生徒会への打診
かなり久しぶりの更新です。
大学が忙しくて半年更新できなかったのは悔やまれますが、今月はできる限り更新できるように頑張ります。
そして、ちゃんと完結した作品にすることが目標。
できたら五月までに完結できるといいな(希望的観測)
あとキャラ設定はかなりいじっているので前の人と比べて別人と考えた方がいいかも・・・。
春風が心地よい季節。そんな中じめっと憂鬱になるような人物。
『使えない生徒会長』
この人は、今まで失敗ばかりして何事もうまくいかないただのお飾りの生徒会長。よくこれで生徒会に立候補しようと思ったわ。加えて、先生も先生でなぜこんなのを止めなかったのか理解に苦しむ。生徒会選挙で何も異議も反論もしなかった私が悪いって言ったらそれまでなのだが、そもそもの段階できちんと選別しておいてほしい。
ほんとうに・・・。
「ごめんね、なんか色々と変な方向に巻き込むような形になっちゃって」
「いや大丈夫だよ。私もこうなるとは思ってなかったし、そもそもこんな展開予測できないし・・・」
「そうだよね・・・。まさか、生徒会長が立夏に告るなんて想像もつかないよね~」
「もー、そのネタでいじるのやめて。結構広まっててキテるんだから。それに事実と違うし、告られたんじゃなくて勧誘されただけだから」
「大丈夫、わかってるから。安心して」
そういいながら、面白そうにいじってくる有紗。こういうのはやっぱり弄られて何歩の部分はあるから仕方ない。特に話す話題もないし。でもほんと、こんなことになるなんて誰も予想できないよな・・・。はじめは簡単な仕事をするだけかと思ったけど、こんな風に告白交じりの生徒会勧誘を受けるなんて誰も想像つかない。しかも、場面が場面で完全に仕事の押し付けって感じで、ちょっと勧誘の仕方間違ってないって言いたくなったし。ほんと会長はない。
まぁもう接点持っちゃったし、相手の心折ろうとしてもなかなか折れてくれないし、あきらめるしかないか。
と、他愛もない話をしている私たちだが、今は始業式の後処理を行っている。
後処理というとなんだかめんどくさそうに聞こえるが、やることは単純明快。
学校のウェブサイトの更新と記録の整理。なぜ私達だけがやっているのは不思議で仕方ないが突っ込んでしまったらそれこそ終わりであろう。
「にしても、なんでこう悪い方向に動くのやら。私何か悪いことしたのかな・・・。はぁ・・・」
「きっと大丈夫だよ。それに私はそこまで悪いと思ってもいないし。このままいっその事生徒会の実験とか掌握しちゃって・・・」
「それは面倒だから嫌!」
悪巧みでも練っているかの如く、悪い顔を浮かべながら計画を話そうとしてくる有紗。
そんな面倒くさそうな悪巧みなんかに関わったら本当に大変なことになってしまうような気がする。それに、今回手伝ったのも、簡単なことだといわれたからだしこんなに面倒なら手伝ってない。ただ、あの生徒会長を罷免して退学処分かどこかの辺境地へ出向させることができるならやぶさかでもない。地味に面倒な噂を作ってくれたからそれぐらいやっても許されると思う。面倒だからやらないけどね。
「でも、私思うんだよね。あの生徒会長何かやってくれるんじゃないかって」
「何かって何よ」
「それは何ていうんだろう・・・。学校の仕組みというかなんというか・・・。う~ん、よくわからないや」
「よくわからないって。」
「でもなんかあの会長、感じるものない?」
そう言われれば、そんな気もしなくもない。弱くて惨めで覇気のない三拍子の生徒会長とは思えない人だけど、心の底から恨むということはできない気がする。それにゆるキャラとしてならまぁそれなりに扱うことができそうだ。逆に今度女装させて・・・。いけない。これはある意味やってはいけない領域なような気がする。ガチで染まってしまいそうだ・・・。
でも、あの素直さは自分も見習いたいかもな。私自身も結構物おじせずいう方ではあるが、あの感じで天真爛漫、て感じではない。あとオンとオフがきちんと分かれている点もいいのかもしれない。って意外と魅力に感じる部分あったな。
私はそう考え整理して伝える。
「確かにあの会長、ダメな部分もあるけど、魅力に感じる見習いたいところはあるかな」
「でしょ⁉ たぶん人を引き付けるのってそういうところなんだよね。私も感じるし。ちなみに立夏だって同じだよ~。会長みたいではないけどテキパキと物事を決めていく様とか、まさに人を引き付ける魅力って感じだし」
「そうなの? 練習すればだれにでもできると思うけど・・・」
「立夏はいっつもそんな感じよね。練習すればできるっていうけど物事はそんなに簡単にできてやしないの! 練習って言ったってそんな機会に恵まれる人はそんな居ないし、それよりも先に、失敗したときに浴びせられる陰口とか仲間外れにされることとかそういった恐怖心が先に出るものなの」
言われてみればその通りかもしれない。私自身あまり人と積極的に関わろうとしないで、広く浅くが中心だったからだし、有紗と仲良くなったのもたまたま席が後ろだったのと、なんかいつも浮かなくて人を寄せ付けない感じで、興味本位で声をかけ始めたのがきっかけだったし。そういった感じのって、普段から心がけていないと意外と難しいのかもしれない。どちらかといえば私の場合は心がけているというよりかは、気に食わないからそうしているだけなのだが。だってそうでしょ、個々の集団で収まっているよりより多くの人とふれあって学んでいく方がより多くの経験をえられると思うし、実際私はそれで成長してきたし。でも、こうやって放課後付き合ってくれる私の友達は居ないのかもな・・・。
そう思うとなんだか少し寂しくなってきた。私も特定のグループに所属していた方がいいのだろうか・・・。まぁ学校以外ならば、ボランティア活動を中心にいろんなグループには所属しているが。
「また考えこんで黙っちゃって。そこ悪い癖だよ。人から言われたことは素直に受け止めなさい!」
「ごめんごめん。でも、有紗に言われて私って実際にボッチなのかなって思っちゃって」
「どういう思考回路したらその結果に行きつくのよ・・・。でも、立夏はボッチじゃないよ。こうして私がいるのが証拠だし」
「いや、これ有紗の手伝いしているから居るのであって、本人がいなかったらそれただのいじめだよね・・・」
「うぅ・・・。せっかく励ましてあげようと思ったのに。知らない!」
「悪かった。帰りにその疎ましい胸もんであげるから」
「それこそいじめじゃない‼」
「その言葉を待っていた」
有紗は、その言葉で満面の笑みを浮かべながら、聞いていて気持ちがいい笑い声を聞かせてくれる。それに伴って私も笑い、いつものようにとても居心地のいい空間だと感じる。
「こんな時間が長く続けばいいのにね」
「本当にそれね。もうすぐ任された仕事も終わっちゃうしあとは気ままな日常か・・・。でも早いんだよな。その日常が」
「わかる。もう入学して一年だもんね。立夏と話し始めてからはほんと色々と楽しくて時間が過ぎるのが早い」
「私と話し始めてってことはまさか・・・、貴様私のこと好きなのか・・・⁉」
「何馬鹿なこと言ってるの。立夏のことは確かに好きだけど私の恋愛対象は男性だからね?」
「なら安心」
私はそんなこんなで他愛もない話をしていつものように楽しく話をしていた。そんな所で作業を行っている部屋の扉が開く音がする。
「よう。やってるな。もうすぐ終わりそうか?」
そういって入ってきたのは私が尊敬する水上先生だ。いつもながら美しい。惚れ惚れしてしまう。
「ある程度終わって、あともう一息ってところです」
有紗が先生の問いに答える。あともう少しそうもう少しでこの面倒な作業ともおさらばだ。
「やっぱり立夏がいると作業が進んで助かる。今度一緒にテストでも作ってもらおうかな」
「それはダメでしょ」
先生の冗談に私が否定する。確かにそれは私にとってはテストのカンニングできるからとてもメリットって言えばメリットだけど、それはやってはいけない気がする。やったらあとが怖そうだし。
「まぁ、テストじゃなくても課題作るのとか資料作りとかはこれからはお願いすることにしよう。もちろんちゃんと大家も用意しておくから」
「それなら考えなくもないですね。まぁそれはおいおい詰めることにしましょう。で、わざわざ私たちの様子見でもするほど先生は暇ではないはずですが、何か用事があるのでは」
私がそういうと先生は目をそらせて少し言いにくそうな表情をする。
「いや実はな・・・、ちょっと困ったことになってな」
「困ったこととは?」
先生は言うか言わないか腕を組みながら悩んでいる。その表情も美人が影響してなのか変に絵になるのが困ったことだ。ちょっとした仕事疲れをいやしてくれる天使だ。でもこれだけ悩んでいるってことは嫌な予感しかしない・・・。
「いや、どうやら校長先生が君のことを生徒会に入れたいらしくてな。しかも副会長。さすがにそれは少し強引すぎやしないかなって思ったが、あの生徒会を見ていれば納得には至る。内申点を狙ったものばかりで仕事しない奴しかいないし、やってもやらかす奴しかいないしな」
「で、先生はどう答えたんですか?」
私にとって一番重要なところはそこだ。先生がどういったかによって私が生徒会に入らなくてはならなくなる状況へと持っていかれる恐れがある。それは何としてでも阻止しなくては。といっても先生がここにきている時点でもう半分は決まっているんだろうけど。
「いいとは思うが、本人次第っては言ったが、そしたら私の仕事が増えた。というわけで生徒会に入ってくれ」
「嫌です! ていうかなぜ先生の仕事が増えるんですか・・・」
「生徒会担当が正式に私になった。しかも唐突に」
そういって額に手を当てて嘆息する先生・・・。まぁ確かにそんな状況になれば私を生徒会に引き入れるのは先生にとっては必要不可欠な要素か。
「それは確かに不幸ですね・・・。まぁでもあの遠藤先生じゃ絶対に任せることはできないですし、他の教員たちも絶対にやりたがらないでしょうね」
有紗はそういって、仕方なしという表情をする。まぁ確かに仕方ないは仕方ない。
「それなんだよな。しかも私教師になってまだ年が浅いわけで、年功序列ってやつには逆らえないのだよ。それに大学院で成績を残していて特別採用されちゃっているから、給料も校長並みにもらっているってのもあるかも。あ、これは内緒ね」
さらりととてつもない事を言ってくる先生。そりゃまぁ仕事が多いわけだしめんどくさい生徒会も押し付けられて当然か。給料分働いてくれということなのだろう。だけどそれを口実に生徒まで巻き添えこむのはちょっと違うと思う。それこそ自分で生徒を叩き直して自立させていかなきゃいけないでしょ。
「まぁ、私がなった理由はこれくらいにしておいて、来週から立夏は生徒会ということで」
「私の選択権は!?さっきあるみたいなこと言ってなかった!?」
「まぁ選択させてあげられる状況ならそうするが、私がその前に死ぬから強制参加ということで。だいじょうぶ。悪いようにはしないから」
先生がそう言って不敵な笑みを浮かべる。絶対に何か私を使って何か企んでいる。まぁ先生のことだから確かに悪い方向へは進まないとは思うけど、でも、あの生徒会長がいる生徒会なんて絶対に入りたくない。入ったらそれこそこの幸せな時間が苦痛な時間になってしまう。
そう思い私はジト目で先生を睨む。
「信用ならないんですけど」
「立夏ここはあきらめて生徒会に入りな」
「有紗まで!ていうか口調おやじ臭くなってるし」
「ひど!」
「じゃぁそういうことだから、作業終わったら私のところまで資料をもってこいよ」
追い打ちをかけられる前に先生が急ぎ足でと教室を後にする。
「え、ちょっと先生まだ話は終わってない、ってもういないし・・・」
あー、もうやだ。この仕事全て放り投げて自宅に帰ってゆっくりと風呂にでもつかりたい。そしてこの無駄に働いた疲れを癒したい。それぐらい慕って許されるよね。だってさ、今日わたし一番頑張ったんだし。いいよねこれくらいしても。
それを感じ取ったのか有紗が「私を置いて帰らないよね?」というかを押してこちらをうかがってくる。大丈夫。有紗は悪くはないんだし責任を押し付けたりはしないから。有紗があとで何か言われても嫌だしね。私って意外と友達想いかも。ってこんなこと言っている時点でそんなことはないか。
「まぁ、生徒会云々は置いておいて、とっととこの仕事終わらせちゃお。先生だってあんなこと言ってるけど、立夏が本気で嫌ならやらせないと思うし。それに立夏顔にまんざらでもないって書いてあるし」
有紗に言われて窓の方に顔を向けてみる。あまり反射はしていないが、そこにどこかやる気に満ち溢れた自分の顔が映っていた。
「意外と本心では、生徒会を変えてみたいって思ってるんじゃない?」
そういって有紗は仕事の続きを始めた。
ちょっとキャラ設定いじくりすぎたかな・・・?
まぁ何かアドバイスとかあればコメントしてもらえると幸いです!