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マラウィーの夜⑧戦火の兵士はママになった!?どたばた、ハチャメチャな旅の結果、軍に戻ったHili。演劇部に配属だ!

今でも、イスラエル軍には演劇部が有って、各地で公演をしている。日本の宝塚歌劇団のように映画界やテレビの世界にスターを輩出している。Youtubeで、イスラエルの音楽も簡単に聞ける時代になった。皆さんも

Hiliが歌う。You should know を聞いてみてはいかがですか。カラオケの定番になるかも・・・


第4曲 戦火の兵士はママになった


何度も見かけたスキンヘッドの男。Hiliが1人で経験してきたハチャメチャな旅の

話を聞いてもらえた。心が通じ合って、二人で一つの寝袋で一夜を過ごした・・・

突然、寝袋を飛び起きて、フェリーを降りて行ってしまった直斗。

一人甲板に残されたHili。フェリーが・・

岸壁を離れた。


Hili:あいつ、何で・・・急に降りちゃった・・

直が、置いて行ったジャージを着て、直の置いて行った寝袋をたたんで・・

無理やり自分のリュックに詰め込んだ。


フェリーは、Hiliの目的地チルンバについた。マタトゥーに乗ってタンザニアの

ムベヤを目指す。マタトゥーは国境の手前までで、始めて歩いて国境を越えた。

エジプト人の太っちょのおばちゃんのパスポートにスタンプを押してもらって

歩いて行くと、タンザニア側のマタトゥーが何台も待っていた。大型のトラック

もたくさん並んでいる。ダルエスサラームまで行くというトラックの運転手が声を

掛けてきた。

運転手:乗っていくか!ダルエスサラームまでだ!

Hili:良いの!乗せてって!

好都合な運転手がHiliの美貌にひっかかった。


ムベヤを抜け300Km以上ある。時折休憩しながらダル・エス・サラームに夜中に

着いた。空港近くのホテルまでトラックの運転手が送ってくれた。

ホテルの部屋で、祖父のアヤラに手紙を書いた。持っていたお金も手紙と一緒に

封筒に入れた。カイロか・・間違いなくイスラエルでは、税関に捕まるだろう。

Hili:殺されることは無い。しばらく、無料宿泊所に入れられるだけだ。

戦場に送られる覚悟を決めている人は、強い。


翌朝、ホテルのビュッフェで、死ぬほど食べて・・空港カウンターに行った。

9時30分カイロ行きがとれた。アヤラ宛ての手紙に残りの金を入れてをポストに

投函し、手荷物一つで搭乗手続きを済ませる。エジプトのカイロに飛び立った。


この、旅行?逃亡の旅で、Hiliは、エジプト、ケニア、タンザニア、南アフリカ、

ジンバブエ、ザンビア、モザンビーク、マラウィーと、8か国を陸路で踏破して

きて、飛鳥Ⅱでは、優雅な客船でちっちゃな世界旅行を経験した。

この1か月間で、Hiliはいろんな経験をしアフリカの水は人生観を大きく変えた。


カイロの税関でも何の質問もなく通過し、空港カウンターで、イスラエル行きの

飛行機を聞いてみる。

Hili:イスラエル行きは有りますか。

受付:この後ですと、14時の便があります。

これで終わりだ。イスラエル行きの飛行機で帰国する。エジプトから海上を飛んで

きた旅客機は、アシュケロンマリーナの上空を抜け、テルアビブの空を大きく旋回


して、イスラエルのヘン・ガーオン国際空港に着陸した。

税関で、

職員:ご旅行ですか

Hili:帰国です。

職員:ははっ(笑)!祖国のように、お楽しみください!

Hili:・・・アリガト?

やっぱり、このおばさんに見えるのかと、偽造パスポートの写真を見た。

Hili:は、そのまま軍の宿舎に何もなかったかのように帰った。


休暇が終わり仲間が軍の宿舎に帰って来た。

友達1:テルアビブの無線局に急に配置換えになったの。戦地に送られるはずだっ

    たのに・・これで、たまには家に帰れるわ。

友達2:Hili、久しぶり。俺も戦地への派遣は見送りで、テルアビブで戦車の整備

    をすることになった。

新人たちは、一時休暇から帰ってきて、決められた赴任先へ派遣されていく。

上官:Hili、話がある。昼から部屋に来てくれ。

Hili:分かりました。

友達:また、何かやらかしたの!?

Hili:やらかしたどころじゃないけど・・バレたか?


休暇中に動きがあった。Hiliが、正門前でノックアウトした上司の話が、上層部に

知れて、軍の調査が入った。女性兵士からも同じ目にあったと告発が相次ぎHiliの

元上司は、軍を退役となった。


上官の部屋に呼ばれ

上官:Hili、休暇中の決まりを知っているな。休暇中お前は、まったく連絡が取れ

   なかった。お前に連絡が取れない間、他の先輩女性兵士の勇気ある告発が

   相次ぎ、お前を追い詰めた元上司の違法性が立証された。彼は、退役処分と

   なったよ。だが、いかなる事情が有ったとしても、お前の規定違反は、処罰

   されなければならない。1週間の自宅待機を命ずる。それと、本日付で、

   演劇部へ配属だ。監督に挨拶だけして帰宅しろ。監督の推薦だ。

Hili:申し訳ありませんでした。失礼します。


仲間のもとに帰った。

友達:どうだった?

Hili:1週間自宅待機・・

友達:なーんだ・・

Hili:と! 演劇部!!

友達:やったー! すごいじゃん!無線室の発起式には歌いに来てね!

Hili:まだ、予定なんてわかんないよ。謹慎中の身だから!(笑)

友達:ねえ知ってる。Hiliが、上官をノックアウトしたとき、司令官がたまたま見

   てたんだって。訓練所の所長は知ってて上に隠してたんだって。所長も首。

Hili:上官がやってきたことは、許されないけど、悪い奴の周りには必ず隠れてる

   もっと腐ってるやつがいるんだよ。女性兵士の先輩たちが声を上げてくれな

   かったら・・・感謝してる。


Hiliは、1週間の自宅待機を終わり、演劇部に合流した。

Hili:ヒリ・タルです。よろしくお願いします。

監督:回り道をしたな・・お前にも問題が有ったぞ、自分を信じて進めば、お前の

   実力は、教習で十分発揮されていたのに変な誘いに乗ったから回り道をした

   んだ。演劇の世界は、どんな経験も表現力に生かされる。Hiliにしかできな

   い舞台を期待しているよ。

ビナ:よろしくお願いします。

Hili:先輩、よろしくお願いします。

ビナ:Hiliと同期のカーラよ。大分先行して練習しているからカーラに追いつける

   ように頑張って。

カーラ:カーラです。よろしくお願いします。聞いてるわよ!武闘派演劇俳優!

Hili:やーだ!おしとやかに歌います!(笑)


テルアビブの病院で

Hili:具合はどう?

アヤラ:だいぶ良くなって一人で歩ける。もうすぐ退院できるって・・でもね。

    退院して行くとこもないからね。

Hili:軍から給料もらえるようになったから住むとこ探すね。

アヤラ:すまない。何もできなくて・・

Hili:交代だね。アヤラが育ててくれたんだから。


数日後

Hili:アヤラ、家のことだけど、演劇部の先輩が、レストランの2階が空き家で、

   貸してもらえそうだって言うんだけど、2階だと足が痛くて登れないかな・

アヤラ:病院の階段で、練習してるから2階ぐらいなら今でも登れるよ。かえって

    いいリハビリになるんじゃないかしら。

Hili:次の休みに見てくるね。


休日明け

Hili:今日ね、この間話してた部屋を見て来た。2階の部屋の窓からアシュケロン

   の海が見えたよ。前にレストランの従業員が住んでたけど結婚して、出たん

   だって。少し掃除すれば、すぐに住めそうだった。

アヤラ:私は、退院できる場所が有れば十分ですよ。

Hili:分かった。お願いしてくるね。


一方、演劇部の練習では、同期のカーラが、Hiliの遅れを取り戻そうと練習に付き

合ってくれている。全員で歌う曲や躍る演目がたくさんある。1か月ぐらいで全部

覚えなければならないが、Hiliが休暇中も演劇部は練習していたのでHiliだけが、

1か月以上遅れている。

カーラ:歌は、もう自分で練習できるよ。私なんかすぐに抜かれそう。

Hili:そう、ありがとう!やっぱり踊りか・・やったことないからな。

カーラは、幼いころからバーレーにタップダンスなど教室に通って経験が豊富。

演劇部でも踊りは期待されていた。踊りは、全体で合わすと一人が遅れるとすぐに

分かってしまう。ごまかしが効かないので、練習時間が大切だ。

Hiliは、一人居残りで毎晩練習している。


ある日の夜。Hiliが一人で練習していると、

監督:Hili!やめろやめろ! そのやり方を続けてちゃダメだ!

Hili:監督!見てたんですか・・・

監督:お前は音楽を聴いて音に合わせに行っている。どうしても遅れるのは、その

   ためだ。こころで歌って、歌の前に踊れ、踊りに合わせて歌え。ラララでも

   でたらめな歌詞でもいい。お前は歌では、前に乗ったり、後ろに合わせたり

   できるんだから心で歌えば、踊れる。練習時間が無駄に長くてもダメだよ。

Hili:やってみます。ありがとうございました。


この日からHiliの練習方法は変わった。曲をしっかり覚えて歌えるようにしてから

躍った。振りが少し違ってもタイミングはすぐにつかめた。全体練習で手の角度や

顔の向きを注意されたが、すぐに修正できた。

カーラ:すごいね。もうついてきてるよ。いきなり上手くなった!

ビナ:もう、カーラより切れがいいんじゃない!

カーラ:やめてよ!もう、教えない!(笑)


監督:来週テルアビブの無線局で新人事の引継ぎがある。そこで、新メンバーも

   入って、お披露目をする。ビナ!演目を企画しといてくれ。

ビナ:分かりました。Hiliをセンターに置こうかな!(笑)

Hili:へー勘弁してください・・(笑)



Hili:(電話)もしもし、ダナ、Hili。来週のテルアビブの引継ぎ会で、

   初ステージになるの。空軍にも案内が行ってるでしょ。見に来て!

ダナ:ダリから案内見せてもらった。Hiliの名前もあったね。見に行くよ。

   ありがとう、電話してくれて。ダリにも伝えとく。


軍の引継ぎ会が開催され軍の報告の後、演劇部のステージが始まりいきなりHiliの

歌から始まった。Hiliの得意な、エリアナ・ティダールのYou should knowを歌う

と、会場は割れんばかりの歓声につつまれ、オープニングアクトの大役を見事に

果たした。踊りも後ろの方で難なくこなし一安心。カーラは、最後のとりで、ビナ

と、息の合った踊りを見せそれぞれ持ち味を出して演劇部としても新メンバーで、

華やかなスタートになった!・・はずだったのだが・・


Hili:カーラ・・生理が来ないのよね。

カーラ:検査キットは?

Hili:やったけど・・まだ、出ない。

カーラ:相手は?会ってる暇、なんて無かったでしょ・・

Hili:それが、若干1名、1回ぽっきり・・

カーラ:どういうこと・・


Hiliの妊娠が軍の指定病院で検査され、一時休暇に入った。演劇部も無期限除隊

となり復帰は未定。


一方、新居は、Kiryat Gatキルヤット・ガトのレストラン、エリヤフの2階に

引っ越して。一足先にアヤラが生活し始めてHiliの来るのを待っていた。

エリアフ:Hili待ってたよ。ステージを見るのが楽しみだったのに残念だったけど

     ここで元気な赤ちゃんを産んでくれれば良いさ。

レストランのオーナー、エリアフと見習いシェフのガドに挨拶する。

Hili:よろしくお願いします。

アヤラ:エリアフにもガドにもよくしてもらってるのよ。

ガド:こちらこそ、アヤラに料理も手伝ってもらってるよ。

Hili:アヤラ、もうそんなに動けるの?

アヤラ:洗い物したり、材料の仕込みを少しだけ手伝っているだけよ。

ガド:手が離せない時には、重要な戦力だよ。

エリアフ:本当だ、アヤラがいないと困っちゃうよ。


エリヤフの2階に引っ越して7か月、Hiliの出産が始まりそうだ。


Hili:ワー!ギヤー!アヤラもうダメ出る!

アヤラ:もうすぐ看護師さんが来るわよ。

Hili:ダメー、出るって!! エーううぅu deta・・(オギャーガオーーオリャー)


生まれてしまった。そこへ、看護師さんが駆け込んできた。


看護師:どう? えっ出ちゃった。元気だね!げんきげんき!(ガハハハハッツ)

遅れを取りつくろって、大笑いした。へその緒を処理して、帰っていった。

アヤラ:ガド!お湯を持ってきて!

エリアフ:野菜を洗ってる大鍋しか無いよ。

アヤラ:それでいいわ。水を張って、ガドからお湯をもらって入れて!

Hiliが出産した赤ん坊を皆でなんとか取り上げた。看護師も若干参加した。


子供を抱かせてもらって

Hili:寝てる。真っ黒い髪の毛だね。私に似てるかな・・?

アヤラ:・・・・・・

エリアフ:そりゃあ・・・・う・・

Hili:そっくりだよね。スキンヘッドに・・

アヤラ:・・・はぁ?


子育ての経験は、祖母のアヤラしかない。40過ぎのレストランのオーナー、

エリアフは、浮いた話は聞かない。店員のガドは、彼女募集中で、男どもはあてに

ならない。アヤラが急に元気になった。おむつの交換や母乳のやり方、お風呂の入

れ方とアヤラが昔を思い出してHiliに教える。


エリアフ:名前どうするんだ。アロナか、エイミーもいいな

Hili:Naomi、ナオミ!この子の名前は、ナオミなの・・生まれる前から決まって

  るんだよね。ナオミ!

アヤラ:どういうこと?

エリアフ:ナオミは、まずいだろう。クリスチャンネームだ!

Hili:この子は、徴兵には行かせない。アヤラ、エリアフ、ごめんなさい。

   ナオミは、アフリカで授かった子で、イスラエルの為に戦わせたくない。

   世界の為に歌わせるの。ナオミの意味は、クリスチャンネームじゃない。

   パパの名前なんだよね。

アヤラとエリアフは、顔を見合わせて黙っていた。


アヤラ:あの子は言い出したら聞かないから・・なんか訳があるんじゃない。

エリアフ:だけど、イスラエルに住むならユダヤ人の名前のほうが有利だけど・


Hiliは、マラウィーの夜を超え、もし子供を授かったとしたら、と、ずっと考えて

いた。

この世のすべての子供は、生まれた環境に支配され、学校にも行けず水汲みに

明け暮れ、幼い時から戦いに駆り出される子供も多い。

Hiliは、最前線の戦地に送られ、どうせ死ぬんだと思い、旅に出た。その旅で、

思いもよらず授かった娘に、イスラエルの為に戦えと言えるだろうか。

だいたい、自分自身も、この子のお陰で退役できたのだから。

イスラエルに住むユダヤ教の信者、ユダヤ人は、男女ともに徴兵に行かなければ

ならない。他宗教の者や、イスラエルに住んで居ない者には、徴兵の義務はない。

Hiliは、生まれてくる子には、徴兵の義務が及ばないようにしなければならない

と、考えていた。


Naomiと、いう名前がクリスチャンネームというのは、Hiliも知っている。母親が

Hili・Talで、娘が、Naomi・Talなら旦那さんがいなくても父は、クリスチャンだ

と、イスラエルの人は、勝手に想像する。余計なことも聞かれないだろう。

HiliがNaomiの名前を思いついたのは、直斗の名前からだが、それが良いと思える

ように、Naomiに説明する方法は何度も考えた。あえて、他人に話す必要も無いが、

Naomiには、いつか名前の由来と共に、アフリカで経験し見てきたことを話したい

と思っている。



3年後

どこかのカードゲームのような名前の大統領が、いきなりテルアビブを訪問した。

あろうことか、その足で、パレスチナ側に通告もなしで、エルサレムを訪問した。

イスラエルやユダヤ人を肯定してのパフォーマンスだが、ユダヤ人にとってもいい

迷惑で、各地で小競り合いが頻発し、死ななくてよいのに亡くなる人が増えた。


イスラエル放送局: Israel Broadcasting Authority, "IBA"

本日、午後テルアビブの郵便局で自爆テロがあり郵政ビル、隣のビルが火災になり

ました。爆破により20人が死傷し、行方不明者も多数いると思われます。

火災による負傷者は調査中です。

イスラエル軍は、本日夜間報復の爆撃を開始すると宣告しています。


エリアフ:馬鹿な大統領のせいで静かだった街がまた火につつまれてる。

Hili:ほんとに、パフォーマンスで余計な事しないでほしいわ。

ナオミ:きつね!きつねが良い!

ナオミが、お腹がすいて、マルちゃんの”赤いきつね”をよこせと言っている。

店が終わるとレストランに集まって食事をすることがある。エリアフがまかない

料理を出してくれて、皆で食べる。ナオミは、せっかくエリアフが、ナオミの為

に作ってくれた料理には見向きもせず赤いきつねばかり食べるので困っている。

Hili:ナオミ、もうダメだって、リンゴにしときなさい。

エリヤフ:なんで、日本の即席めんしか食べないんだ?

Hili:私がいけないの・・妊娠中につわりの時でも、それだけは食べれたの。

   生まれてからも、ナオミに離乳食を食べさせて・・私は、赤いきつね。

   欲しいって言うから、少しあげたら・・離乳食、食べなくなって・・

エリヤフ:俺の料理食べないで、赤いきつねしか食わないんだもんね・・

アヤラ:少しづつ他のものも練習してるんだけど・Hiliが食べるから匂いでバレる

    のよ。Hiliに止めてって言ってるんだけど・・

Hili:もうやめる!宣言するわ!・・・できるかな・・


*なぜだか分からないが、カップヌードルと赤いきつねは、30年前から海外でも

 売っていた。シーフードとか、UFO、一平ちゃんが欲しかったんだけどね。*


ダナ:(電話で)もしもし、Hili、フェイスブックで面白い書き込みがあるんだ。

   Hiliが、アフリカに行ってた時の話と似てるような気がして・・

ダナが、直斗のフェイスブックの書き込みを見つけて電話してきた。次の週、

テルアビブにHiliが遊びに行った。


ダナ:この書き込みなんだけど・・森嶋直斗っていう人みたい。

Hili:どこ、えっ 直斗なの・・・時期も合ってる・・私が話した直斗だわ。

   どうしよう・・

ダナ:教えてあげれば、無事だよって。戦死したかもって心配してるみたい。


Hiliは直にメールを書いた。

Hili:直、Hiliです。無事です。

他人かもしれないので、短文で送った。


直からメールで返事が来た。

直:あなたは、本当にHiliですか。二人が旅行で最初に泊まったホテルは、

  どこですか?

Hili:あなたの持っていた、寝袋よ!

直:ホントに、Hiliなんだ!。軍隊は?徴兵された?・・戦地に行ったの?

Hili:質問が多すぎるよ。友達のフェイスブックであなたのメッセージを見たの・

   私は、パソコンないから・・

   子育てに忙しいわ!元気にしてる。またね。Hiliより


直:子育て・・って、どういう事だ。結婚したのかな・・軍隊、徴兵、・・・



それから、Hiliは、直のメールに返信をしなくなった。ダナのアカウントでの

やり取りに気が引けたのと、話が続けば、ナオミが誰の子だと言う話になる。

直に責任を負担させるつもりは無いし、ナオミがどう思うか不安もあり、

無事を知らせれば、それ以上距離を詰めなくてもいいと思った。


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