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無関心な恋愛ライフ  作者: 航作裕人
第七章 華音と和孝
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25 初めての空港

 飛行機で移動するため、受付でキャリーケースなどの重たいものを預けている。


「やっと北海道に行けるな。これまでが長かったように感じるよ」


 目を輝かせながら、出発の時間を待つ真司。


「それよりも早く荷物を預けたほうがいいじゃない。受付終了しちゃうかもしれないよ」

「華音。そんなにあせんなくっても大丈夫だろ。前を見てみろよ」


 真司は目の前にある長蛇の列を指さした。


「こんなにも並んでいるのだから、待つしかないだろ」

「そうだけど、早く並んだ人はもうゲートに向かっているよ」

「俺らはゆっくり行けばいいだろ。まだ、出発ってわけじゃないだから」

「そんなこともいっていられないかもよ。もうそろそろで、受付が終了しそうだし」


 俺は荷物を預かるところにある液晶画面を指さして話した。すると、青ざめた顔で俺のことを見てきた。いきなりのことで混乱しているだけでなく、どうしたらいいのかと思っているのだろう。


「マジかよ。俺らもあせらないと」

「まあ、そんなにあせることはないだろ。液晶画面をよく見てみろ。あと三十分くらいあるだろ」

「本当ですね。私も言おうと思いましたけど」


 担任が注意したとたん、麻衣は恥ずかしそうに言う。こいつってこんなキャラだったっけ。いや違う。何でも言う変態だ。


「でも、早めに並んだほうがいいかもよ」


 真司があせったように言うので、俺らもみんなそのあとに並ぶことにした。



 無事に荷物を預けて、Aの検査場へと向かう。飛行機に初めて乗る俺からするととてもドキドキする。ゲートにはたくさんのお客さんと監視する人たちがいた。そして、いくつも分かれており、すいているところに並ぶみたいだ。俺ら五人はA―2に並んだ。


「やべぇ――よ。検査ってこんなにも緊張するもんなんだな」


 逆にテンションが上がっているようにしか見えない真司だが、これでも緊張しているみたいだ。どう見ても、緊張感がない。


「それはそうでしょ。私も飛行機は初めてだから、どんな検査があるのか少し気になるよ」


 一方、華音は足ががくがくなのはわかるほど、緊張しているみたいだ。制服でいるせいか、足を見ると理性を失いそうになる。意外ときれいな足をしているから。


「和孝。なんか卑しいことでも考えてなかった。私の目はだませないよ。覚悟しておきなよ」


 俺の後ろで騒いでいるが、俺は少しも気にはしていない。足を見ていることがばれたのは失態だったが……。


「も、もしかして、私の足に何かあったの」


 ――おいおい、ここで乙女全開は勘弁してくれ。俺の理性がマジで壊れるし、襲い掛かろうとしちゃうから。


 華音の目は輝くほど潤っていて、唇は男を魅了するくらい。それに胸を強調するような恰好をしたり、スカートの下が見えないように手で隠すなど。


「本当にお前は何をしたいんだ。いっそのこと、お前のことを襲ってやろうか」


 それを聞いた華音は石のように固まり、恥ずかしそうにほほを赤らめた。


「やっぱり、和孝は猛獣だね。これこそ、私が求めていたものだよ」


 どうやら、麻衣の変態モードに火をつけてしまったようだ。これはまたもや失態かもしれない。



 しばらくして、五人とも検査場を抜けた。一人はベルトを着けたまま、金属探知機を通ったせいでなってしまったが、それ以外なことはなかった。


「マジで焦ったぜ。俺が最初でなるとか。ベルトが問題だなんて」

「いやいや、ちゃんと注意書きに書いてあったよね。ベルトとかの金属部品はトレイに乗っけてって」

「あったっけ?」


 こいつの目は節穴だった。ちゃんと注意書きを読まないで通りやがった。携帯とかベルトとか、金具が付いた靴とはは通ると鳴るって書いてあったのにさ。


「それよりも、検査場を通れたから、あとは搭乗時間まで暇じゃん。どっかで買い物したいよな」

「おい、お前ら待てよ。とりあえず、どこが搭乗口だかを理解しておく必要があるぞ。ついてこい。そこで集合にもなっているしな」


 担任は真司の手を取り、引っ張っていく。


「離してくれよ。俺は普通に歩けるんですけど」

「いいから来い。お前みたいのは、空港では一番迷惑をかけることはわかっている」


 本当に鋭い勘の持ち主で。あいつのことなら、どこかに買い物に行って騒ぎまくるのはわかること。それを見破れるのはよく生徒を見ているということ。やっぱり見ているところが違うのかと思ってしまった。

 なかなか更新できなくすいませんでした。なかなか、書こうとも思えずに。さて、やっと空港へやってきたわけですが、まだまだ話は続きますよ。羽田空港にいるだけなので、今後の予定では新千歳空港に向かうのだと思います。

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