルエットの人形兵が前進する。魔法でうごく支援工兵だ。


 操作する人形兵の指示のもと、地上へと続く重い天井の石板を動かし始めた。


 地表の土砂が流れ込んでくる。舞い散る土埃をつらぬく白い太陽の光に兵士たちが固唾をのんだ。


 回収地点まで移動する。それだけだ。公式には四百年ぶりの地上での活動が始まろうとしていた。



  

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