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無関心な恋愛ライフ  作者: 航作裕人
第七章 華音と和孝
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24 真実はなぞ

 なんでこんな夢を見たかは自分でもわかっていない。それでも、何かあったからこそ、見るのかも。

 とりあえず、シャワーを浴びながら考えてしまった。さっきのままだったら、とんでもないことだったと。それにしても、いきなり気を失うなんてどうかしているようにしか思えない。今までにないからこそ、恐ろしい。


「俺は睡眠薬でも飲まされたのか。でも、だれが飲ますのか」


 頭の中でもやもやしたものがあって、すっきりしない。俺は今後どうすればいいかも全く分からない。


「俺には何ができて、どんなことをしていけばいいんだ。こんなところでわからなくなってしまったよ」


 そして、俺の目には涙が流れていた。


「なんで涙なんて……」


 何もかも信じられなかった。俺自身も。



「やっと上がったか。意外と長くいたよな。なんか考えていたのか?」


 シャワーを浴び終わった俺は真司がいる部屋のベット付近に向かった。

 真司にはわかってしまうのだと、心から痛感した。


「まあ、そうだけど。お前が気にすることじゃないだろ」

「それはそうだろうけど、俺は幼馴染としてみてはいられない。今までよりも恋で悩んでいるのか?」


 真司はここまで思ってくれているとは全く気が付かなかった。人間としてよくないことだ。


「それもあるけど、いろいろなことがあったことで疲れているのかも」

「そっか。今までのお前には上を目指すしかなかっただろ。特に、高校に入ってからか。その前は勉強しない奴だったのにな」

「確かにその通りだよ。俺には恋愛というのは似合わないと思って、封じてきた。周りがどうなろうと関係ないと。でも、違かった。うらやましかっただけだったんだと思い始めた」


 俺は今までは我慢をしていたということ。それにどんなことが恋愛なのか理解できていなかったこと。


「そうだったんだ。いきなり勉強を始めたのは、やることがなかったからとかじゃないよな。あとは大学のことでか?」

「一応は熱心にやることがなかったからと、気を紛らわすためにやっていたのかもな」

「そっか。とりあえず、荷物まとめて空港に向かおう」


 俺たちは各ベッドの隣に置いたキャリーケースを転がしながら、ホテルの部屋を後にした。



 ホテルは自分たちでチェックアウトしてから、空港の集合場所に向かった。すると、華音と麻衣、悠馬がいた。そういえば、夢の中では水奈もいたんだっけ。


「おーい、俺はセーフかな?」


 真司が華音に確認していた。それにしても、この空港は天井が高かったりと、とても大きいな。空港なんて初めて来る俺には戸惑いが隠せない。


「まあ、今回は大丈夫だったみたい。それにしても、昨日は和孝がいきなり倒れるからびっくりしたのよ」


 華音は少し顔を赤らめながらいうので、何かあったのかと疑ってしまう。


「それで、なんでお前はほほを赤くしているんだ? 熱でもあるのか」


 俺はわかっている。こいつに熱などなく、ただ、昨夜何かあったのだと。


「そ……そんなわけじゃないじゃないの! べ……別にやましいことは」

「そんなこと言って、昨日話していたじゃない。『和孝が倒れたときに私が受け止めて、運んだの』とか。それがうれしかったんじゃないの」

「そ――、そんなんじゃないわよ。勘違いされるような言い方しないで――」


 たぶん、麻衣が言っていることは真実だろう。本当にわかりやすいから困るというか。お前が俺のこと好きなことは知っているけど、そんなにそわそわされるとこっちが恥ずかしくって仕方ないわ。


「そんなこと言っている場合じゃないよ。どうやら、学校全体が集まったみたいだから話があるみたいだよ」


 そんなことを言われても、華音の顔はまだ赤いままであった。

 少し更新が遅くなりましたが、三月初の更新です。二月の後半は更新ができなく、すいませんでした。今回も短いですが、着々と修学旅行編は進んでまいります。もうそろそろで、北海道での出来事になりますので、しばらくお待ちください。

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