張り込み?
「はんちょーーーーー、撮れました?」
「なかなか出て来ないんだ。・・・・・・あっ、来たぞ!!」
こちら盗撮班。三浦和正はラッキーなことに家から出てきたところを捕らえてパシャリ。
この調子で岡崎世良も・・・と家付近に張り込みを続けていたが、出てくる様子がなく、待つこと3時間半。
刑事といってもまだ子供だから、当然飽きてくる。
まだかまだかとうるさい可憐に食料到達を命じ、さらに続けること15分。
家からやっと出てきたわけだ。
そこをパシャリ。
「どうします、班長。あとを追いますか。」
「いや、今日は隠し撮りメインできたんだ。それに、あのバック見る限り習い事か何かだろう。追っても仕方がない。帰ろう。」
と、いうわけで、たったの3時間45分間の張り込みは終わった。
「・・・乃。・・・紫乃。・・・・・・紫乃!!!」
ハッ
「大丈夫か、随分うなされていたけど・・・」
紫乃は、うなされて目が覚めた。
全身にびっしょりと汗をかき、うなされていた紫乃を、京介が起こしたのだった。
「ほい、タオル。」
「・・・・・・ごめん。」
「いいって。それよりお前こそ大丈・・・・・・紫乃、もしかして今誤った!?」
「誤っちゃ悪いか。」
「まじかよ!!!!!!俺人生で初めて紫乃に誤られた!!!!!!」
「・・・・・・」
こんなやり取りを続けていると、盗撮班が帰ってきた。
「たっだいまぁぁ!!!!!!」
ゴスン
「た・く・み。アンタ毎度毎度・・・」
「済まん。思わず手が滑った。」
「この二人もいい加減見飽きたな・・・。」
「うん、飽きた。」
取っ組み合いを始める二人を横目に、ぶつぶつ言いながら五十嵐と悠樹が入ってくる。その後に班長、真理、と続く。
「入手成功した。役に立つかは分からないが・・・、明日からまた学校だからな。気を緩めないように。」
「「「「「「「はい!」」」」」」」