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マラウィーの夜④Gypsy Rose Hiliは、セクハラ上官の股間を蹴ってノックアウト!脱走兵が、アフリカを駆ける!

GypsyRoseとなって、Hiliが、アフリカを旅する。旅先の町、ホテルや乗り物は、出来るだけ現代も実在する物に置き換えている。皆さんもグーグルアースや世界地図で、ヒリと一緒に旅をしてみては如何ですか!楽しいですよ。

第3曲 Gypsy rose その1


1,981年 Hili 9歳

テルアビブの小学校で授業が終わり、Hiliは、教科書をカバンに詰めていた。

窓の外に父の車が迎えに来ているのが見えた。今日は、明日から夏休みになる

ので、田舎の祖母の家へ父と母と三人で遊びに行く予定だ。

先生:みんな夜更かししないように、毎日宿題はやるんだぞ!それじゃあ。

Hili:じゃあね。さよなら。

友達:またね。

廊下を歩いていくHili・・”ドガーン、ゴゴーバン!”爆発音がする。

Hiliは、学校を出て父の車の方に向かって走る。

学校の目の前に建っている郵便局のビルが燃えている。その前に止めていた父の

車も燃えて中の人は倒れて炎に包まれている。

Hili:パパ! 

近づこうとすると通りがかった男が、Hiliの腕を引っ張った。

Hili:パパとママが乗ってるの!離して!

男:危ない!離れた方が良い!

Hili:ママ!・・・・


1989年 Hili 17歳

アシュケロンのハイスクールに通うHili

Hili:それじゃあ

友達:明日、みんながビーチに出ようって言ってるよ。

Hili:私は、お婆ちゃんの手伝いで船の掃除。

友達:じゃあね。

両親を亡くしたHiliは、アシュケロンのマリーナで、住み込みで掃除の仕事を

している祖母に引き取られて生活している。9歳でここに来たHiliは、マリーナ

支配人から仕事を手伝う条件で、祖母との同居を認められていた。

学校が休みの時は、安い賃金で清掃や食事の後片づけをしている。


祖父のアヤラと食事をしている。

Ayala Tal(アヤラ・タル):Hili、卒業後はどうするの。

Hili:先に軍に入る。将来の仕事は、それから考えるよ。

アヤラは、もう70歳を過ぎてマリーナの仕事もいつまで続けることが出来るか分

からない。正直、Hiliが、自立してくれる方が助かる。


イスラエルは18歳になると男女とも徴兵制度がある。男子は3年、女子は2年。

Hiliは、18歳になりイスラエル軍の新人研修に参加した。軍の宿舎に入り半年間

の訓練を受ける。戦術の基礎訓練の他、音楽や料理、スポーツの授業や医療、

看護の科目もあり適正と本人の希望により派遣する部隊や部署が決まる。

Hiliは、新人の女性入隊者の中でも美貌で目立っていた。本人は、演劇部で、

ギター演奏や歌を歌いたいと希望を出していた。ある日、休みの前の日に上官に

誘われた。

上官:Hili、今晩食事にどうだ。演劇部の希望だったな。話を聞いてやる。

Hili:本当ですか!ありがとうございます。

上官の車で、行きつけのレストランに着いた。慣れた感じで、注文をすると、

Hiliにワインを進める。

上官:ワイン飲むだろ。遠慮するな。

Hili:頂きます。実は、結構強い方で、マリーナの船のオーナーに時々飲ませて

   もらってたんで。


食事をしながら演劇部の話になった。

上官:知っていると思うが、演劇部は希望が多い。いくらお前が綺麗でも推薦が無

   いと難しい。

Hili:推薦というのは、

上官:つまり、俺やそれ以上の上官の推薦が有る者や親せき、縁者じゃないと入れ

   ないってことだ。お前は、親戚に軍関係者はいない、推薦が無いと無理だ。

Hili:・・・・

上官:大丈夫だ、推薦してやっても良い。もう一軒行こう!

二人は、軍関係者が通うクラブに行った。


Hili:こちらは、空軍の司令官、こちらが演劇部の監督

監督:仕事の話は、よせ!新人か!歌ってみろ。

上官:Hili、なんか歌ってみろ。

Hiliは、エリアナ・ティダールのYou should knowを歌った。イスラエル人なら誰

でも知っている歌だ。歌ってる最中は、みんな手が止まり聞きほれている。

歌が終わると、店中で拍手が起こり歓声が響く。

監督:まいったな、こんな逸材がいたとは・・・

上官:お願いしますよ。越権行為が無いように・・

司令官:これぐらいなら演劇部には幾らでもいるからな。

上官:その通りです。

Hiliは、その後も酒に付き合い、何度も歌わされたが、客も飽きてきて最後には

拍手も起きなくなった。上官は、その、ころ合いを待って・・

上官:Hili、帰ろう。


上官が運転する車で

上官:いいか、うまい歌手はいくらでもいる。軍の演劇部は、いつも同じような

   メンバーに演じるから客もすぐに飽きて、そのうちヤジが飛ぶようになる。

   ちょっとやそっとじゃ務まらない。お前は、俺の推薦が無ければ、演劇部

   に入るのは、無理だな。

Hili:ぜひ、推薦をお願いします。

上官:お前次第だな・・

上官は、通りかかった安宿に車を止めると、

上官:お前次第だ、行こう。

Hili:・・・・

上官が、車を降りてHiliの側のドアを開けて、腕を引っ張った。

Hili:・・・・えっ・・

無理やりHiliを降ろすと部屋に押し込んだ。呆然としているHiliの耳元で、

上官:俺に任せろ!推薦するよ。

Hiliは、任せるしかなかった。


上官:お前、初めてだったのか・・遅れてるな。これで、帰れ!

10ドル札を枕元に投げるとHiliを置いて部屋を出て行った。


それからも何度も誘われ同じように軍のクラブに連れていかれ客が飽きるまで、

歌わされ、朝には、ホテルに置き去りにされてバスで帰る。クラブを出た後の

ことはともかく、クラブで歌わされた経験は、Hiliを成長させた。明らかに、

他の客より歌がうまく客の反応も良い。何度も歌わされて客が飽きても踊りや

トークで盛り上げた。


他の新人隊員が続々と配属先が決まっていく中で、Hiliの演劇部への入隊は、

中々決まらない。この日も上官から誘われて、食事に出た。お決まりのコース

で、クラブで歌わされると、最後まで客はHiliの舞台に歓声を送った。

上官:調子に乗るな!俺が、いるから皆が気を使ってるだけだ!

Hiliは、舞台に上がってマイクで叫んだ

Hili:何度もタダで、またがらせて、調子に乗るな!

上官が舞台のHiliを引きづり降ろそうと上がってきた。Hiliは、上官の股間を

思い切り蹴り上げ、うずくまる上官のこめかみをヒールで踏みつけて言った。

Hili:今日のショーは、これまでです。どうもありがとう!

大歓声の観客に笑顔で応えながら颯爽とHiliっは店を出て行った。


週明けの月曜日、掲示板にHiliの配属先が張り出された。シリアとの国境の部隊

だった。Hiliだけでなく、Hiliと仲のいい隊員の配属先も変更されバラバラに、

厳しい戦局の部隊に送り込まれた。

友達:聞いたよ、Hili・・週末の夜の話!どうしてくれるのよ・・死にに行く

ようなもんだわ!

友達:俺もだ、仲良く話をしただけだろう、Hiliからももう一度、話してくれ!

Hiliがどんなに謝っても、結果は変わらず友達から先に戦地に送り出された。


一時休暇に入る日、上官が久しぶりにHiliに話しかけてきた。

上官:Hili、気が変わったよ。お前を演劇部に入れてやってもいいぞ!

Hiliが、満面の笑顔で上官に抱きついた!

Hiliの腰に手を回す上官の手を払いのけると、腹に膝を蹴りこんだ!

うずくまる上官のアゴを思い切り蹴り上げ!部隊中に聞こえるように、

Hili:昼間っから触ってんじゃねえ!痴漢野郎!

Hiliが部隊の正門のど真ん中を歩いて出ていくと、守衛が何も言わず敬礼して

正門を開けた。


1か月間の一時休暇になった。1か月後には、隊に戻って戦地に赴任する。

アシュケロンマリーナのHiliの祖父の宿舎に戻った。ところが、宿舎は取り壊さ

れていて、更地になっていた。マリーナに行って知り合いに尋ねると。

Hili:すいません宿舎って、壊したんですか?

作業員:おーっ、Hili、戻ったのかい。宿舎はホテルが建つから取り壊してたよ。

    アヤラなら体調を崩して、市民病院に入院してるよ。

Hili:ありがとう!


Hiliは市民病院を訪ねてみた。

看護師:アヤラ・タルさんね。427号室です。


Hili:アヤラ!探したよ。どうしたの・・

アヤラ:糖尿が悪くなって、足も腫れてきちゃって働けなくなったんで困ってたん

    だけど、ホテルを取り壊すって言われて、支配人がここに入院させてくれ

    たんだ。自由に歩けないんで、連絡もできずにごめんね。

Hili:一時休暇で帰ってきたんだけど・・宿舎が更地でびっくりしたよ。

アヤラ:急だったんで・・何もできなくて・・すまない。

Hili:ここの医療費はどうするの?

アヤラ:もう、73だから政府の補助でいられるらしい。

Hili:分かった。それなら安心だね。また来るね。

祖母のアヤラにそう言って病院を出たが行くところは無い。軍から研修期間の給与

の半額が支給されている。半額は、戻ってきたときに支払われる。半年分で、

3500$。2000$をアヤラに渡し、テルアビブに住む高校時代の友人の家を探した。

アシュケロンを出て、結婚したと聞いていた。軍に届いた手紙を頼りに探す。

テルアビブは高層ビルが建ち並ぶ、手紙の住所には、マンションが数棟・・

Hili:住所だけでは探せないな・・・途方に暮れて座り込んでいた。


通りかかった車の窓が開いて

ダナ:Hili!Hiliでしょ! どうしたの!

Hili:ダナ! 探して来たの!家が分からなくて・・・


ダナの自宅

ダナ:Hili、夫のダリです。ダニ、話していた友達のHili。

ダリ:ダリです。ダナからHiliの話は聞いてます。・・・実は軍からもHiliの話は

   聞いていて・・・

Hili:えっ・・

ダリ:ダナには、その話しはしてないんだけど・・・

   君が、上官の股間を蹴ってノックアウト!させた話は、有名だよ。

ダナ:えーっ、うそ!そんなことして、軍に戻れるの!

Hili:シリア国境に送られることになった・・一時帰宅で出てきたけど逃げたら

   脱走兵だね。

ダニ:シリア国境は激戦で、多くの戦死者が出ている。厳しい部隊だね。

ダリ:何とかできないの?私の時みたいに・・

   私も空軍に入隊してHiliのような目にあいそうだったんだけどダニが、自分

   の舞台に呼んでくれて、助けてもらった。結局くっ付いちゃって、これ!

ダナは、嬉しそうに自分のお腹をさすった。

ダリ:君のケースは、部隊も同じだったし、あの上官は、そういう奴で有名だった

   から司令官も理解してくれた。何より僕が君を気にしてたから・・

   陸軍には、空軍の司令官だって口出せないよ。

Hili:なにも頼むことは無いから大丈夫。

ダナ:今日だけでも泊って行って良いでしょ。

ダリ:もちろんだよ。Hiliは、何も悪いことはしていない。

久しぶりに、Hiliは、友達と昔の写真を見ながらくつろいだ時間を過ごした。


翌朝、ダリの出世に影響してわいけないと朝早くマンションを出てバスターミナル

に来たHiliだったが、ベンチに座って何台もバスを見送った。

Hili:と、言って、、行くところもないし・・いっそ、海外逃亡?亡命か!

手持ちの金を見ながら

Hili:1200$か・北はシリア、東はPLOで、陸路は厳しそうだ・・うん・・

   逃亡するにしろ、亡命するにしろ、国外に出なくちゃ話にならん・・

   航空機は、チケット買えたとしても、税関でつかまっちゃうし・・


Hiliに考えが浮かんだ。


Hiliはアシュケロンのマリーナに戻り昔馴染みを探した。アシュケロンは、PLO

の自治区であるガザ地区に近く。パレスティナの人も働きに来る。この辺が、日本

の人には理解しにくいのだが、肉体労働や厳しい環境の仕事をパレスティナの人が

担うので、イスラエル人の金持ちは、安い労働力で都合がいい。労働者の入国は、

イスラエル政府も認めている。

アシュケロンのマリーナで9歳から働かされていたHiliは、ガザ地区から来たパレ

スティナの人達とも仲が良かった。

何時間か待っていると、マリーナから知り合いが出てきた。

Hili:お願い助けて!

知人:Hili、どうしたの

Hili:軍から逃げ出した。助けて!

知人:軍から逃げ出したら、逮捕されるよ。どうしたいの?

Hili:ガザを通って、エジプトに逃げたい。

知人:助けられないことも無いけど・・エジプトには亡命できないよ。

Hili:そっからは、自分で何とかする。

知人:ガザに入るのにお金がいるよ。

Hili:いくら?

知人:100$あれば・・

Hili:これで良い。あなたにも100$払う。

知人:僕には良いよ。アヤラに食べさせてもらってきたから。

税関に賄賂を渡しガザ地区に入った。

知人:長居はしない方がいい。イスラエルに密告して、こずかい稼ぎしている奴が

   いるから。ところで、パスポートはどうするの?

Hili:逃げてきているから使えないよ。

知人:一緒においで、いくらかまだ、払える?

Hili:900$ぐらいしか持ってない。


知人は、友達のところに案内し他人のパスポートを売ってくれた。友達は何冊も

いろんな国のパスポートを持っていて、Hiliに似た顔の女のパスポートを選んだ。

と、言っているが・・

Hili:こんなに太ってないけど大丈夫?

友達:女の人はやせると顔が分からなくなる。太ってる女なら大丈夫だ。

Hiliは、信じるしかないんで・・そんなものかと自分を納得させた。

知人:気を付けて、夜間の税関はチェックも甘い。穀物用のトラックなら簡単に

   忍び込めるよ。

Hili:ありがとう。

暗闇に消えた。


税関の前には貨物トラックが並んでいた。エジプト側の税関までは守衛もいない。

知人に言われた通り人目を避けて穀物トラックの大麦の中に隠れた。


難なくエジプトに入れたが、カイロに行けばいずれバレる。Hiliは、いったいどこ

に行くつもりだろう。

Hili:政治的な迫害を受けているわけではないので・・亡命は難しいだろうな・・

   どうせ死ぬならヨーロッパ、ベニスか、パリか・・

   このパスポートの本人、ヒンディー・ザラってどんなひとだったのかな・・

行く当てもないHiliは、トラックの大麦に埋もれそうになりながら夜が明けた。

看板を見てもよく分からない。アラビア語だろうか、英語表記の看板にサファガ、

とあった。地図で見てみた。エジプトの紅海を南下しているようだ。サファガの

港に着く前にトラックが給油所に入った。Hiliは、トラックを飛び降りると隣の

建物との隙間に身を隠した。

Hili:サファガって、どこだ?

地図をよく見てみる。エジプトの東、紅海に面した港町で観光地も多そうだった。

腹も減ったが、所持金も少なく、歩く以外移動手段もない。港に向かって歩いた。

南北に抜ける大通り沿いに何件かの飲食店があった。看板を見て、

Hili:ハンバーガー4$か、

ハンバーガーを買ってオープンスペースに座った。

隣の飲食店の壁に求人募集の張り紙があった。

”クルーズ船内の飲食店勤務”と、あった。

所持金も偽パスポートを買うときに500$払って残りは400$・・

これでは、どこにも行けないし、帰ることもできない。

隣の飲食店を訪ねてみた。

Hili:すいません。求人募集の張り紙を見て来たんですけど・・

店長:飛鳥Ⅱの話かな・・

Hili:は、はい・・

店長:行けるの?

Hili:はい・・・・?

店長:給料良いけど・・半月は船の中だよ。

Hili:大丈夫です。旅行中なんですけどお金がなくて・・

店長:へー、ちょうどいいや、洗い物してくれない。昨日から俺一人なんだ。

   暇なら手伝ってくれないか?今日の分も払うよ。時間10ドルでどうだい。

Hili:ありがとうございます。手伝わせてください。

店長:それじゃあ頼むよ。俺も飯を食って少し休む。

Hiliに洗い物を頼んで、店長は出て行った。


奥のキッチンへ行くと、昨日の分の洗い物が山になっていた。結構大きなレストラ

ンだが、一人で回すのは大変そうだ。

夜は、他のメンバーが来るから夕方までの話で洗い物を始めた。


仕事は、洗い物だけだが、量が多すぎていつまでたっても終わらない。13時から、

休みなく働いて16時。店長がやっと戻ってきた。

店長:ご苦労様、えーっと名前なんだっけ・・

Hili:ヒリ・・いやヒンディーです。ヒンディー・ザラ

店長:ヒンディーありがとう。あの・・申し訳ないんだけど、この後は、手伝えな

   いかな。夜に来る予定の奴が辞めるって行って来ないんだ。夜も俺一人・・

Hili:大丈夫です。ちょっとお腹がすいちゃいましたけど・・

店長:申し訳ない。なんか作るから・・

店長が店の仕込みをしながら簡単な食事を作ってくれた。食事をもらって、店の

奥で少し眠った。18時を回り店長が呼びに来た。店には既に客が入っている。

店長:ヒンディー頼めるかな・・ヒンディー!

Hili:はい、今行きます。

トイレに行って出てくると・・

店長:これ、2番に持って行ってくれ、テーブルは、入り口から1,2番の順だ。

Hili:分かりました。・・・・おまたせしました。どうぞ!

観光客が、次々に来店し店は満席。お客が途絶えることがない。日本人や中国人が

多い。知らない言葉で写真を撮って騒いでいる。11時を回り、客がいなくなった。

店長と二人で洗い物をしながら、

Hili:いつもこんなに賑わうんですか?

店長:飛鳥Ⅱっていう日本のクルーズ船が、昨日から停泊していて、その客が昨日

   と今日はこの街に出歩いている。5,000人以上の観光客が来てるんだ。

   おまけに、”地球の歩き方”って言う日本の本にこの店が紹介されて・・・

Hili:3人は、必要ですね。

店長:そうなんだけど・・明日から飛鳥Ⅱにうちのシェフが2人乗り込むんだ。

   前金で、もらっちゃってて、今さら断れないし、行く連中も飛鳥Ⅱに乗り込

   めば休み無しだからって・・昨日から休みで・・・

   俺も寝不足で死にそうだった。助かったよ。

夜中の2時を回って、やっと仕事が終わった。

店長:明日は、店も休みだ。ヒンディーありがとう。泊る所はあるのか?

Hili:いえ、決まってません。ここで寝ていいですか?

店長:良いよ。これは、今日の分で150$ちょっと色を付けといた。それから

   明日、船に乗るときに15日分の給料の半額1000$。降りるときに1000$渡す

   から。今日は、助かったよおやすみ!

Hili:ありがとうございます。おやすみなさい。

飛び込んだレストランで思わぬ仕事に巡り合えた。大分疲れたが、軍隊の訓練を

思えば、大したことわない。明日から船に乗るのかと少し、わくわくした。

地図を見ながら聞いていた客船が進む航路をたどりながら眠りについた。




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