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無関心な恋愛ライフ  作者: 航作裕人
第三章 華音と水奈
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3 大変な1日

 翌日のこと。水奈と少し意味の分からない状態の関係になっていて、話しづらい。


「水奈。疲れているみたいだけど、大丈夫?」

「しょんなの、だいじょうふに決まっているじゃない」


 そのわりには、噛みまくっているではないか。何かあっただろう? 本当はどうなんだ。

 何かと不自然な水奈が目の前にいたことは確かであった。

 


 学校ではなぜ知らないが、真司がうれしそうな顔で俺を見てきて、ドヤ顔を決めてきやがった。何かとウザいと感じてしまった自分がいた。


「どうしてそんなにも嬉しそうなんだよ。何あったのか?」

「いや、なんかうれしいんだよ~」

「いつもと違う真司がいる」

「その反応はないと思うぜ。やっはろー」


 ――やはりテンションがおかしいどうしよう。何もできない。


 俺にはこんな展開であることが全く理解できない。それに何かがったのかさえも分からない。俺は何かでうれしいことがあったのだと思っている。

 


 ホームルームが終わり、次の授業は移動教室。簡単に言えば、情報処理の勉強だ。準備をしているときに例の人物が隣にいて、びっくりしてしまった。


「急にいたらびっくりするだろう」

「いいじゃないか。いつも仲がいい友達だろ」

「それはそうだけどって、自分でそんな風に言うんじゃねぇ――」

「なんかそういいたくって」


 妙に絡んでくる真司がいつもの真司とは違うように感じてしまった。何かに取りつかれたように別人にしか見えなかった。

 そんなときであった。俺がよく知っている中学の時の先輩が教室にやってきたのだ。


「どうしたんですか?」

「いや、少し話があって」

「なんでしょうか?」


 なんとなく言いにくそうな先輩を見て少し変な気分になった。


「スマホについて詳しくないかって聞きたかったんだよ」

「なぜですか?」

「それがウイルスが入ったらしいんだけど、それは復旧してもらいたいんだよね。できるかなって思ってきたんだけど?」

「ある程度の知識はありますが、そこまで直せるかは正直わからないですよ」

「少しでもわかればいいんだけど」


 矢板先輩はスマホを取出し、俺に渡してきた。


「これに何か原因があるらしいんだよ。それが機械音痴の俺にはわからないんだ」

「と言われますと、直してもらいたいということですね?」

「そういうことだ。お願いできるか?」

「わかりました。先生にばれないように直してみます。それで直らなかったら、携帯会社に行ってくださいね」

「わかったよ」


 矢板先輩は普通に帰っていった。その時、俺はスマホを見てみると、トップにはエロいものが載っていた。


 ――なんてものを壁紙にしているんだ? 


 とても暑くなった顔を近くにいた華音が問いかけてくる。


「なんかあったの? とても顔が赤くなっているよ。熱でもあるのかな」

「そ……そんなことはない。ただ、暑いだけさぁ。あは」


 ごまかそうと試みるが、無理な感じが漂う。このままだとバレそうだったので、スマホを自分のとすり替えてみていることにしたのであった。

 何とかごまかした俺は授業の場所へと向かう。そして教室に着くと、すぐに授業が始められる。今やる事業は、俺の好きな簿記。商業高校には欠かせない科目の一つ。何かと使うものなのである初めての人はわからないだろうが、これは意外と重要な授業だということだ。



 昼休みになり、俺は教室で弁当を食べることにした。そんなときに真司は隣に居座る。


「やばいよ。俺は今日、弁当を忘れてしまったよ。何も食べるものがないんだよ。どうしたらいいと思う?」

「それは、お前。購買で何か買えばいいだろ」

「それが、購買の者がすべてなくなっているんだよ」


 真司は死にそうな顔でこちらを見ていた。 購買の物がなくなることなんてあるのかと驚いてしまいそうだが、あり得る話だ。だけど、俺にはそんなものがないと言おうとしたときに偶然バックの中にメロンパンが入っていた。こいつはついていたといえるかもしれない。

 真司は喜びながら食べていた。みんなは弁当がないのか、睨んでいた。

すると、とある人物があり得ないことをほざいていた。


「購買が、なくなるらしいよ。学食を新しく作るためにだってさ」


 遠くから聞こえた。それも悲しげな声であった。その理由は本校では有名でなかなか食べられないカレーパンだ。購買のおばちゃんが長年作っていて、それがとてもおいしいらしい。でも、それはいつも売れてしまうほどの人気だ。それが食べられなくなるなんて、誰もが悲しむわけだ。とても信じがたい話しだろう。



 放課後。何もすることがなく、普通に帰ってきた俺は部屋で何かをやっている水奈の声が耳に飛び込んできた。その声は悲鳴ととれるような叫び声。急いで二階へと上がり、水奈のドアを開けた。目の前には灰色のしっぽが長い動物が紛れ込んでいた。


「こないで~!!」


 水奈は涙目になりながらよけていた。でも、そのネズミは特殊で服を奪うことに集中していた。今着ているのは制服だ。破れもしたら大参事だ。今後の高校入試にも影響が出てしまう。


 ――どうするべきだ。普通に攻撃しても大丈夫なのか? 


少し悩みながら俺は目の前に突っ立っていた。俺はネズミ取りを取りに行き、ネズミの近くに置いた。そのとき、俺は転んでしまった。何につまずいたかというと、ネズミ捕り。あり得ないだろうと自分に突っ込みを入れてしまった。そんなときに俺はとても柔らかく成長段階のあるものを揉んでいた。それは胸であった。


水奈に、「へんた~い――――――」と大声を出されてしまった。水奈は顔を赤くした。俺はすぐに手を胸から遠ざけた。


 ――やばい状況じゃない。これって……。


 何かと危ないように感じたのは俺の本心であった。



 不機嫌な状態でいるので、俺は謝り続けた。それでも、許してはくれない。すると、水奈はこんなことを言った。


「しょうがない。事故だから許してあげるよ。あのままだったら、もっと危なかったからね。遅いよ。来るのが……」

「しょうがないじゃないですか。帰ってきたばかりなんだから」


 なぜか、敬語で話していた。そして、水奈は嬉しそうに礼を言ってくれた。俺はなんかうれしかった。そして、自分の妹のようにかわいく思えた。

 

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