計画と目的
御子柴奏
情報量が多すぎて、処理が追いつかなかった。
突如目の前に現れた、真っ白な髪の青年。
今、目の前にいる青年が
あの動画を世に出した張本人だと告白したこと。
その青年から、中身もわからない
計画に誘われたこと。
今回、父親も関わったとされる一連の報道と、
誘われている計画はなんらかで繋がっていること。
1つ1つをできるだけ早いスピードで、
頭でなぞっていった。
目の前の青年が本当にあの動画の主なのか、
一瞬疑念がよぎったが
俺がここに来るきっかけとなった、
あの3枚の写真が、
おそらく彼の言葉を証明しているのだろう。
「あんたは、どうやって
そんな情報を手に入れてんだ?」
俺の問いに、朔は涼しい顔で答える。
「協力いただけるのであれば、お伝えします」
まるで取引でもするかのようなその態度に、
俺は眉をひそめた。
「どういうことだ。まず、なんで俺が必要なんだ? 親父だけじゃなくて、俺のことも知ってるのか?」
朔は、小さく頷いた。
「あなたのことは知っています。YouTubeにアップされている、模擬国連の決勝戦の動画も拝見しました。あなたが議論をまとめ、大勢の人を納得させる様子。あれは、僕にはないものです。
伝える力。
これからの私の計画には、それがどうしても必要なんです」
朔の言葉に、俺はさらに苛立ちを覚えた。
まるで、俺のプライベートな部分まで
覗き見られていたような不快感。
「お前の計画の内容も目的もわからないのに、
そんな誘いに乗れるわけないだろ。
誘うなら、それもセットで誘うのが筋だろ」
俺が吐き捨てるように言うと、
朔は少し困ったように笑った。
「…ま、それもそうですね。どうにも話し下手でして。申し訳ないです。ではもう少し、私の話を聞いてください」
そう言って、朔は再び、ソファに深く腰を下ろした。
「僕の計画と目的について少しお話しします」




