第一章の幕開け
ガチャ
「おはよう。」とびらを開ける。
「おはよう、原田。」
こちらは彼らの班長、若宮 潤。
「どうも、班長。」
「もう〜二人とも堅いって♪×2」
若宮は、キッとふりかえる。ちなみにこの班長、硬派で有名なのだ。
「そんな睨まないでくださいよぅ〜」
その性格は豪放磊落、スタイルのいいこの美女は、坂本 可憐。
ごんっ
「悪い、お前があまりにも緊張感なさ過ぎるから、手がすべった。」
明らかにわざと可憐にファィルをぶつけたのは、ツッコミ役の常識人、佐藤 巧。
言い合いを始める二人は放って置いて、真理は席に着いた。
「っはよーさん!真理!」
「おはよ、真理ちゃん。」
「おっす、真理。」
テンションの高い順に、いつも明るい本田 京介、メンバー最年少・中島 悠樹、さわやかな五十嵐 カズマ(いがらし かずま)。
「おはようみんな。おはよ、紫乃。」
「はよ、真理。」
朝からたんたんと書類整理をこなしているこのクールな黒髪美人は、桐生 紫乃。
「朝っぱらからこんな真面目にしなくてもいいじゃないの。」
と、可憐。
「誰かさんがいっっっつもサボらなければいいんだがな。」
バッサリと切り捨てる紫乃に対し、可憐は「う゛・・・」とびくついている。そこへまた、火種となるきょうすけが・・・。
「まぁまぁそんなおこるなって。紫乃もそんな目つき悪・・・」
「うるさいだまれフヌケ。この書類の山をみろ。それと目つき悪いはよけいだ。」
日常の平和な風景を見て真理は、フフッと微笑ましく笑ったのだった。
そんな中、彼らの司令官、田辺 良平は指令を持ってきて、
「じゃ、若宮君、頼んだよ。」
と出て行った。